随所にマツダ思想を反映させたCX-8は多人数乗車モデルの魅力を再定義する
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:小林 俊樹
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最後に報告しておきたいのが想像以上の進化を見せたSKYACTIV-Dだ。CX-8はCX-5より約200kg重いが、新型インジェクターや可変ジオメトリーターボの採用によって最高出力が175psから190psに、最大トルクは420Nmから450Nmに向上。中速域でのトルク特性も改善され、結果として重量増を感じさせない逞しい走りを手に入れている。ディーゼルとは思えない軽快な吹け上がりはそのままに、200kg軽いCX-5とほぼ同等の燃費と、より向上した静粛性を備えているのも朗報だ。おそらくこの大幅改良型エンジンはいずれCX-5にも搭載されるはずで、200kg軽いボディとのコンビがどんな走りを見せてくれるのかも楽しみだ。
実用的な3列シートと上質な走りを美しいデザインで包んだCX-8は、多人数乗車モデルの魅力を再定義する意欲作だ。家族とともに出かけるときはミニバン的な実用性が活きるし、一人、あるいはカップルで乗るときは、スタイリッシュなSUVとして優雅に振る舞う。つまりCX-8は、父親である貴方を瞬時に一人の男性に、あるいは母親である貴女を瞬時に一人の女性へと変身させてくれる存在ということだ。たとえば結婚記念日にはドレスアップして夫婦だけで素敵なレストランに食事に行くとか。CX-8を手に入れたら、たまにはそんな艶やかな時間を楽しんでいただきたい。
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