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電気かエンジンかという二元論に惑わされず、自動車の未来を語れ

電気かエンジンかという二元論に惑わされず、自動車の未来を語れ

写真:テスラモーターズジャパン

“ぜんぶEV”で解決するほど環境問題は甘くない

東京モーターショーの後に開催されたLAオートショーでは、予想通りEVが数多く展示された。古いクルマを大切にする欧米では、古いクルマの毒性の強い排出ガスによる大気汚染が深刻だと言われる。中国の大気汚染もそうで、いっそのこと排出ガスゼロのEVにシフトするのが理にかなっていると考えられている。同じく重度の大気汚染に悩むインドの首相もコテコテのEV派だ。

だが実は、世界のメジャーな自動車メーカーのホンネは、ディーゼルと比較して有害物質の排出量が少ないガソリン車のハイブリッドを使いながら、低CO2のクルマを作ることなのだ。EVは環境に優しいという理由よりも、新しいクルマとして魅力的な提案がしやすい、という理由で手掛けてられいる。

そう、エンジン車をEVに置き換えれば解決できるほど、環境問題は甘くない。例えばパワーソースのみで考えてみてもバッテリー(EV)なのか、水素燃料電池なのか、あるいは、最近は将来性が無いように語られることも多いディーゼルの可能性はどうなのか。それぞれの技術の進展によってはまだまだ可能性は無数にあって、これからはEVが優位と安易に片付けられる状況ではないのだ。そしてもちろん、ガソリン車がますます高効率に進化し始めたという事実も、忘れてはいけない。

今、世界でテスラが売れている理由を“環境に優しいから”という一般論だけでは説明できないはずだ。1939年にGMがフューチュラマで世界を虜にしたように、テスラ人気の背景には宇宙開発(スペースX)や弾丸列車(ハイパーループ)開発までも実現しようとする、イーロン・マスクのファンキーでブッ飛んだ未来志向がある。我々自動車の専門家は、ポジショントークや政治的な発言に踊らされることなく、大きな視点で自動車の未来を見ていかなければならないだろう。

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