ターボ化された新型911カレラ＆カレラS超速リポート

筆者の木村好宏氏

ウルトラスムースなラグの無いターボ

左手でイグニッションキーを回すと瞬時に3リッター・ボクサーが目覚める。PDKのマニュアルモードはこのモデルからGT3と同様に手前に引くとシフトアップ、前方に倒すとシフトダウンへと操作方向が変わった。これまでのティプトロニック方式に慣れ親しんだユーザーは注意が必要だ。

スロットルをわずかに踏み込むと1700rpmから十分なトルクが得られ、許容（利用）最大回転の7500rpmまでウルトラスムースな加速が続く。危惧されたターボラグは全く感じられない。全てに渡ってあまりに洗練されているので、本当にナチュラル・アスピレーションの911より速いのかと疑ってしまうほどである。40年に渡るターボ技術の成果がここに見られるのだ。