80'sの名車シティをオマージュ! 往年の特徴を再現したEVコンセプトカーとは
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:ホンダ技研工業 13
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:ホンダ技研工業 13
「ジャパンモビリティショー2023」のホンダブースのなかで、ひときわ目を引いたのが「SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)」と「Pocket Concept(ポケット コンセプト)」です。
「サステナブル(持続可能)」をキーテーマにしたBEVであるサステナ・シー コンセプトについて、ホンダは「何かを我慢しながら環境対応するのではなく、皆がやりたいことや自由な移動を楽しみながら環境への配慮もしっかりできる世の中を実現したい」という、その開発経緯を説明します。
台形型の直線的なボディラインと丸型のヘッドライトが特徴の外観は、黒い樹脂バンパーも含めて、かつての名車「シティ」を意識していることは明白です。
また、小型の電動バイクであるポケットコンセプトについても、ホンダは公言こそしていませんが、シティでの搬送を前提に開発された「モトコンポ」のオマージュと受け取れます。
では、今回登場したサステナ・シー コンセプトとポケット コンセプトは、ホンダの往年の名車の復活を示唆するものなのでしょうか?
初代シティのラゲッジに積載可能なモトコンポ
1981年に登場したシティは、当時のエコカーの決定版となるべく開発されたコンパクトカーです。
シティの開発に際しては、「機械部分は最小に抑え、人間のためのスペースを最大限広く確保する」というホンダの「MM思想(マンマキシマム・メカミニマム=機械部分は最小に抑え人間のためのスペースを最大限広くするという考え方)」を反映させつつ、都会的な若者をターゲットに定め、従来の概念に当てはまらないクルマとすることが目標とされました。
その結果誕生したのが、トールボディのコンパクトカーという当時としては画期的な構造のクルマでした。さらに、専用の小型バイクであるモトコンポを搭載できるという斬新なアイデアが採用されたことで、シティは、4輪と2輪を合わせた「6輪生活」を提案した世界初のモデルとなりました。
シティ、モトコンポともに、発売から40年以上を経た今も根強いファンが多く、とくに1983年に登場した「シティ ターボII」は、その個性的な外観から「ブルドッグ」の愛称で現在でも親しまれています。
ホンダのコンパクトカーとして活躍したシティは、その後「ロゴ」へと座を譲り、現在では「フィット」がその役目を担っています。ただ、小型バイクを搭載できるというコンセプトは、ロゴやフィットには受け継がれていません。
Pocket Concept(ポケット コンセプト)
このような背景の中で登場したサステナ・シー コンセプトとポケット コンセプトですが、残念ながら、近い将来にこれらのコンセプトモデルが市販される可能性は低いと考えられます。
サステナ・シー コンセプトは、「現代版シティ」として登場したわけではなく、あくまで回収した使用済みアクリル樹脂を再利用したボディパネルを用いていることをアピールしたコンセプトモデルです。
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ボディパネルへのアクリルの使用は、今後市販車への採用が期待される注目の技術ではあるものの、大量生産モデルへの採用となると、生産設備の変更や資材の確保を含めた抜本的な改革が必要となります。
そう考えると、サステナ・シー コンセプトが今後数年内に市販化されるというのはあまり現実的とは思えません。
一方、「小型電動バイクを搭載したコンパクトカー」というコンセプト自体は、今後なんらかのモデルに反映されることはあるかもしれません。
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たとえば、電動技術が進歩した現代では、より自由度の高いデザインの電動モビリティをつくることができるようになりました。
そうした電動モビリティの多くは、「ラスト・ワン・マイル」の移動手段として近年注目を集めており、日本でも都市部では電動キックボードなどを目にする機会も増えつつあります。
もちろん、電動モビリティが主要な移動手段として利用されるようになるためには法整備も含めてまだまだ多くの時間を要すると思われますが、電動化が進めば進むほど、かつてシティが提案した「6輪生活」が注目を集める可能性は十分にあると言えそうです。
現実的に考えると、サステナ・シー コンセプトとポケット コンセプトの市販化は、そうした時代の到来を待つ必要がありそうです。
<おわり>
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