クルマ不足で販売鈍化 3月のマーケット概況
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今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した3月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車、軽自動車を含め、国内で販売された乗用車総数は36万3574台で、前年同月比62.6%と7カ月連続で前年を下回った。下げ幅が37.4%減と大きかったのは、昨年3月が前年同月比25.2%増と絶好調だった反動もあるが、やはり東日本大震災により全メーカーの工場が操業停止となり、販売できる新車が不足したことの影響が大きかった。4月に入り、各社とも限定的に生産を再開したが、操業率は通常の50%以下となっており、バックオーダーを解消するだけでも2、3カ月かかる見通しだという。景気動向うんぬんというより、実際に販売できるクルマが不足するという異常事態だけに、先行きの不透明感は否めないところだ。
輸入車と軽乗用車を除く3/5ナンバーの国産乗用車(新型日産マーチ分含む)は22万2158台で、前年同月比58.7%。メーカーブランド合計では、昨年12月にモデルチェンジした「ソリオ」が月平均販売目標1000台を大幅に上回る3765台と好調に売れているスズキが8374台、前年同月比108.0%とプラスになった以外は前年割れとなり、トヨタが9万8080台で前年同月比51.4%、スバル7574台/同53.3%、三菱6424台/同51.6%など、厳しい状況となっている。月間ランキングでは「ホンダ フィット」が2万2284台で2カ月ぶりにトップを奪還。「フィットハイブリッド」が9335台と全体の4割強を占める売れ行きとなっている。2位は「トヨタ プリウス」で、3~5位は「トヨタ ヴィッツ」、「日産 セレナ」、「ホンダ フリード」と前月から順位変動なし。トップ30に限れば、前年を上回ったのは7位の「日産 マーチ」(6460台/前年同月比105.1%)と30位の「日産 エルグランド」(2036台/同147.0%)だけだった。
軽自動車は、乗用車部門だけだと11万9791台で、前年同月比67.5%。貨物車を含めた軽自動車全体でも15万8210台、前年同月比68.4%と6カ月連続のマイナス。車名別では「スズキ ワゴンR」が前年同月比62.8%ながら、1万7290台で3カ月ぶりにトップに立った。
輸入乗用車は海外メーカー製のみだと、2万1220台、前年同月比91.1%と3カ月ぶりに前年を下回った。海外メーカーブランド別乗用車ランキングは、VW(フォルクスワーゲン)が5221台で3カ月連続のトップとなり、2位メルセデス・ベンツ3731台、3位BWM(ミニを除く)3450台、4位アウディ2296台、5位ミニ1336台、6位ボルボ1058台、7位プジョー702台、8位フィアット554台まで、順位に変動なし。ただ、この中で前年を上回ったのはアウディ、ボルボ、プジョーの3ブランドで、VW、メルセデス、フィアットは83.5%、79.7%、81.1%と2ケタ減になってしまった。
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