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「信号機なし横断歩道に歩行者がいても止まらない問題」は今年改善されたのか

「信号機なし横断歩道に歩行者がいても止まらない問題」は今年改善されたのか

写真:PinkBadger

官憲の力だけでなくドライバー自身の意識向上を

【ベスト10】
1. 長野県:58.6%
2. 静岡県:39.1%
3. 石川県:26.9%
4. 島根県:26.5%
5. 鳥取県:25.6%
6. 愛知県:22.6%
7. 福岡県:18.4%
8. 神奈川県:14.4%
9. 新潟県:13.8%
10. 千葉県:11.9%

【ワースト10】
1. 栃木県:0.9%
2. 広島県:1.0%
3. 三重県:1.4%
3. 和歌山県:1.4%
5. 青森県:2.1%
5. 東京都:2.1%
7. 岐阜県:2.2%
8. 宮城県:3.4%
9. 福島県:3.5%
10. 京都府:3.8%

あくまでも各都道府県内で2箇所ずつの調査でしかないため、上記の結果でもって「県民性」を論ずるのは危険だろう。また仮にそれを論じようにも、正直よくわからない部分のほうが多い。

たとえば、何かと時間に追われてイラついている人が多そうな東京都のドライバーが「2.1%」という低い数字をマークしているのは、なんとなく理解できる。だが(イメージ的に)のんびりした気質の人が多そうな県も、ワーストのほうの上位にけっこうな数がランクインしている。いわゆるステレオタイプな県民性のイメージだけでは測れない何かの力が、信号機のない横断歩道近辺では働いているのだ。

だがいずれにせよ上記の数字は、圧倒的に良好な長野県と静岡県を除けば、あるいはまあまあ良好な愛知県までを除けば、「すべてが誤差の範囲」だとも言える。

根本的な事実と傾向をざっくり言うのであれば、「ほとんどの都道府県で(つまりほぼ日本全国で)、信号機のない横断歩道における歩行者優先は守られていない」というのが、2018年におけるニッポンのリアルなのだ。

筆者のSNS上の知人(静岡県民)によれば、静岡県でしっかり停止するドライバーの数が多い理由は「単純に数年前から警察がこの問題に関して頑張ってるから」とのこと。知人によれば静岡県内ではこのところ、歩行者妨害に関する違反の摘発をけっこうな頻度でやっているそうなので、それが功を奏しての好結果となったのだろう。

静岡県と同様に他の都道府県でも、官憲にはぜひがんばっていただきたいものだ。しかし官憲の力だけに頼るのではなく、あくまでも「ドライバー自身の意識向上」によってこの問題にケリを付けるのが正解であると、筆者は思っている。なぜならばそのほうが国として、国民として、断然カッコいいからだ。

「……でもまぁ無理なんだろうな」と、つい先ほど信号機のない横断歩道で、ご婦人が運転する白いセダンに轢かれそうになった筆者は静かに思うのだった。

(ジャーナリストコラム 文:伊達軍曹)
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伊達軍曹(だて ぐんそう):自動車コラムニスト
外資系消費財メーカー勤務を経て自動車メディア業界に転身。「IMPORTカーセンサー」編集デスクなどを歴任後、独自の着眼点から自動車にまつわるあれこれを論じる異色コラムニストとして、大手メディア多数で活動中。

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