メルセデスが新型Gクラスを発表。伝統のフォルムを継承しつつ大幅進化
掲載 更新 carview! 写真:市 健治
掲載 更新 carview! 写真:市 健治
メルセデス・ベンツ日本は6月6日、1979年の誕生からこれまでボディや基本デザインは不変のまま、パワートレインや装備系に改良を加えながらアップデートを続けてきたGクラスを刷新。約40年ぶりのフルモデルチェンジを発表した。価格は「G550」が1562万円、「メルセデス AMG G 63」が2035万円で、デリバリー開始は8月下旬以降になる予定。また、先代モデルもしばらくは併売されるとのアナウンスがあった。
ボディサイズは全長4817(先代比+53)×全幅1931(同+64)×全高1969mm(同+15mm)、ホイールベースは2890mm(同+40mm)とひと回り拡大(※先代G550との欧州参考値比較)。エクステリアは先代と大きく変わった印象は無く、プロテクションモールやテールゲートに付属されたスペアタイヤ、外部に設けたドアヒンジやボディ面に載せたボンネット、突出したウィンカーなどの特徴が踏襲された。一方、フロントラジエターグリルやフロントバンパーの意匠変更、丸型のLEDヘッドライト、LEDリアコンビネーションランプの採用などが新しい。
インテリアでは最新のメルセデス各モデルと同様に、12.3インチのディスプレイ2枚をつなげたワイドスクリーンコクピットを装備。Gクラスらしさという点では、助手席前方のクラブハンドルや、3つのディファレンシャルロックを操作するクローム仕上げのスイッチなどが継承されている。
新設計されたラダーフレームは、最大3.4mm厚のスチール鋼板を「ロ」の字型にした鋼材から製作。悪路走行時に必要な強度、剛性を高めている。ボディは高張力/超高張力スチールおよびアルミニウムによる材料構成と、ボディパーツごとに最適素材を採用することで先代モデルから約170kgの軽量化を達成。同時にねじり剛性は55%向上させた。
G550には、先代とほぼ変わらない最高出力422ps、最大トルク610Nmを発揮する4.0L V8ツインターボを搭載。新型では燃費対策として気筒休止システムも採用された。0-100km/h加速は5.9秒、最高速度は210km/hとなる。
メルセデス AMG G 63には、先代の5.5Lからダウンサイズされた、同585ps(先代比+14ps)、同850Nm(同+90Nm)を発揮する4.0L V8ツインターボを搭載。0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は220km/hとなっている。トランスミッションはどちらも9速トルコンAT(9Gトロニック)が組み合わされる。
オフロード走行時に不整路面からの干渉をクリアするため、ボディ下面をフラットにしたほか、最低地上高241mm、アプローチアングル31°(先代比+1°)、デパーチャーアングル30°(同+1°)、ランプブレークオーバーアングル26°(同+1°)を確保。
コンフォート、スポーツ、エコ、インディビジュアルの4つのドライブモードから選択できるダイナミックセレクトは、選んだモードに応じて、エンジン、トランスミッション、ステアリングアシストなどのパラメーターを変化させる。また今回からGモードが追加され、調整式ダンパーとステアリング、アクセル特性を変更し、不要なギアシフトを回避することにより最大限の悪路走破性を確保したという。
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