毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、トヨタ アクアの7月発表が正式決定されたようだとの報から。WLTCモードは燃費は35.7km/Lにアップか。
遅れてきた本命「ノートオーラ」発表!! 超激戦コンパクト界に逆転劇を起こせるのか?
その他、トヨタのカローラクロス、日産のアリアが発売延期(エクストレイルへも波及)? ソリオが「初」の快挙&ノートはやっぱり大苦戦?? …などなど、国内メーカーの動向をぎゅっと凝縮してお伝え。
※本稿は2021年5月のものです
文/遠藤 徹 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年6月26日号
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■トヨタ アクアは7月19日にフルモデルチェンジ
トヨタはこのほど傘下系列店にアクアを7月19日にフルモデルチェンジし発表、発売する旨を、正式に提示しました。次期型はキープコンセプトですが、TNGA化による新開発のプラットフォームによりクォリティアップし、上級シフトさせるのが特徴です。
プラットフォームはヤリス1.5Lハイブリッドと共用ですが、ハイブリッド用のリチウムイオンバッテリーは新開発ユニットで容量アップによって大幅な燃費改良と安全対策強化、使い勝手を向上させ装備の充実を行っています。
長らく表舞台から姿を消している感の強いトヨタ アクア。どのような外観・性能で姿を現してくれるのか、非常に楽しみだ
クーペテイストの5ドアハッチバックのボディシェルは引き継ぎ、ボディサイズは全長4060mm、全幅1695~1715mm、全高1530mmで全長、全幅は従来モデルと同じですが、全高&室内高を30mm引き上げ後席のヘッドクリアランス、ニールームの拡大を図っています。
ハイブリッドバッテリーの容量拡大でEV走行は40km/hまでと、従来の20km/hから2倍に引き上げることで、WLTCモード燃費は35.7km/Lと大幅に向上させます。
ボディカラーはホワイトパール、シルバーメタリック、レッドマイカ系を新色に切り替える見込みです。
6月中旬にも先行予約の受付を開始する見通しで、月販1万台規模の量販を回復させる方針です。従来モデルはほとんどの扱い店が最終モデルの受注を終了しており、ほとんど売り切った状況にあるようです。
■トヨタ カローラクロスは発売が先延ばしか?
トヨタは今夏の8月中にもカローラベースのSUVカローラクロスの投入を予定していましたが、現時点では先延ばしする見通しとなっています。コロナ禍や半導体部品の供給遅れで生産の見通しが立たないためと思われます。
トヨタ系列店筋によると5月中旬現在、同モデルついての販売はまだ具体的なスケジュールが定まっていないといいます。
カローラシリーズは7月1日、ヘッドランプの法規対応で一部改良するため、現行モデルはオーダーストップになっていて、改良モデルの納期は8月以降の見通しとなっています。
トヨタ カローラクロス
■日産 アリア発売も8月に先送り? エクストレイルへ影響も???
日産は新型EVのアリアの発表、発売を当初の6月から8月に先送りする見通しです。コロナ禍や半導体部品の供給遅れが原因と見られます。
アリアは6月発表、7月発売が8月発表、9月発売になりそうな雲行きです。
ブランニューEVのSUVであるアリアは日産の命運がかかっているモデルだけに、発売スケジュールの変更の影響は無視できない
5月中旬現在ではまだ、傘下販売店に正式な発表、発売についての連絡が届いていない状況です。
秋には次期型エクストレイルも控えており、場合によってはこちらも先送りされることも予想されます。
■スズキ 新型ソリオが絶好調の売れゆきで初のトップ10入り!
スズキが昨年11月25日に刷新した新型ソリオが絶好調で、この4月の登録台数は4966台で前年同月比105.8%増と2倍以上に急増し、登録車で初のベスト10入りを果たしました。
現行2代目は初代モデルに比べて、ボディサイズを拡大し、使い勝手の大幅向上やマイルドハイブリッドへの一本化で燃費、走りとも大幅に向上させて商品力をアップさせたことが売りとなっています。
月販5000台規模は当初の予定通りでフル生産を維持している状況にあります。
ソリオはバンディットの人気が高く販売をけん引。マイルドハイブリッドだけになったが、買い得感の高い価格設定もユーザーから好評の要因
■日産 新型ノートの苦戦はe-POWER車への一本化が要因か
日産が昨年11月24日に発表、12月23日に発売した新型ノートが苦戦を強いられています。月販目標を8000台に設定したわけですが、これまでの実績では大きく下回る実績推移に留まっています。
モデルそのものの出来はよく、マーケットでの評価は高いのですが、現行モデルでは高価なe-POWERだけに絞ったことで、従来モデルで1.2Lガソリンを購入していた30%の女性ユーザーがe-POWER車に代替えすることを拒んでいるケースが目立っているようです。
日産としてはこうしたユーザーにはマーチを勧めるように指示していますが、目論見どおりになっていないのが現状です。e-POWER車への一般化はコンパクトSUVのキックスも同様であり、こちらについても最近になり売れゆきに急ブレーキがかかっている状況にあります。
苦戦が伝えられる日産 ノート。10日付で報道されたリコールも痛手となりそう
■スズキ ワゴンRスライドドア車も先送りか?
スズキは6月に予定していたワゴンRベースの両側スライドドア車の発売を8月以降に先送りする方向でスケジュール調整をしているようです。コロナ禍や半導体部品の供給遅れによるものと思われます。
新型車の発表や発売が行われる場合、その1カ月程度前に販売店向けの商品説明会が行われますが、今回の場合は5月中旬現在ではまだそのスケジュール提示がなされていない状況にあります。
■トヨタのバックアップで小型車がフル生産を維持
ダイハツが開発し、トヨタにOEM供給しているルーミー、ライズ、パッソの小型車が揃って好調な販売推移を見せています。ルーミーはダイハツブランドでトール、ライズはロッキー、パッソはブーンとしても販売しています。
このうちルーミーとライズは登録乗用車の銘柄別ランキングでベスト10の上位圏内を安定的に確保し、パッソも4月1日に実施した一部改良で好調に転じています。
ダイハツブランドは販売規模こそトヨタブランドに比べると大きく引き離されていますが、従来モデルに比べると健闘しています。生産はダイハツ工業であり、フル生産で供給が行われています。
昨年(2020年)9月にマイナーチェンジし、引き続き好調のトヨタ ルーミー
■ヤリス&ヤリスクロスの人気衰えず
ヤリス&ヤリスクロスは納期が最長7カ月にも及んでいます。5月中旬現在の納期はヤリスガソリンが8月下旬の3カ月待ち、ハイブリッドは10月下旬、ヤリスクロスはガソリンが11月下旬、ハイブリッドが12月下旬です。
組み立てているトヨタ自動車東日本は月産2万台のフル生産で供給していますが、それでも追いつかない状況が続いています。
生産配分は両モデルとも1万台ずつです。
■ホンダ、新型シビック5ドアの発売は今秋以降にずれ込み?
今夏にも発売予定だった新型シビック5ドアは今秋以降にずれ込む見通しになっています。半導体部品の供給遅れで生産の予定が立たないためと思われます。
当初の計画では8月に発売し、スポーツバージョンのタイプRは年末あたりを予定していました。
最近では新型シビック5ドアが年末、タイプRは来春にずれ込む見通しとなっています。新型はイギリス工場が今後閉鎖されることに伴い、タイ製か国内製かの検討が行われているようです。
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みんなのコメント
日産のコンパクトに400万払うのは、どう考えても少数派だよ。
これで販売台数が回復するとは到底思えない、まあ多少は売れるだろうがーーーーーーー
まぁ、これでノートとヴェゼルが値引きなどでお買い得に購入できるようになれば、欲しいユーザーにはありがたいのかな?
しかし、ここ2年くらいのトヨタの勢いはすごいですね。