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欧州新車販売 1位はプジョー208 王者ゴルフは5位へ転落… 2022年

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欧州新車販売 1位はプジョー208 王者ゴルフは5位へ転落… 2022年

フランスの小型ハッチバックが欧州ベストセラーに

2022年の欧州新車販売台数で、プジョー208が2007年以来トップの座を守ってきたフォルクスワーゲンゴルフを抜いて1位となった。前年比5%増の20万6816台を販売し、ゴルフの17万7203台に3万台近い差をつけた。

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調査会社ジェイトー・ダイナミクス(以下、ジェイトー)の発表によると、2022年はEU加盟27か国に英国、ノルウェー、スイス、アイスランドを加えた欧州市場で、合計1130万台の新車が販売されたという。これは1985年以来の最低水準であり、パンデミック前の2019年と比較すると29%減少している。

ジェイトーはこの落ち込みについて、新車の生産不足(半導体供給危機が一因)に加え、ロシアのウクライナ侵攻で激化したインフレとエネルギー価格の高騰が要因だと分析している。

生産台数の伸び悩みが目立ったメーカーの1つがフォルクスワーゲンである。世界販売台数は456万台で、前年比6.8%減となった。半導体不足は2023年の販売にも打撃を与えると、フォルクスワーゲンは警戒感を示している。現在、フォルクスワーゲンは「非常に大きい」受注残を抱えており、そのためゴルフは欧州1位から5位に転落した。

ジェイトーはまた、SUVの販売が好調だったと述べている。BセグメントSUVのフォルクスワーゲンTロックは18万1153台(前年比3%増)で3位、ヒョンデ・ツーソンは15万803台(前年比1%増)で8位、ダチア・ダスターは14万9648台で前年15位から9位に上昇した。

これは「SUVへの欲求が高まっている」ことを反映したものだとジェイトーは言う。しかし、従来のボディスタイルに比べてSUVの収益性が高まっていることを背景に、各メーカーがSUVの生産を優先したことで販売台数が増加したというのも事実である。

小型で低価格のモデルにも明確な需要が残っている。2022年のベストセラー車トップ10のうち8車種がBセグメントで、うち6車種がハッチバックであった。

最も販売台数が多かったのは上記の通りプジョー208で、次いでダチア・サンデロの20万500台である。

フィアット500アバルトも含む)は前年比3%増の約18万台を記録したほか、トヨタヤリスオペル/ヴォグゾール・コルサ、ダチア・ダスターも高水準の販売台数を維持している。

特筆すべきは、ルノー・クリオの販売台数が前年比27%減少したことである。2021年の4位から昨年10位に転落したが、これは半導体部品をグループ傘下の収益性の高いダチアのモデルに流用した結果だと思われる。

AUTOCAR英国編集部は以前、ダチアがルノーの実績ある部品を再利用することで研究開発費を最小限に抑えているため、ルノー・グループの収益安定化の助けになっていると報じた。つまり、ルノー・グループにとってのダチアのマージンは、フォルクスワーゲン・グループにとってのアウディのようなもので、どちらの生産を優先すべきかは明らかである。

また、2022年も中国ブランド(特にMG)が大きく躍進した。ジーリー・グループ(ボルボ、ポールスター、Lynk&Co)を除くと、中国ブランドの新車販売台数は、前年の6万6100台から15万2400台とほぼ3倍に増加した。

このうち、11万400台がMGで、前年比116%を記録してホンダの販売台数を上回った。ジェイトーによると、中国ブランドを合わせると、マツダスズキジャガーランドローバーを上回ったという。

一方、ステランティスの市場シェアは20.23%から18.22%に低下し、全メーカーの中で最も急激な下降を見せた。傘下のプジョーシトロエンフィアット、オペル/ヴォグゾールの各ブランドは、いずれも2021年比で販売台数が2桁の減少率を記録した。ステランティスは生産不足だけでなく、物流問題も抱えており、特に11月の販売で「悲惨」な結果を残して注目を集めた。

以下、2022年に欧州で最も売れた10車種を紹介する。

1. プジョー208(20万6816台、前年比5%増)

プジョー208は、11月こそ不振に陥ったが、欧州のベストセラー車として1年を締めくくった。部品不足と物流問題に悩まされながらも、手堅い供給を維持した。

2. ダチア・サンデロ(20万550台、1%増)

ダチア・サンデロは、その優れたコストパフォーマンスが評価され2位となった。これは、欧州全域の「生活費危機」を背景に、購入者の共感を得たものと思われる。また、広い室内空間と優れたハンドリングを備えた競争力のある小型ハッチバックであることも、大きな魅力となっている。

3. フォルクスワーゲンTロック(18万1153台、3%増)

フォルクスワーゲンTロックはデビュー以来、常に好調を維持してきたが、2022年には大きな飛躍を見せ、代表的なゴルフを上回るまでになった。最近のフェイスリフトでインテリアの品質が向上し、評価を確かなものとしている。

4. フィアット/アバルト500(17万9863台、3%増)

フィアット500ほど世界中で認知度の高い小型車はあるのだろうか。2007年から販売されているフィアット500の人気ぶりはまだまだ続きそうだ。

最近では、最大44kWhのバッテリーを搭載したEV電気自動車)仕様が発売された。1回の充電での航続距離は320kmだが、マイルドハイブリッドやガソリン車も引き続き販売されている。高性能車のアバルト500のEV仕様も、今年後半に販売が開始される予定である。

5. フォルクスワーゲン・ゴルフ(17万7203台、14%減)

8代目となるフォルクスワーゲン・ゴルフは、欧州で最もよく知られ、売れているクルマの1つである。11月の販売台数は前年同月比2倍以上となったが、通年では5位に後退した。

ゴルフの最新ラインナップは、ICE(内燃機関)車、マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド(PHEV)を展開し、高性能モデルとしてゴルフGTEゴルフRも導入。選択肢は多岐にわたる。

6. トヨタ・ヤリス(17万5713台、4%減)

2022年もトップ10入りを果たしたヤリスは、4世代に渡って欧州で人気を維持していることがわかる。欧州におけるトヨタの最量販車であり、スポーティなGRヤリスは、これまでで最も優れたホットハッチの1つとして評価されている。

7. オペル/ヴォグゾール・コルサ(16万4358台、9%減)

オペル・コルサは今年も比較的好調に推移し、7位にランクイン。ヴォグゾールとして販売されている英国でも2位についている。競争力のある価格設定に加え、ガソリン、ディーゼル、電動パワートレインの強力なラインナップに助けられた。

8. ヒョンデ・ツーソン(15万803台、1%増)

上位10車種中2番目のSUVであるヒョンデ・ツーソンは、洗練されたパワートレイン、優れた快適性、ハイスペックな車載技術により人気のある車種である。2021年のモデルチェンジでは、人目を引くライトデザインを備えた新鮮なフロントエンドが採用され、新しい生命が吹き込まれた。

9. ダチア・ダスター(14万9648台、2%増)

ダチア・ダスターはBセグメントのクロスオーバーで、機能性の高さと頑丈さ、そして手頃な価格設定が人気を博し、急成長するクロスオーバー市場で大きなシェアを獲得している。

ダチアは間もなく、より収益性の高いCセグメントSUVの新型ビッグスターを投入する予定で、ダスターはラインナップ拡大の露払いを担っている。

10. ルノー・クリオ(14万3561台、27%減)

2022年のルノーのベストセラーはクリオとなった。前年比では激減したものの、トップ10に残って1年を終えた。ガソリン、ディーゼル、PHEVなど複数のパワートレインを揃え、その技術も年を追うごとに良くなっている。

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みんなのコメント

8件
  • 現行のゴルフは内装がね・・・内装の質感と使いやすさ何とかしないと
  • Bセグメントが売れ出したのが意外。ちょっと前までCより下は先が無いとか言われてたのに。
    欧州でも新車価格高騰に嫌気してるとかあるのかね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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