最速、F12ベルリネッタ バックオーダー1年半分
掲載 更新 carview! 写真:菊池 貴之
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フェラーリは7月5日「F12ベルリネッタ」を日本発表した。今年3月のジュネーブ・モーターショーでワールドプレミアされたF12ベルリネッタは、フロントミッドにV12気筒エンジンを搭載するFRレイアウトを持つ、フェラーリの正当派フラッグシップモデルとして599の後を継ぐ。価格は3590万円。
F12ベルリネッタは同社の歴史上、最もパワフルでハイパフォーマンスなロードゴーイングフェラーリでもある。0-100km/h加速=3.1秒、0-200km/h加速=8.5秒、最高速度=340km/h以上を叩き出す一方、燃費も15リッター/100kmと先代599を約30%上回る。
また、599と比べるとより少ないステア操作でコーナーリングが可能で制動距離も短いなど、スポーティな性格が向上しているという。
599比で30mm短縮されたホイールベース、30mm低くレイアウトされたエンジン、新型サスペンションや進化したトランスアクスルレイアウトを採用したF12ベルリネッタは、従来のV12モデルより全長が47mm短く、車幅は20mm狭く、全高は64mm低く抑えられた。その結果、重心が下がり、リアへの重量配分も54%と後方よりの理想的な値になった。
ボディは伝統のスペースフレームシャシーだが、自動車用として初導入の部材も含む12種類のアルミニウム合金を使うなど、車両重量は599比で70kg軽い1525kgに収まっている。ねじれ剛性は20%向上している。
ピニンファリーナとフェラーリ・スタイリング・センターのコラボレーションによるボディデザインには、5000時間に及ぶコンピュータシミュレーションと、250時間の風洞実験による空力性能が目玉だ。
エクステリアの最大の特徴はボンネットからサイドに気流を導いてダウンフォースを生み出すエアロブリッジで、他にもブレーキ冷却時にのみ開くアクティブ・ブレーキ・クーリングもなど、空力トピックは40か所に及ぶという。
ダウンフォースは200km/hで123kg、Cd値は0.299と、歴代フェラーリ・モデル中最も優れた空気力学的効率=1.2(599比で2倍)をマーク。
6.3リッターV12自然吸気エンジンは65度のバンク角をもち、200パールの高圧直噴システムを備え、圧縮比は13.5に達する。最高出力は740ps、最大トルクは690Nm、レブリミットは8700rpmだ。350g/kmのCO2排出量は599比で30%低い。
シャシーでは進化した流体磁性サスペンション(SCM-E)、カーボンセラミックブレーキ、最新のE-diff、ESC、F1-Trac、ハイパフォーマンスABSを採用。フィオラーノのラップタイムは599より3秒5速い1分23秒をマークする。
すでに国内でも非公式のバックオーダーが1年半分に到達。デリバリーはアメリカや他のアジア地域より一足早い、欧州と同じ時期になるといい、11月には最初の日本のオーナーの手に渡る。
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