オーストラリアでは返金騒動も発生。“出荷停止”になった「ジムニーノマド」にスズキが声明を出さない理由

スズキ ジムニーXL

スズキが「公式声明」を出さないのはなぜ？

インターネット上には、今回の出荷停止について、スズキが具体的な声明を出さないことに対しても批判が集まっています。

一方、前出のある業界関係者は「これについては、やむを得ない部分もある」としたうえで、次のように続けます。

「今回の出荷停止の原因が塗装の不具合だと仮定した場合、安全性に関わるものではないためリコールの対象とはなりません。つまり、国土交通省に対して届け出をする義務がないということです。

また、すでに受注停止の状態にあるジムニーノマドにとって、出荷停止というのはユーザーにはあまり関係のない情報です。そのため、現在納車を待っているユーザーにのみ、個別で連絡するという対応となっているのだと思います。

こうした方針は極めて一般的なものであり、どの自動車メーカーでもおそらく同様の方針をとるはずです。

そのように考えると、今回の出荷停止についてスズキが特にコメントしていないのは、決して不思議なことではありません。

ただ、ジムニーノマドがあまりにも話題を集めたモデルであったことから、今回のトラブルが納車待ちのユーザーを超えて伝わっています。そうしたなかで、スズキがなんらかの説明を行うのかどうかが気になるところです」

2025年9月現在、ジムニーノマドの出荷停止の理由について、スズキから公式な声明は出されていません。

いまなお多くのバックオーダーを抱えるジムニーノマドですが、今回の一件が今後の販売動向にどのような影響を与えるのかに注目が集まります。

（終わり）

（写真：スズキ）