違法駐車にこそ、武士道ならぬ路駐道が必要だ

イラスト：いらすとや

やむを得ず停めてしまう、そんなときにこそ…

車社会にまつわるモロモロのため、わたしの血圧は今日もまた微上昇を記録した。

世の中に茶道や華道、もしくは武士道といったものがあるならば、「路駐道」というのがあっても良いはずだ。路駐道とはすなわち「路上駐車のお作法」を追求する道である。

もちろん、道交法にてそれが禁止されている場所での路上駐車は明白な違反であり、筆者はそれを絶対に……と100％言い切る自信はないが、まぁ99％やらない。なぜならば筆者の好きな言葉は「円滑な交通」であり、趣味は「安全運転」、そしてあと数カ月で手に入るはずのゴールド免許をふいにするつもりもないからだ。

そんな筆者ではあるが、だからといって違法路駐車両を見かけるたびにわざわざ110番通報するという、風紀委員みたいなマネもしていない。

なぜならば、第一に「たいていの路駐車両には、まぁ何らかのやむにやまれぬ理由があるのだろうな」と思うからだ。

近隣にどうしても空いているコイン駐車場が見つからなかったのかもしれない。もしくは今にもウ●コが漏れそうという緊急事態だったのかもしれない。わからないが、人生いろいろであることだけは間違いない。

そして第二に、多くのケースでは「路駐道」にのっとった形、すなわち「正しい形（？）での違法駐車」がなされているからだ。

無論、それが違法行為である限り「完全に交通の邪魔にならず、歩行者やチャリの人などにとっても危険はない」とは到底言えまい。