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【コロナ禍でもSUVは豊作】2020年に登場した新型輸入車 最も多くのモデルを投入したメーカーは?

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【コロナ禍でもSUVは豊作】2020年に登場した新型輸入車 最も多くのモデルを投入したメーカーは?

SUV 4モデルと中核モデル投入のメルセデス・ベンツ

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)

【画像】2020年もSUVが豊作【新型SUV9選】 全200枚

ドイツ・ブランドの筆頭となるメルセデス・ベンツ。その2020年の新型第一弾が3月に発売になった新型「GLS」だ。同ブランドのSUVとなるGLシリーズの最上級モデルとなる。

そして非常事態宣言解除直後となる6月に、「GLEクーペ」と「GLB」、「GLA」の3台の新型SUVを発表する。9月には新型「Eクラス」、翌10月に「Eクラス・クーペ/カブリオレ」を発表。1年で4モデルのSUVと中核となる「Eクラス」の新型まで投入するという、充実の内容といえるだろう。

BMWにとっては、2020年は新型車の乏しい年となった。純粋な新型モデルは9月の「5シリーズ」と10月の「4シリーズ」のみ。前年となる2019年は9モデルも投入したことを考えると、2020年は我慢の年となったようだ。ただし、ミニ・ブランドは9月に「クロスオーバー」を導入。こちらの販売は順調だという。

VWグループではアウディが突出

フォルクスワーゲンの2020年の新型は、わずかに2モデル。1月のコンパクトSUVとなる「Tクロス」、7月のクーペライクな雰囲気を持つクロスオーバーの「Tロック」のみ。期待されていた新型「ゴルフ」は、2021年になったよう。残念ながら、寂しい内容となってしまった。

また、ポルシェもフォルクスワーゲンと同様で、新規モデルはブランド初となるEVタイカン」のみとなっている。

アウディは7月にフルモデルチェンジした「Q3」と「Q3スポーツバック」を、9月にアウディの日本市場初となるEV「eトロン・スポーツバック」を発売している。また、RSやSモデルを数多く導入しているのもアウディの2020年の特徴だろう。

8月には「S8」と「S6」、「S6アバント」、「S7スポーツバック」を、10月には「RS Q3」、「RS Q3スポーツバック」を発売している。さらに、11月に2021年1月以降の発売を予定する「RS6アバント」、「RS7スポーツバック」、「RS Q8」の3モデルを発表しているのだ。

まったくの新規モデルは「Q3」、「Q3スポーツバック」、および「eトロン・スポーツバック」だけだが、SやRSは9モデルも投入している。これは輸入車ブランドとしてはトップの数字となる。

EVを数多く導入したPSA

フランス勢となるPSAは、2020年に多くの新型車を日本に導入した。プジョーでは7月にコンパクトカーの「208」とそのEV版、「e208」を発売。9月にはSUVの「2008」とEVの「2008e」。そして11月にはミニバンの「リフター」だ。そして、「リフター」の兄弟車であるシトロエンの「ベルランゴ」も8月に発売になっている。

さらに7月には、DSブランドよりEVの「DS 3クロスバックEテンス」が発売されている。3モデルものEV導入は意欲的と言えるだろう。欧州で導入されたCAFE規制にあわせて開発されたEVをさっそく日本に持ち込んだという格好だ。

ボルボは新型車の導入こそなかったものの、パワートレインの刷新を行い、日本国内で販売するすべてのモデルの電動化を果たしている。また、「XV40」をベースにしたEVモデル「XC40リチャージ」の生産も開始している。これもEVへシフトした欧州の流れにのったもの。量産車ができあがれば、日本への導入の可能性は高いといえる。

ルノーは、基幹モデルとなる「ルーテシア」を11月に発売。欧州では同じころ次世代の「カングー」が予告されている。欧州発売が2021年になるとか。「カングー」はルノー・ブランドとしては日本で最も数多く売れるモデルだ。新型の日本導入は間違いないから、あとは導入時期に注目したい。

その他ブランドのほとんどはSUV

ドイツ、フランス以外のブランドをチェックしてみると、見事なまでにSUVばかりであった。

FCAはジープ・ブランドのモデルとしてプラグインハイブリッドの「ラングラー4xe」を10月に発売。イタリアで生産される「ラングラー」は、欧州のCAFE規制で生まれた電動化モデルのひとつ。数多くのフランス製EVと同様な経緯で生まれ、日本に入ってきたモデルといえるだろう。

キャデラックは、2020年1月よりクロスオーバーの「XT6」を発売。また11月にはフラッグシップとなる「エスカレード」を発売している。また、ジャガーランドローバーは、4月より「ディフェンダー」を発売。さらに、アストン マーティンのSUVである「DBX」のデリバリーも2020年からとなっている。

世界的なSUVブームは、いまだ衰える気配さえ見せない。2021年も数多くのSUVモデルの輸入車が日本で発売されることだろう。

また、EVやPHEVなどの電動化モデルも急激に増えている。こちらは欧州でスタートした厳しいCAFE規制の影響だ。この先、燃費規制が緩むことはないことを考えれば、まだまだ電動化モデルの増加は続くはず。SUVと電動化モデルが、当分の間の輸入車のトレンドとなることだろう。

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