新型イヴォークは走りと質感もレンジローバーらしくなった。オススメはディーゼル、日本では車幅に注意
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
約500km以上の試乗コースにはかなりの割合でオフロードが含まれていた。ダートに始まってモーグルのある渡河セクションやロックセクションを含む急勾配の登り下りなど、様々なシーンを新型イヴォークは難なくこなす。渡河水深限界がこれまでの500mmから600mmに増したことや、クリアサイトグラウンドビューと呼ばれる車体下部の映像をリアルタイムでモニターに映すことで、ボンネットに隠れた車体の下を可視化する技術も投入された。
4WDシステムは、ドライブライン・ディスコネクト機能を採用したことで効率よくFFと4WDを切り替えることも可能としている。また電子制御によって走行中の路面状況を自動的に検知し、状況に応じた最適な車両設定(サスペンション、トランスミッション、トラクション)を行なうテレインレスポンス2を備えたことで、都市型SUVながらも他のモデルには不可能な走行を可能としている。
もちろんランドローバーの試乗チームが何ヶ月も前から入念に準備をしてきたコースだからこそ、イヴォークのオフロード能力が発揮されるわけだが、それでも並の街乗りSUVでは厳しそうなシーンはたくさんあった。
ライバル比較だが、イヴォークには真正面から比較できる存在があまりいない。例えばボディサイズ的には「ボルボ XC40」や「BMW X2」辺りが妥当だが、価格レンジはもう少し上に位置する。とはいえ「BMW X3」や「メルセデス・ベンツ GLC」と比べると全長はかなり短いし、価格的にも下に位置している。
実際にクオリティや走りで見るとXC40やX2より1ランク上で、X3やGLCに近いものがあるといったところでボーダーレスな存在だ。 一方で一般的なカテゴリーで分けてしまうと、ボディサイズで見たら割高に思えるし、価格で見たらボディサイズが小さいように思えてしまう。独自のデザインコンシャスな部分や、レンジローバー・ファミリーの世界観にブランド価値を感じて買うモデルだとも言える。
また、先代モデルもそうだが、今回のモデルでもミラー込みの全幅は2100mmに達しており、日本の駐車場事情においてはやや苦戦する可能性があるだろう。購入を考えているならここは確認しておいたほうが良さそうだ。 日本への導入は夏頃が予定されている新型イヴォーク。上陸時にはいち早く試して日本の道路での走りもレポートしたいと思う。
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