すべてが高水準のハッチバック! フォルクスワーゲン ゴルフのおすすめグレードとは?
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン 46
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン 46
フォルクスワーゲン「ゴルフ」は、その初代モデルは1974年にドイツで発売された実用FFハッチバックの世界的なベンチマーク。現在は2021年6月に上陸した8代目(通称ゴルフ8)が、現行型新車として販売されています。
1970年代から80年代にかけて作られた初期のゴルフは小ぶりなサイズでしたが、8代目のボディサイズは全長4295mm×全幅1790mm×全高1475mmというなかなか立派なもの。とはいえ先代比で全長は30mm長くなったものの、全幅は10mm狭くなり、全高は5mm低くなったことで、日本の道路環境でも扱いやすいサイズ感になっています。
インテリアは、全車にデジタルメータークラスターである「Digital Cockpit Pro(デジタル コクピット プロ)」が採用されるとともに、タッチ式のインフォテインメントディスプレイを配置。エアコンの温度設定やオーディオの音量調節にはタッチ式のスイッチを用意するなど、コックピットからは徹底的に物理スイッチやダイヤルが取り除かれ、デジタル化が進められました。
インフォテインメントシステムは常時モバイルネットワークに接続可能なディスプレイオーディオ「Ready 2 Discover(レディ トゥ ディスカバー)」を標準装着し、ナビゲーションシステムを含む「Discover Pro(ディスカバー プロ)」はオプションとして用意されています。
※2022年10月28日時点の情報
現行型ゴルフの通常モデルに用意されているパワーユニットは、ガソリンエンジンが2種類とディーゼルエンジンが1種類。
ガソリンエンジンは48Vマイルドハイブリッドシステムをフォルクスワーゲンとして初採用し、最高出力110PSの1.0L直列3気筒ターボと同150PSの1.5L直列4気筒ターボエンジンの2バージョンをラインナップしています。そして2021年12月に追加されたディーゼルエンジンは、従来モデルより最大で80%もNOxの排出量を低減した最高出力150psの2.0L直列4気筒ディーゼルターボ。
この3種類のエンジンに組み合わされるトランスミッションはすべて「7速DSG」という7速のツインクラッチ式ATで、駆動方式はいわゆるFFです。WLTCモード燃費は1.0Lターボが18.6km/Lで、1.5Lターボが17.3km/L、2Lディーゼルターボは20.0km/Lとなっています。
またこのほか「ゴルフ GTI(245PS)」や「ゴルフ R(320PS)」というホットモデルも存在しますが、それぞれ「ほぼスポーツカー」とも言えるやや特殊なグレードであるため、本稿では恐縮ですが割愛させていただきます。
世界的ベンチマークの最新モデルですから、先進安全装備も当然ながら充実しています。
いわゆる自動ブレーキやアダプティブクルーズコントロール(ACC)、レーンキープアシストシステム、後退時警告・衝突軽減ブレーキなどは全車標準装備で、ACCとレーンキープアシストを組み合わせ、0~210km/hの範囲でアクセルとブレーキ、ステアリング操作をサポートする「Travel Assist(トラベル アシスト)」も全車に搭載されています。
※2022年10月28日時点の情報
現在販売されているゴルフのグレードラインアップと、それぞれの車両プライスは下記のとおりです。
【1.0Lガソリンターボ】
eTSI Active Basic|315万9000円
eTSI Active|338万9000円
【1.5Lガソリンターボ】
eTSI Style|401万2000円
eTSI R-Line|406万円
【2.0Lディーゼルターボ】
TDI Active Basic|359万9000円
TDI Active Advance|416万2000円
TDI Style|421万8000円
TDI R-Line|426万6000円
要するに「eTSI」というのが48Vマイルドハイブリッドのガソリンエンジン搭載グレードで、そのうちの「Active(アクティブ)」と付いているのが1.0Lターボ、「Style(スタイル)」「R-Line(アール ライン)」が1.5Lターボです。
いっぽうのディーゼル車はグレード名の頭に「TDI」と付き、エンジンはすべて同一ですが、装備の違いによって4つのグレードに分かれています。
※2022年10月28日時点の情報
装備を軸とする区分けでは、スポーティな専用装備を与えられた「R-Line」はやや別枠ですが、「Active Basic(アクティブ ベーシック)」と「Active」「Style」の違いはさほど大きくはなく、基本的な機能装備はもっとも安価な「Active Basic」であってもほぼすべて最初から付いています。
「Active Basic」のひとつ上の「Active」になるとキーレスアクセスが標準になるほか、LEDマトリクスヘッドライトの“IQ. LIGHT(アイキュー ライト)”などからなる「テクノロジーパッケージ」と、カーナビ機能を持つ「“Discover Pro”パッケージ」というパッケージが選択可能になります(逆に言うと、最廉価グレードのActive Basicはこれを付けることができません)。
ディーゼルモデルに存在するさらにひとつ上の「Active Advance」はIQ.LIGHTや“Discover Pro”、パークディスタンスコントロールなどが標準装備となり、「Style」ではチルト&スライディングサンルーフと「ハーマンカードン」の上級サウンドシステムなどがセットになった「ラグジュアリーパッケージ」が選べるようになります。
ちょっと別枠感がある「R-Line」は、R-Line専用エクステリアのほかに「トップスポーツシート」や「アルミ調ペダルクラスター」、5ダブルスポークの17インチホイールなどが標準装着されています。
※2022年10月28日時点の情報
以上のなかから「自分にとってのベストグレード」を選ぶわけですが、現行型ゴルフを購入する場合はその前に「パワーユニット」を決める必要があります。ガソリンにするのかディーゼルにするのか? もしもガソリンで行くとしたら1.0Lで良しとするのか、それとも1.5Lにするのか――ということです。
どのエンジンもそれなり以上に素晴らしいため、これはなかなか難しい問題なのですが、1.0Lガソリンは「実用における力感は十分以上。ただし高速道路での移動が多い人は少し物足りないかも?」といったニュアンスで、1.5Lガソリンは「……速い!」といった感じ。そして2.0Lディーゼルは「超低回転域からとにかく力強い!」というニュアンスだと言えます。
そういったキャラクターを踏まえたうえでどのエンジンを選ぶかは、個人の自由というか「予算や好み、あるいは使い方次第」というのが本当のところなのですが、あえて「わかりやすい指針」を打ち出すとしたら、下記のとおりとなるでしょう。
・街乗り中心なら→1.0Lガソリン
・コスパ重視なら→やはり1.0Lガソリン
・ときにはスポーティに走りたいなら→1.5Lガソリン
・長距離移動が多いなら→2.0Lディーゼル
・多少高額でも「いいモノ」が欲しいなら→やはり2.0Lディーゼル
上記は「絶対にこう!」というわけでもないのですが、いちおうご参考にしていただけたなら幸いです。
※2022年10月28日時点の情報
パワーユニットの種別を決めたら、お次は装備差に基づくグレードを決定させるわけですが、ここにおいては特に「おすすめ」というのはありません。各位の好みや価値観に応じて、
・シンプルな感じが好きなら「Active」または「Style」
・ゴージャスな感じが好きなら「Active Advance」
・スポーティなノリがお好みなら「R-Line」
という具合に決めればいいでしょう。
ただ、もっとも安価な「Active Basic」はパッケージオプションの装着が不可であるため、よっぽどシンプルな仕様がお好きな人以外はやめておいたほうが無難でしょう。
※2022年10月28日時点の情報
ゴルフのライバルとなるのは、国産車で言うとトヨタ「カローラ スポーツ」とスバル「インプレッサ スポーツ」といったCセグメントのハッチバック勢でしょう。
総合的な走行性能に関しては、これら国産車よりもゴルフのほうが上であると判断します。しかし「最高でも120km/hまでしか出せない日本という国」の環境下で考えるなら、国産3モデルとゴルフの差はさほど大きくはありません。
例えばカローラ スポーツよりもゴルフのほうが超高速域での安定感は優れていると感じますが、80km/hや100km/h、あるいは120km/h程度で走る分には「似たようなものといえば似たようなもの」とも感じられます。そして、それでいてカローラ スポーツのハイブリッド車は非常に燃費が良く、また輸入車であるゴルフと比べれば車両価格もずいぶん安価であるため、いわゆるコスパは非常に良好です。
※2022年10月28日時点の情報
これとほぼ同じことはインプレッサ スポーツにも言えます。インプレッサ スポーツは燃費の面でゴルフに劣り、デザインや雰囲気における“華”みたいな部分も、ゴルフに大きく劣ると言えるでしょう。しかし120km/h以下での走行フィールや安定感はゴルフとそう大差はなく、しかし車両価格には“大差”があります。つまりインプレッサ スポーツのほうが断然お安いのです。
そのため、俗にコスパと言われている部分を重視したい人は、わざわざ輸入車であるゴルフを買う必要はあまりなく、お好みに応じてカローラ スポーツやインプレッサ スポーツを入手すれば、十分以上に満足できることでしょう。
しかしながらゴルフは超高速域での走行性能だけでなく、すべての部分において「ライバルよりもちょっとずつ上である」というのも事実です。そして、いやらしい話かもしれませんが「輸入車ならではのステイタス性」みたいな魅力も、そこには確実に存在しています。
そういった「総合性能の高さ」と「ステイタス性」などがもたらす“余裕感”とでも言うべき魅力をCセグメントのハッチバックにおいて味わいたい場合には、やはりゴルフこそが、もっとも適切なチョイスになるでしょう。
ゴルフをご検討中の方は、ぜひそのまま正式注文まで進まれることをおすすめいたします。
※2022年10月28日時点の情報
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