6月で生産終了…ホンダS2000を買うなら今か!?
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
発売1ヶ月で約1万8000台が売れた新型インサイトの影で、ホンダのスポーツモデルがまた一台、表舞台から去ろうとしている。惜しまれつつも6月で生産終了となる「S2000」のデビューは1999年。レブリミット9000rpm、250psを叩きだす2リッター直4・VTECエンジンやハイXボーンフレーム構造による高剛性ボディの採用、50:50の前後重量配分など、まさに“新世代リアルスポーツ”の名に恥じない一台として作り上げられた。
その後も着実に熟成が進められ、2005年11月には2.2リッターへと排気量を拡大し、最高出力が250ps/8300rpmから245ps/7800rpmに、最大トルクは22.2kg-m/7500rpmから22.5kg-m/6500rpm~7500rpmへと、パワーダウン&トルクアップ。6MTもローレシオ化され、従来までの高回転型から低中速での扱いやすさとパワフル感を重視した味付けに変更された。2007年10月にはVSA(ビークル・スタビリティ・アシスト)を標準装備。硬派グレード“タイプS”も追加設定された。
今回の撮影では都内⇔三浦半島を走らせたが、レスポンス豊かなエンジンやスポーティなハンドリング、ショートストロークで剛性感のある6MTのフィーリングなど、走れば走るほどに“思わずその気にさせられる”スポーツマインド溢れる魅力を再確認できた。現行モデルの価格は、標準モデルが386万4000円、タイプSが399万円。ちなみにハードトップも用意されている(工賃を含まない参考価格は31万5000円)。
奇しくもS2000の生産終了と重なる6月、ホンダは福井社長から伊東次期社長へと正式にバトンタッチ。すでにホンダでは、次期NSXの開発やF1活動に充てていたコストをハイブリッドやコンパクトカーの開発にシフトする計画を推進している。とはいえホンダ・スポーツの火が完全に消えてしまうわけではなく、一方ではコンセプトモデル「CR-Z」をベースとした新型スポーツ・ハイブリッド車を2010年中に投入予定。これからの時代にマッチしながらも、クルマ好きの心も躍るような新たなホンダ・スポーツの登場に期待したい。
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