増え続ける中国製EVの原動力=補助金はいつまで持つのか?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小沢 コージ
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一番驚いたのは見た目も走りもゴルフ場のEVカートに毛が生えた様な知豆「D2S」が、定価323万円なのにたったの97万円で売られていること! 現地で聞くと国家補助金4万5000元 +地方交付金と工場補助金約8万6000元(合わせて200万円超)ってことですがとんでもない金銭サポートぶり。
それくらい出さないとコスパでガソリン車に太刀打ちできないのも事実ですが、問題は中国が来年のNEV規制で全自動車販売量の10%を新エネルギー車にすると言っていることです。昨年、中国でエコカーを意味する新エネルギー車(NEV)は約77万台売れ、そのうち約65万台がピュアEV。それだけでも相当な補助金額なのに来年は販売台数の10%と言ったらざっくり年間280万台! それに1台あたり100万円の補助金を出して行ったとするとそれだけで2兆8000万円です。2020年はさらに12%にしますから、もしやもっと掛かるわけです。一応、補助金額は徐々に減らしていくことになってはいますが。
世界EVシフトの牽引国はまちがいなく中国であり、しかし中国EVシフトは現状補助金や値引き、さらに中国の車両登録規制頼みです。そう、大都市圏でガソリン車にはなかなかナンバーが出ないけれど、EVはあっさり出るEV優遇政策。
もちろんそうやって大量生産するうちに、世界を揺るがす魅力的な中国製EVが生まれ得ないとは言えないわけですけれど。
ちまたを賑わすEVシフトは本当のところどうなのか? 国はもちろんメーカーにも負担を掛け続ける補助金&値引き戦略は本当に持つのか? 世界で最も多くのクルマが売れ、巨額の金が動く中国! この国の事情を無視しては語れません。
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