マツダSKY特集・AT編 トルコンATで燃費革新
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:マツダ、伏木 悦郎
SKYACTIVE-Driveの“レクチャー”は、実はSKYACTIVE-Gの試乗の後で聞いた。まず6速MTのTPVから手にしたわけだが、そのフィーリングはあたりまえのように軽く、節度がある上に正確。MT世代ならずとも負担に感じることがなく、むしろ操ることが楽しいと思えるスポーティな味わいに終始していた。ロードスターのような(人馬一体の基本となる)シフトフィールを追求したというその仕上がりは、165ps、210NmのパワースペックにとどまるSKYACTIVE-Gにライトウエイトスポーツ感覚ともいうべき操る楽しさを賦与したといえる。
もちろんマニュアルトランスミッションでも(伝達)効率の向上は追求された。そのターゲットはオイルの攪拌(かくはん)抵抗と機械抵抗の低減だった。
前者は低粘度オイルを採用すると同時にオイル潤滑の工夫を折り込んだ。潤滑のためにギアを攪拌という形でオイルに触れさせることが抵抗になる。素人にはなかなかイメージしにくい概念だが、塵も積もれば…なのだ。後者については、軸受けをスラストベアリングからボールベアリングに変更し、2軸タイプのそのベアリング支持は軽量化を意識して3ヶ所から2ヶ所で機能を果たす改良が試みられた。
SKYACTIVE-Gに組み合わされるミディアムと呼ばれる6速MTの対応トルクは270Nmまで。いっぽうのSKY-D用6速MTは、460Nmプラスを3軸構造によってカバーする。それぞれの試乗後の感想は大きくずれない。SKYACTIVE-Gのこれだけのボディサイズでありながら、ロードスターにも一脈通ずる軽快なタッチは幅広い展開が期待できるという意味で注目できる。SKYACTIVE-Dの迫力あるトルクフィールを難なく受け止めながら、淀みのない乗り味に貢献するシフト感覚は、これを味わってこその新世代ディーゼルと思わせるものがあった。
SKYACTIVE-Driveにも、270Nmまでを引き受ける中型と460Nmプラスのキャパシティを持つ大型が用意されている。DCTなどでは7速や8速も珍しくなくなっている。ステップATで6速というのはどうなの?
素朴な疑問に対する答えは、6速ではプラネタリーギアが3、クラッチが2、ブレーキが3のところを、7~8速だとそれぞれを増やす必要があり、長く大きくなることから横置きFF用としては重量増も含め、今のところこれ以上の多段化は考えられない、とのこと。
MT、ATともにミディアムとラージは、SKYACTIVEコンセプトの中核を成す考え方として規定されているコモン・アーキテクチャー(共通設計)思想が導入され、全量内製で賄われる4種のトランスミッションは同一ラインでの生産が当初から織り込まれている。ロードスターを範とした6速MTから、CVT、DCTとの徹底比較による検証から産み出された6速ステップATにいたるまで。ある種鬼気迫る執念の結果とも言える技術展開の理解を深めるに連れ、それらのテクノロジーの結果として登場するクルマの形に思いが膨らんで行った。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ホンダ『CRF1100L Africa Twin』リコール…加速不良、転倒のおそれ
SUPER GTの「LM corsa」をサポートする「TWSプリンセス」4人組のスタイルが良すぎ! 爽やかなコスチュームを纏う彼女たちは普段何してる?
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
フェルスタッペン、苦しい1年を戦い抜いた4連覇は”誇り”「ある意味、とても特別で美しいシーズンだ」
MAXWIN、ヘルメット取付タイプのGPS搭載ドラレコ「MF-BDVR001G」発売
空冷6気筒の水平対向! RRレイアウト! ポルシェになれなかったGMの「コルヴェア」とは
「パフォーマンスやスピードは昨年と比べ物にならない」トヨタWRC勝田貴元、2024年は自身の成長を実感した1年に
水道代がかからないしエコだからって「井戸水」「雨水」洗車はNG! キレイにならないどころか塗装を傷める可能性もあった
スライドドア採用! ホンダの「2ドア“MR”ハッチバック」がスゴイ! まさかのミッドシップでめちゃ楽しそうな「ステップ“バス”」とは
ホンダ『S660』用HKSインタークーラーキットがリニューアル、ブラックメッシュホース使用で軽量化
NY発ファッションブランドが本気のカスタマイズ!「エメ レオン ドレ」流ポルシェが「鮮烈」デビュー
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
【次期ティアナ?】日産が“美形”セダン「N7」発表。中国でBYDとシャオミの上級モデルに殴り込み
現行型が今も販売好調な「フォレスター」だが、日本のユーザーが選ぶべきは…やはり新型である理由
800万円は高いか安いか!? レトロ風で最新の安全装備充実!ミツオカ創業55周年記念車「M55」発表
【3分でわかるモデル解説】なんとなくMINIがほしいけど、どれを買えばいいか迷ってしまう初心者へ
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!