新型マイバッハにダイムラーのツェッチェ会長と試乗

日本での販売は今年中を予定

また、卓越しているのはドライバーズカーとしての操縦性、取り回しの良さである。5.4メートルと2.3トンを超える巨体にも関わらずブレーキ性能は十分以上で60マイルからの急制動も安心して行われる他、レーンチェンジは手首の動きでスパッと決まり、上屋の大きな動きは感じられない。同様にサンタバーバラ郊外のホテルまでの曲りくねった狭い住宅街を抜ける道路でもまるで中型セダンのような感覚で扱うことができた。

このマイバッハではV12サウンドを伴う静けさを楽しむこともできるが、オプションで搭載されるオーディオも試聴できた。合計で1540Wのブルメスター（Burmester）・オーディオシステムから流れるサウンドはクラシックは華麗に、モダンはダイナミックに、ジャンルを問わない愉悦を提供してくれる。

参考のために価格をご紹介すると、今回試乗した標準仕様のS600マイバッハはドイツの19％付加価値税込みで18万7841.50ユーロ（約2540万円）であった。日本での販売は今年中が予定されているが、その殆どが受注生産ゆえに我々一般庶民の目に留まるのはさらに後になるだろう。