ホンダeでホンダの隠れた名物!? カレーうどんを食べながら電力グリッドについて考えたこと
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:塩見 智 29
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:塩見 智 29
ほぼ走らせない「ホンダe」の試乗会に参加した。集合場所は、いわゆる新電力として電力小売事業を展開するほか、住宅用、事業所用の太陽光発電システムの販売なども行う「Looop(ループ)」が栃木県那須町に開業した太陽光発電所を兼ねた宿泊施設「Looopリゾート那須」だ。7694平方メートルの敷地(森)に発電出力203.84kW(約55世帯分)、年間発電量22万2000kWhの能力をもつ太陽光パネルが設置され、それを屋根とした建物が並ぶ。
敷地内にホンダeが用意されている。ただし今回の主目的は試乗ではない。ホンダeに蓄えられた電力を使って、我々が一晩泊まるこの施設の電力を賄おうという試みだ。方法はシンプルで、満充電したホンダeと家庭に備え付けの「充放電器(建物とクルマをつなぎ、充電放電が可能な機器)」を接続するだけ。
施設に備え付けてあったのはニチコンのEVパワーステーション。ロバート・パーマーがいたバンドとは多分関係ない。あとは充放電器にひもづいたスマホアプリで操作すれば、家からクルマへ、あるいはクルマから家へ電力を供給することができる。
この日はひと部屋でホットプレート2つを使い、6人でBBQをした。当然電灯を使い、夜間の気温は10℃未満になったので、ごく短時間ながら床暖房も使った。アプリが示す消費電力はホットプレート2つと電灯だと2~3kWで推移し、床暖房を付けると充放電器の能力いっぱいの6kWに近づいた。電力を取り出す前、ホンダeのバッテリー残量は85%だったのが、約3時間後食事の後には64%になっていた。ホンダeの総電力量は35.5kWhなので、ざっと7kWhを使ったことになる。
これがいわゆるV2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)だ。例えば災害によって停電した場合、自宅にHonda eと充放電器があれば電力会社に頼らずとも自力で電力を確保できる。季節により変動するが、一般的な4人家族の1日の消費電力量は約10kWhとされる。ホンダeなら3日分の電力を確保することができる。
これが62kWhのバッテリーをもつ日産「リーフ」なら6日間、13.8kWhの三菱「アウトランダーPHEV」ならエンジンをかけないで1日とちょっと、エンジンをかければ(ガソリンが満タンだったら)約10日間、それぞれ電力を確保できる。実際には緊急時には節約するだろうからもっと長く使えるだろう。
日常的にも家とクルマで電力を行き来させることができれば、電力料金の安い夜間の電力を使ってクルマに電力を蓄え、それを昼間家に戻して使うこともできる。また太陽光発電システムを備えておけば、電力を自給自足できる可能性もある。
充放電器は備え付けとは限らない。ホンダはパワーエクスポーター9000という持ち運び可能な給電器を商品化している。持ち運び可能といっても重量は51kgあり、価格は約120万円と高価(CEV補助金あり)だが。この日は同製品を使って屋外のテント内のライトをつけ、BBQの〆のカレーうどんをあたためた。これがV2L(ヴィークル・トゥ・ロード:車から家電などに電力を供給すること)。
なぜカレーうどんかといえば、カレーうどんもホンダの商品だからそのPRのため。ホンダの主要な事業所の社員食堂では金曜日限定でカレーうどんがメニューに並ぶ。レシピは事業所ごとに異なる。いずれも社員の人気が高く、それぞれ商品化されているのだ。
次のページ>>走らせなくても使えるという電動車ならではの価値
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
新車の「メーカーオプション」「ディーラーオプション」何が違う? 同じ“ナビ”でも「メーカーorディーラー」種類がある? 正しい選び方とは
日産の高級SUV「パトロール」は“GT-Rに代わるフラッグシップ”になれる逸材! 走りの完成度は超一流!! なぜ日本で売らないの?
クレーンの移動と一緒に立ち入り禁止エリアも移動できるだと!? 画期的アイディアの「柵っとバリケード」が超スグレモノだった
読者の値引き実例 私もX氏
建設進む“海への横軸” 「天草まで90分」を目指す熊本天草幹線道路とは?
【MotoGP】ロッシの”弟子”たち、MotoGP公式テスト前にインドネシア・マンダリカで合同トレーニングへ
【アメリカ】日産が「新型“8人乗り”SUV アルマーダ」の動画を公開! 「V6ツインターボ」×高性能4WDで川まで渡れる!? 最新高級モデルで過酷すぎる「耐久テスト」動画公開
あらゆる状況で先を行くパフォーマンスを発揮! ミシュランがオフロード用タイヤの新製品「MICHELIN ENDURO MEDIUM2」を発売
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ ハリアー(佐藤成臣さん)by アークライド 前編
【予想CG】26年ぶり復活になるホンダ「新型CR-X」を大胆予想! 新時代のデザインまとった「現代版ライトウェイトスポーツ」のCGがスゴイ
ぜんぶ見せます!「A PITオートバックス」のデモカー9台…HKSと共同開発の「GATE SPEC」サスを装着した「GR86」や「ロードスター」など大注目です
モーターマガジンMovie 視聴回数ランキングBEST5(2025年1月12日~1月25日)
【これぞホンダスポーツ】現行型「タイプR」や「NSX」、懐かしい「S2000」のチューニングカーの雄姿を写真で
【意外に知らない】「ハイエース」の後悔しない選び方。タイプによってサイズ・シート・使い勝手が違う
最新「プロサングエ」から懐かしの「ディアブロ」まで。新旧“正統派カスタムスーパーカー”が大集合
【脅威】BYDがPHEV日本導入を発表。BEVと両輪で27年までに7~8車種…ミニバン「シア」投入も現実味
【こういうの好きでしょ】グッとくる「本気系」 ポルシェ、BMW、メルセデス…ドイツ系カスタムカー集結
豊田会長のイチロー氏偉業達成への“手紙”が話題。予告された記念にふさわしい「現物支給品」とは?
週イチの“お家充電”だけ。ガススタ通いより気楽な「新・充電事情」は日本人のBEV嫌いを変えるか?
【本当はどうなの?】「ランクル250」購入者の本音。ガソリンとディーゼルの〇×や知っておくべき情報も
なぜ「マツダ3」に「SUBARU」ロゴ!? ゴミから生まれCO2排出激減の「再生カーボン」が結んだ異色のコラボ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!