Cベースのモンスター4.0 排気量UPこそブラバス流
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:Kimura Office、ブラバスGmbH
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肝心のインプレッションと行こう。乗ってなにに驚くかというとまずその軽さと扱いやすさである。俺はドイツナンバーワンチューニングブランドと聞き、てっきり足をゴリゴリに固めた古典的チューニングカーが出てくると思っていた。ところが全くの逆。乗り心地はある意味、ノーマル以上の部分がある。
もちろん低速で大きめの凹凸路面に遭遇するとかなりギクシャクするし、乾いた排気音も大きめ。だがひとたびアウトバーンに入ってしまえば状況は一変。路面に吸い付くように走る。時速100キロはもちろん、150キロを超え、200キロにもなるとボディはビターッ。安心感はノーマルの比ではない。それでいてステアリングは軽くヴィヴィット。ポルシェもかくやという安定性と快楽性だ。
さらに素晴らしいのはエンジン。332hpと言うそのパワーもそうだが、とにかく羽が生えたように軽く回る。ある意味、レーシングエンジンにも匹敵する快楽ユニットだ。
そしてここが凄いのだが、高い実用性をうたうだけあって、ピークトルクの80%をわずか2000rpm以下で発生し、低速でも非常に扱いやすい。特にメルセデス自慢の多段式7速7Gトロニックと組み合わさると神経質さは皆無。ギリギリのチューニングが施されたクルマとは到底思えぬクオリティの高さで、駆動系のギクシャクさは一切なく、内装のキシミ音も聞こえない。まさにメーカーレベルの仕事なのである。
実際、俺はこの気持ちよさと安楽さのバランスポイントの高さを、M3と言うよりBMW335iに近いとすら思ってしまった。
まさに新型Cクラスのただでさえ高い快適性と俊敏性を1.5倍に増したようなクルマであり、脂ののりきった今のBMWにも十分対抗できる出来だ。
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