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ノートAUTECHクロスオーバー発売!! 攻勢をかける日産SUV戦略に足りないあと一手とは

掲載 更新 14
ノートAUTECHクロスオーバー発売!! 攻勢をかける日産SUV戦略に足りないあと一手とは

 「ノートAUTECH」に始まり、「ノートオーラ」、「ノートAUTECHクロスオーバー」、そして「ノートオーラNISMO」と、すべてノートの派生車ではあるが、日産は続々と新しいコンパクトカーをラインアップさせている。

 コンパクトモデルは、だいぶ出そろってきた感もあるが、いま一番欲しいモデルがまだ登場していない。それは…。

よくこんなクルマ作ったな…マーチスーパーターボという傑作

文:吉川賢一
写真:NISSAN

[gallink]

「クロスオーバー」はAUTECHの起案によるもの

 2021年10月に発売開始となった、ノートAUTECHクロスオーバー。ノートAUTECHをベースに、車高を25mmほどハイリフトし、大径タイヤと専用16インチホイール、樹脂フェンダーモール、ルーフモールド、そして前後にクロスオーバー専用エンブレムを装備、という内容で登場したモデルだ。いわゆる「なんちゃってSUV」ではあるが、フェンダーモールを装備しながらも全幅1700mmに収めて5ナンバーサイズを死守してきた。

 このノートAUTECHクロスオーバーの企画は、AUTECHが日産に提案したものだそうだ。純正カスタムメーカーとしてのAUTECHに任せたのかも知れないが、おそらく、この手の「なんちゃってクロスオーバー化」に対して、日産はあまり乗り気ではなかったのだろう。

ノートAUTECHに対して25mm車高をアップしたノートAUTECHクロスオーバー。AUTECHの高沢仁氏は、この大きな車高アップでも操安性はうまくまとめ上げたと自信を見せていた

キックスはプラットフォームが古い

 2020年6月に日本導入となった、日産のコンパクトSUV「キックス」。このキックスのプラットフォームは、現行マーチと同じVプラットフォームであり、これは先代E12ノートにも採用されていたものだ。つまりプラットフォームベースでいえば、キックスは、先代のE12ノートのSUV版ということになる。

 そもそも、キックス(P15型)は、2016年にブラジルで発売開始となったモデルで、南米や中東をメインとして開発されたモデルだ。当時、日本市場ではコンパクトSUV「ジューク」(2010-2019)が販売されており、ジュークは、Vプラットフォームよりもさらに前となるBプラットフォームと古いものの、独特なデザインが醸し出す、「ブサカワ」なキャラクタがウケていたため、キックスに置き替える話には、ならなかったのだろう。

代ジュークのデビューは2010年6月。C-HRよりも6年、ヴェゼルよりも3年も早く登場しており、日本市場における、コンパクトSUVのパイオニアだ

 ちなみにVプラットフォームは、Bプラの性能は維持したまま「コストと質量」を極限まで削いだ、いわばBプラの廉価版のようなプラットフォームだ。途上国向けとして、サスペンションのリンクの板厚やゴムブッシュのサイズまで、ミリミリと設計を切り詰めていったものであり、かなり大胆なことがなされていた。

 ジュークが去り、代わりにキックスが導入されたことで、プラットフォームは少し新しくなったのだが、いまルノー日産三菱が新型車に採用しているのは「CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」に基づくプラットフォームだ。ノートは、ルノーのルーテシアキャプチャーも採用する「CMF-B」という次世代上級小型車向けのプラットフォームを採用しており、当然、続々と出てきた派生車たちも同じ。

 ひと世代古いプラットフォームで、ヤリスクロスのような強敵に勝てるはずがない。プラットフォームが古いキックスではなく、より競争力のある、このCMF-B、もしくはもうひとまわり小さい「CMF-A+」プラットフォームでのコンパクトSUV、それが、筆者が今すぐにでも日産の国内ラインアップに追加してほしいと思うモデルだ。

「マグナイト」の日本導入を!!

 いま、もっとも売れているコンパクトSUVである「ヤリスクロス」。ロッキーライズに始まり、全長4100mm以下のコンパクトSUVはいま人気沸騰中であるが、最近はロッキー/ライズの人気がやや衰え、ヤリスクロスがひとり勝ち状態にある。ヤリスクロスはいいクルマに違いなく、ヒットは当然ではあるが、だからといって、このジャンルに日産が挑んでもいないのはもったいなさ過ぎる。

 また、キックスはコンパクトSUVではあるが、全長が4290mmと、ヤリスクロスよりも若干長い。ヤリスクロスにガチンコ勝負を挑むのであれば、プラットフォームを刷新したうえで、全長をあと少し詰めたいところ。しかし日産には、それらの要素をもったモデルがすでに存在する。それが、全長3994mmの「マグナイト」だ。

 「マグナイト」は、日産がインドで販売している小型SUV。車幅は1758mmなので3ナンバーサイズとなるが、全長は4m以下で、デザインも実にカッコよい。プラットフォームはCMF-A+プラットフォームだ。このマグナイトに、1.0Lクラスの小排気量エンジンを発電機とした第2世代e-POWERを備え、トヨタカローラクロスでやったように日本で製造して、コストを大きく下げる。筆者には売れる気しかしない。

 もちろん実現するためにはクリアしなければならない課題がいろいろあるだろう。日本で製造するとなると、さらに相当な覚悟(=投資)が必要となる。ただ、筆者は、フェアレディZの新型よりも、このマグナイトこそが、日産に本当の意味での活気を取り戻してくれるモデルとなるのでは、と考えている。

全長3994×全幅1758×全高1572mm、ホイールベース2500mm、車重1039kg、タイヤサイズ195/60R16。全長は4mを下回っており、車幅は60mm広いが、ロッキー/ライズとほぼ同サイズ

[gallink]

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みんなのコメント

14件
  • 足りない一手?足りないモノは新型車。それ以外貴方達の日産の未来はありません。
  • エクストレイルの新型車とジュークの日本へ導入
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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