常磐道あおり殴打事件のような場面でどう対処すべきか? 交通問題に精通する弁護士に聞いてきた
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:編集部
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Q3 宮崎某のような輩が進路をふさぎ、車を降りてこちらへ向かって歩いてきた。そのすきにこちら側の車をサッと右側車線などに移動させ、ブワッと加速してその場から逃げようと思った。だが、右車線後方から来た第三者の車と私の車が接触してしまった。この場合の私の責任は?
A3 「そのような状況から脱出するための行動だった」という情状酌量もなくはないのだが、しかしぶつけられた後続車にとってみれば、その事情は関係ない。そのため、一般的な過失割合に即した形での事故処理となるだろう。
Q4 Q3のような状況下で、自車を発進させてその場から逃げようとした。しかしその際、歩行中である宮崎某的な人間の身体の一部に自車がぶつかってしまった。その場合は私が「人身事故の加害者」ということになるのか?
A4 免責の余地はあるはずだが、警察や裁判所にどう判断されるか未知数な部分も大であるため、そもそもその行動はやめたほうがいい。ドアをロックし、窓を開けず、110番通報するのが最善である。何の問題もなしにサッと逃げられる局面では逃げてしまうのもいいが、そうではない状況であるならば、「積極的に何かをする」という選択は避けたほうがいい。
Q5 今回のドライバーさんのように宮崎某的な人物に殴られてしまった場合、車から降りて「応戦」するのも「正当防衛」として認められるのか?
A5 拳などで応戦してしまうと「正当防衛」にはならず、あなたも責任を問われかねない。応戦は絶対にしないほうがいいというのが大前提だ。
Q6 では「正当防衛」とはどんな行動のことを言うのか?
A6 (1)急迫不正の侵害に対して、(2)自己または他人の権利を防衛するため、(3)やむを得ずした行為、が正当防衛。正当防衛とは、本来は刑事責任を負うべき行為について違法性を否定する概念なので、そのハードルはあなたが思っているよりも高い。
「車から降りて応戦」といった行為は正当防衛にはならず過剰防衛となるか、過剰防衛ですらない「傷害罪」になる可能性もある。それゆえ「やむを得ず」という極限状況以外では、あなたも暴力をふるってはいけない。
Q7 では、宮崎某的な人物が自車の運転席横でわめいている際に、自車のドアをいきなりバンッ! と開けて相手のみぞおち付近を打ちつけるなどして悶絶させ、そのすきに逃げるというのも「正当防衛」にはならないか?
A7 ほぼ「応戦」に近いやり方なので、正当防衛にはならないだろう。
Q8 わたしはまったくそうではないが、武道などの心得がある人が応戦をするのはやはりマズいのか?
A8 マズい。しないほうがいい。
Q9 例えば宮崎某のような人物が、運転席に座っている私の胸ぐらを掴んで離さないとする。その際、アクセルを踏んで自車を急発進させ、相手方を引きずるないしは転倒させるなども、してはいけないのか?
A9 その場合は「応戦」というより「逃げるための振り払い」でもあるため微妙だが、程度問題である。相手方の生命身体に危険を及ぼすような形になってしまった場合は、正当防衛とはされない可能性が高いだろう。
とにかく「明確な線引き」はない。諸事情・社会通念を踏まえたうえで、その行為が「正当防衛」なのか「過剰防衛」なのか、あるいは過剰防衛すら成立する余地のない何かなのかが判断される。
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