■車上狙いワーストは「プリウス」
日本損害保険協会は2023年3月13日、「自動車盗難事故実態調査」の2022年の結果を発表しました。
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同協会はクルマの盗難対策の一環として、2000年度から車両本体盗難や車上狙いの実態調査を実施しています。今回は24回目です。
2022年の車両本体盗難2656件のうち、車名別で最多だったのはトヨタの「ランドクルーザー」(「プラド」含む)でした。450件で、2年連続ワースト1位です。
ランドクルーザーが車両本体盗難全体に占める割合は、2021年の13.6%から、2022年は16.9%と増加傾向にあります。
トヨタ「プリウス」も2020年ワースト1位、2021年と2022年はそれぞれワースト2位に入るなど、被害が特定の車種に集中する傾向が続いているといいます。
トヨタ「アルファード」が車両本体盗難全体に占める割合も増加傾向にあります。2020年は5位、2021年は4位で、今回の2022年はワースト3位です。
このほか、2022年の盗難被害が多かった車種は、「レクサスLX」「レクサスRX」「ハイエース」「クラウン」「アクア」「C-HR」「レクサスES」と続きます。
なお、ハイエースは「レジアス」「グランビア」を、クラウンは「マジェスタ」「エステート」「アスリート」をそれぞれ含みます。
ちなみに2022年のワースト10車種合計1453台のうち、レクサスブランドは284台で約20%を占めていました。
1件あたりの平均支払保険金は235.4万円で、2021年から2022年にかけてほぼ横ばいです。
発生県別では、2021年と同じく愛知が最多で、大阪・千葉も多い傾向が続いています。
車上狙いは971件のうち、プリウスが135件で最も多く、以下、ハイエース31件、アルファード28件、ランドクルーザーとトヨタ「アクア」各26件、トヨタ「ヴォクシー」22件、ホンダ「N-BOX」20件、メルセデス・ベンツとBMW各19件、レクサスRXとクラウン各18件と続きます。
1件あたりの平均支払保険金は57.0万円で、2021年から2022年にかけて15%ほど増加しています。
発生県別では、2021年と同じく大阪が最多で、愛知・千葉も多い傾向が続いています。
盗難は、車両本体・車上狙いのいずれも半数以上が深夜22時から朝9時にかけての時間帯に発生しています。
調査は2022年、損害保険会社21社で保険金を支払った事案を対象としています。
警察庁「犯罪統計資料」によると、自動車盗難の認知件数は2003年の年間6万4223件をピークに減少し、2022年は年間5734件でした。
同協会はクルマの盗難に対しては、普段から「バー式ハンドルロックや警報装置などの盗難防止機器を使用する」「防犯設備が充実した駐車場を利用する」「貴重品は車内に放置しない」など、複数の対策を講じることが有効と説明。
また、自宅の駐車場でも安心せずに、防犯カメラや防犯灯などを利用して窃盗犯が心理的・物理的に侵入しづらくすることも重要としています。
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