新旧ブルーアースを比較テスト。その結果は?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:横浜ゴム株式会社
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自動車用タイヤをフルラインで販売する横浜ゴムの、乗用車系のコンフォート及び低燃費部門を担うのが「ブルーアース」シリーズだ。新しくなった「ブルーアース・エース」は、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を、高い次元でバランスさせたトータルバランスに優れる製品。5段階中3番目となるA(シングルエー)の転がり抵抗性能を維持したまま、ウェットグリップ性能が従来のb(4段階中2番目に高い)からa(最上位)へと進化した。
転がり抵抗性能とウェットグリップ性能は相反するもので、転がり抵抗を減らせばウェットグリップは落ちやすい。エンジニアによると、ブルーアースAはAE-01F同様、従来から複数のシリカとオレンジオイルを配合したコンパウンドを採用するが、今回、転がり抵抗性能を落とさずウェットグリップ性能を上げるため、シリカとオレンジオイルを増量した。
テストでは、トヨタ・プリウス2台とVWゴルフ2台を使用。それぞれ新旧のブルーアース・エースを装着し、プリウスでウェット路面のスラローム走行、ゴルフでウェット路面の定常円旋回を実施した。
まず旧ブルーアース・エースでスラロームコースを2度走行。ステアリングを切ると素直に車体が横を向き、不満のないウェットグリップを感じさせた。が、次に新ブルーアース・エースで走り始めた瞬間、同一銘柄の新旧で低μ路面での挙動がこうも違うものかとびびった。JATMAのウェットグリップ性能指数「b」と「a」にはかなりの差があるようで、ステアリング操作に対する反応の速さ、絶対的なグリップ力がまったく異なる。
ゴルフで定常円旋回をしても新旧の性能差は歴然。新ブルーアース・エースは旧ブルーアース・エースの1割か2割増しのスピードで旋回してもグリップを保ったほか、切り増しへの対応力にも差があった。旧ブルーアース・エースだけを体験した段階ではなんの不満もなかったのに、新ブルーアース・エースを体験した後では、もう旧型に戻れない。
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