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10月のマーケット概況、プラス成長まであと一歩

軽乗用車販売、暦年で前年超え確実

夏以降続く駆け込み需要の反動により、10月もマイナスとなった国内新車マーケット。とはいえ、すべての分野で前年を割っているわけではなく、堅調な伸びを示す市場や、すでに底をついて回復基調にある市場もある。その状況を日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表したデータから見ていこう。

まず乗用車、貨物車、軽自動車も含めた10月の新車販売台数は前年比6.0%減の39万6508台で、4ヶ月連続のマイナスとなった。消費税増税の影響で夏以降販売が低迷している状況で、増税前の盛り上がりが見え始めた昨年の実績を上回るのは容易ではなかった。そんな厳しい現実が見られた反面、新車効果が得られたメーカーもあり、9社中4社は前年実績を上回る結果となった。ユーザーの消費マインドが完全に冷えきっているわけではないようだ。ではいま、なにが売れているのか。細かく見ていこう。

10月の登録車の販売は貨物車も含めて24万0511台で、前年の同じ時期を9.1%下回った。車種別では乗用車が20万6683台で前年比11.3%減。このうち3ナンバーの普通乗用車は6.2%減の10万2415台、5ナンバーの小型乗用車は15.7%減の10万4268台と落ち込みがさらに目立つ。これは「トヨタ アクア」や「ホンダ フィット」などこのセグメントの売れ筋モデルがデビューから1年以上経過して前年度実績を下回ったことによるところが大きい。それでも小型乗用車の全体に占めるパイは相変わらず大きく、その数は3ヶ月ぶりに普通乗用車を上回っている。小型乗用車は前年の同じ時期には及ばないが、コンスタントに売れ続けているということだ。一方、貨物車については、普通貨物車が6.8%増、小型貨物車は6.5%増で、法人需要が中心の商用車市場はこのところ調子がいい。

一方、軽自動車の販売は、前年同月比0.7%減の15万5997台。2ヶ月ぶりの減少となったが、10月として過去最高を記録した昨年実績との比較で微減にとどまっているから悪くないといえる。実際、軽自動車は増税前の駆け込み需要が含まれる1-12月の累計販売台数で昨年の実績を上回るのは確実視されていて、増税の影響で需要の偏りは見られたものの、暦年では販売は好調といっていいレベルだ。

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