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トヨタ再浮上の鍵は? 11月のマーケット概況

ココも気になる!その1

トヨタが通期見通しを下方修正するも、コンパクトHVで再浮上?

 2カ月連続で前年同月比が大幅増に転じ、回復傾向が明確になった軽、輸入車を含む国内乗用車市場。とはいえ、1~11月累計では前年同期比80.1%とマイナスが続いている。なかでも苦戦しているのがトヨタ。9月に発売された軽乗用車「ピクシススペース」やレクサスブランドを含めても、1~11月累計で98万9957台/前年同期比71.9%と乗用車メーカー8社中、最もマイナス幅が大きい状況なのだ。このため、タイの洪水被害により未定としていた通期(11年4月~12年3月)見通しを当初より下方修正。売上高は8000億円減の18兆2000億円、営業利益も2500億円減の2000億円と、減収減益の予想となった。世界市場における販売台数でも、トヨタ/レクサスブランド合わせて732万台、前年同期比3.2%減の見込みだという。

 ただ国内市場では、6カ月連続で前年超えとなっているレクサスを除いたトヨタ単独でも、プリウスをはじめとするHV人気に乗じ、2カ月連続で19.3%増、26.3%増と回復スピードを増している。さらに12月末には待望のコンパクトHV、「アクア」がデビュー予定。東京モーターショーにも出展され、10・15モード燃費40km/Lが話題を集めていたが、価格もベーシックグレードでは160万円程度と予想されているだけに、オーダーが殺到すること必至。一説には12年3月までに国内で5万台を販売する計画だといわれているが、すでに配車枠を超える予約を受け付けたディーラーも出ているという。購入を考えているユーザーは早めに動いたほうが良さそうだ。

 このほか、来年早々には「レクサス GS」をフルモデルチェンジし、2月には話題沸騰の86を満を持して投入。5月に「カローラ」、8月には「クラウン」と、来年のトヨタは基幹車種のモデルチェンジが相次ぐと予想されているだけに、アクアから始まる新車攻勢に期待大だ。

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