BMWの新種、5シリーズグランツーリスモに試乗
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
さて、グランツーリスモはBMWとしてかつてないパッケージングを採用しているだけに、5シリーズなどのサルーン系のつもりで乗り込むと運転姿勢に違和感を覚えることになる。X5などのSUV系はそもそも前席の座面が高めになっているけれど、グランツーリスモはそれほどではない。そのため、身長180センチで大柄なリポーターでも相対的にインスツルメントパネルやステアリングの位置が高めに感じてしまいボンネットさえ視界に入らない。
ただし、ここでBMWに対する先入観を解き放てば違和感のすべては解決する。前席のリフト調整を高め(リポーターの体格で下端から15mm程度)にすることで運転姿勢が自然な感じになり、ボンネットが視界にはいるので車両感覚もつかみやすくなる。それでいて、前席を高めにしても頭上には十分なスペースが確保されているのだ。たぶん、BMWに乗り慣れているための先入観を持っていない人なら、乗り込んだ瞬間に室内の広大なスペースに意識が向くのかもしれない。
後席は、ルーフがクーペのようなラインを描くだけに見た目には頭上のスペースが狭そうな印象がある。ところが、リポーターが座っても天井と頭上の間にはスペースの余裕が残されている。しかも、天井は前方に向かって高さが増しているので、室内のスペースは7シリーズにさえ大きく勝る広さ感が得られる。さらに、後席の足下はスライド調整を最後端にするとやはり7シリーズに勝るスペースの余裕が確かめられる。ちなみに、グランツーリスモのホイールベースは7シリーズと同じ3070mmだ。でも、座面と床の段差が大きめなので足を前に投げ出すような乗車姿勢にはならない。そのため、前席の背もたれとひざの間に余裕が生まれ足下のスペースの広さ感が際立つわけだ。
荷物を乗せるためのスペースは、高さ方向で容積を稼げるだけに広大だ。大型のテールゲートは、下部だけを独立して開閉させることもできる。その機能により、荷物の積み卸しの際に室内の環境に変化が生じないというサルーンカーと同様の使い勝手が得られる。もちろん、大きな荷物を積み卸しするときにはテールゲートを使えばいい。
でも、この機能が車重の増大に結びついたことも事実だ。下端の開閉機能を持つテールゲートはいかにも重そうであり、それを支えるボディ開口部の骨格も頑丈かつ車重の増大につながっているはずだ。下端の開閉機能をX5のように下ヒンジにすれば解決しそうだけれど、サルーンカーと同様の機能を得ることにこだわったのだろう。とはいうものの、リア回りの重量が増したために535iで49:51、550iで50:50とし理想的な前後重量配分を獲得できたこともまた事実なのだ。グランツーリスモならではの機能が、走りを犠牲にしていないどころか基本性能を鍛え上げているところがいかにもBMWらしい。
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