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ドイツで勢いづくカーシェア事情に見る「いずれは衰退」の先にあるもの

カーシェアは衰退し、自動運転に取って替わられる

だが、カーシェアリング・ビジネスの未来が明るいと言い切れない部分もある。今年3月にはダイムラーとBMWが、カートゥーゴーとドライブナウを統合した新会社を折半出資で設立すると発表したのだ。両社は「カーシェアリング・ビジネスを持続的に成長させ、世界規模でサービスを提供可能にし、エレクトロモビリティを普及させるため」としているが、一方でビジネスの成長性に懐疑的なのではとの憶測もある。

現時点では急激な市場拡大を見せているカーシェアリングだが、いずれ衰退するという見方をする向きもある。昨年5月、ダイムラーでフューチャー・モビリティを研究するDr.アレキサンダー・マンコフスキーは、ベルリンで開催されたWeb 2.0のカンファレンス「リ:パブリカ(re:publica)」において、「現時点では大都市においてカーシェアリングはポピュラーだが、10~15年後には自動運転技術の普及に伴って衰退するだろう。」とコメントしたのである。

確かに、完全自動運転のクルマが登場すれば、運転免許を持たない人でもいつでも便利に使える移動手段となり、クルマを所有する必要性はさらに希薄になると予想される。つまり、クルマを交通インフラとして社会全体でシェアするようになり、現在のようなカーシェアリング・サービスである必要がなくなるかもしれないのである。

限られた走行状況においてのみ自動運転が可能なレベル3さえも実用化されたとは言えない中で、より高度なレベル4やレベル5の自動運転車が公道を走る日がいつ来るのかはわからない。現在は来る未来に向けて社会全体で壮大な実験をしている段階と言えるかもしれない。

(ジャーナリストコラム 文:竹花寿実)
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竹花寿実(たけはな としみ):モータージャーナリスト
自動車情報ウェブサイトの編集者を経て2010年に渡独。8年にわたりドイツ車とドイツの自動車業界を中心に取材し、国内外のメディアに寄稿。2018年7月に帰国し、独自の視点でクルマとその周辺に関して発信している。

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