599XX&カリフォルニア、フェラーリ祭り開催!
掲載 更新 carview! 写真:編集部
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今夏からデリバリーが始まる「フェラーリ・カリフォルニア」がついに上陸。オーナー向けイベント「フェラーリ・フェスティバル・ジャパン2009」が行われた富士スピードウェイで、日本初披露された。
深刻な逆風下に置かれている自動車産業のなかで、フェラーリは相変わらず好調を維持。09年第1四半期の営業利益は約5400万ユーロ(およそ72億円)で、これはフィアットグループの中で最高。需要と供給のバランスを巧みに保ち、ハイエンドユーザーにある種の“飢え”を覚えさせるマーケティング&販売戦略も功を奏しているようだ。
「フェラーリ・カリフォルニア」は、リトラクタブル・ハードトップや直噴V8エンジン、7速デュアルクラッチ・ギアボックス、子供が座れる程度のリアシート「2+」コンセプトなど、最新&フェラーリ初が満載のクーペカブリオレだ。アルミニウム製ルーフの開閉時間は約14秒。カラーバリエーション豊富なインテリアは、写真の「2+」レイアウトのほか、従来の2シーターバージョンも用意される。
フロントミッドに搭載された4.3リッターV8エンジンは、吸排気両方に可変バルブタイミング機構を備え、さらに直噴システムも採用。欧州排ガス規制のユーロ5をクリアしながら、0-100km加速=約4秒、最高速=310km/hをマークする。排気音のチューニングも、オープン/クローズ時ともに徹底的に検証され、耳に届くフェラーリ・サウンドは期待を裏切ることなく官能的だ。7段に切られたデュアルクラッチのギアボックスは、マニュアルモード時はステアリングに備わるレーシング調のパドルシフトで操作。「AUTO(自動変速)」「R(リバース)」さらには「ローンチコントロール」などは、センターコンソール上のボタンで操る。
サスペンションは、前:ダブルウィッシュボーン、後:新開発のマルチリンクで、進化した“F1-Trac”トラクション・コントロール・システムが標準で搭載される。前後重量配分は、フロント47%:リア53%。
V12エンジン搭載の2シータースポーツ「599」に設定された、究極のレースカー「599XX」とスポーツ性能を高めた「599 HGTE パッケージ」も日本初披露された。
究極のレースカーとして開発された599XXは、“599XX 限定レース”だけの使用を前提としているので、ホモロゲーションや法制度の制約をまったく受けることがない。そのため、フェラーリF1およびR&Dが持てる最先端技術のフィードバック範囲がより広いことが特徴になる。搭載するV12エンジンの最大回転数は9000rpm、目標出力700hp/9000rpmまで高められ、新しいギヤボックス・シフト・ストラテジーによって変速タイムは約60ミリ秒に短縮。またブレーキディスクやホイールリムの一部に、F1の「ドーナツ」で覆う技術を採用し、より効果的なエアロダイナミクスとブレーキ冷却性能を実現したという。
「599 HGTE パッケージ」のHGTEとは、ハンドリングGTエボルツィオーネの略で、スポーツ性能とハンドリング性能をより際立たせたスペシャルパッケージのこと。サスペンションにはフェラーリ独自の車輌制御システム「マネッティーノ」に対応した磁性体コントロール・セミアクティブ・ショックアブソーバーを採用している。パッケージの価格は、266万9000円(車両本体価格は除く)。
2008年のコンストラクターズ・ワールド・チャンピオンシップを獲得したフェラーリ・チーム。今シーズンはレギュレーション変更やテスト縮小などの影響で、5戦終了時で優勝どころか表彰台もなし…。昨年の活躍は見る影もないが、週末に行われたスペインGPでは、バーレーンGPに続いて6位入賞。非常に厳しい状況に変わりはないが、今後のシーズンに向けて一筋の光も見えてきた。次戦は伝統のモナコGP(5月21日開幕)。この日、富士スピードウェイに鳴り響いたフェラーリ・サウンドが、モンテカルロの市街地で復活の雄叫びを上げることになるか…、新時代を迎えたF1サーカスからまだまだ目が離せない。
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