SLS AMG 海外試乗! AMGは新世紀へ向かう
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ダイムラーAG
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今回はラグナセカ・サーキットという極上の試乗ステージが用意されていたが、そこでもハンドリングの印象はかわらない。可変ショックアブソーバーなど持たないコンベンショナルなサスペンションではあるが、サーキットの高G領域のなかでもピッチングやロールはほどよく抑えられており、常にフロントタイヤから最大限のグリップ力を引き出していける。
名物のコークスクリュー・コーナーでは太いAピラーと大型ドアミラーが視界を遮って、右のクリッピングポイントが見えないという不便さがあったが、ここでの左ハンドルのスポーツモデルはたいていそんなもんだという。その後に続く長い左高速コーナーはGがどんどんと高まっていき、しっかり足を踏ん張っていないと身体をもっていかれそうになるほどだが、そんな限界状態でバンプに遭遇してもスッといなして挙動を乱さない。そういった状況でのボディの強靱さは圧巻だ。
サーキット試乗会は丸一日にわたって行われたため、さすがに終盤にはタイヤがタレ気味になっていった。コーナー立ち上がりで不用意にアクセルを踏み込むとテールがずるずると滑ることもあったが、動きは穏やかでコントローラブル。重量配分が良好だから急激な挙動変化が起きづらいのだ。
ミッションはマニュアルモードも選べるが、レブリミッターにあててしまうと瞬間的にパワーが絞られ、シフトアップにも時間がかかるのでS+(オートでもっともスポーティなモード)にしておくほうが走りやすかった。このモードでもパドルによるシフト操作は可能なので、アップは機械に頼りダウンは任意に行うようにすれば煩わしさなしに確実に速く走れるのだ。ステアリング操作に集中できるのもありがたい。
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