完全自動運転が導入されたら、警察組織は縮小されるべき? べきでない?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ
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同時に気になるのが警察組織です。現在、法令で定められていて警察官は警察庁と警視庁合わせて全国30万人弱で、年間総予算約3兆5000億円とも言われ、そのうちの何割かが交通警察もしくは交通部と言われる部署で相当な人数と予算が割かれていることが想定でき、これまた検察と同様に半減すべき? と考えがちです。
ただ、難しいのは現在の日本の交通安全の状態を十分と見なすか、見なさないかでしょう。例えば2016年の交通死亡事故者数は、15年ぶりに増加した2015年の4117人から213人も減って3904人。これは1949年以来の68年ぶりの3000人台だとか。
果たしてこれは少ないのか? 多いのか? この判断はなかなかに難しく、理想主義的に事故死亡者は少なければ少ない方がいいと考えると、まだまだ警察の人数は減らすべきではないということになりそうです。現実に今は自動車メーカーを始め「交通事故者死傷者数ゼロ」を目指してますから、そこを目指す場合は、減らすどころか「もっと増やすべきでは?」という声も出てきます。
ただし、本当に死亡事故をゼロにすることができるのか? それは現実的な目標なのか? という論議もあってよいと思います。なにせ人は階段で転んでも時に死ぬ生き物なのです。病院でも医療事故はあってゼロにはできないのです。
完全自動運転が導入されたあかつきに、日本はどこまで交通安全にお金や人件費や時間や手間を使うべきなのか? どれくらいが適当で、警察や検察はどのサイズが適性なのか? またその質はどうなのか? これは十分議論する価値があると思われるのです。
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