2月16日、トヨタがTNGAによって一新した新型パワートレーンを発表しました。今回は編集的に興味深い、新型CVTを紹介します。
<発進用ギアを備えた世界初の乗用車用CVT>
プーリーと呼ばれる向かい合わせた2個の三角すいの径(断面)を連続的に変化させ、無段変速を実現するCVTトランスミッションに、CVTが苦手とするロー側=発進時専用のギアを追加した、乗用車では世界初のシステムで、正式名は「Direct Shift-CVT」。
ギア駆動の力強い発進加速が可能で、アクセル操作に対するもたつき感も改善し、スムーズで気持ちのいい発進性能を実現。ギアからCVTに加速を引き継ぐ際のショックも、従来のATのノウハウで滑らかにできるそうです。
ロー側をギアが受け持つことで、変速比幅も2.0Lクラストップの7.5を実現。同じ理由から、ベルトの狭角化やプーリーの小型化も実現して、変速速度が20%向上。価格は従来のCVTよりやや高くなりそうですが、弱点をカバーした新型CVTの実力に注目です。