４WDは、横滑り防止装置の代用になりますか？ 以前に横滑り防止装置の有無について質問したのですが、中古車情報を眺めていて、新たに疑問が湧いてきました。

Question

４つのタイヤが同時に駆動しているので、２輪駆動よりも安定性が高くて多少の急ハンドル、急発進にも対応できる力を持っていると、私は勝手に考えています。

是非、皆様の意見を聞かせてください。

Answer 1

4WDは安定性が高まるものの、横滑防止装置とは装備目的が異なるものになりますね。
少し長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。既にご存じの内容ばかりでしたらすみません。

■ 横滑防止装置

横滑防止装置というのは、ブレーキによる車両制御になります。今やほぼ全てのクルマにABSが装備されています。ご存じの通り、ABSはブレーキ時にタイヤがロックすると、ステアリングが効かなくなるので、自動的に細かくポンピングブレーキをかけて、制動と舵取りどちらも行えるようにするシステムです。横滑防止装置は、4輪個別にブレーキの制御ができるこのABSの機能を応用したものになります。
例えば、左コーナーでステアリングを切っても前輪が滑って膨らむアンダーステアに陥ると、クルマ側で左側のブレーキを強く効かせることで、強制的にクルマの頭を左に向けて軌道修正します。
一方、4WDは四輪に駆動力を分散することでタイヤのグリップを確保する目的で、アクセルの制御によるものです。横滑防止装置とは異なる制御になります。

■ ブレーキベクタリング

上記の横滑防止装置は、緊急時の危険回避のための装備ですが、このシステムを応用することで、クルマのコーナリング性能を向上させることもできます。
先程の例で、左コーナーでステアリングを切ったとき、クルマ側で勝手に左側のブレーキを少しだけ効かせることで、キレのあるコーナリングになります。このようなシステムを「ブレーキベクタリング」といいますが、メーカーによっては「トルクベクタリング」と呼ぶ場合もあります。
本来、トルクベクタリングは、ブレーキをかけるのではなく、外側の車輪に強い回転力を与えることで、よく曲がるクルマにするシステムです。同様な効果を生みだしますが、これと区別するためにブレーキベクタリングという言葉が使われるようになりました。こちらも4WDとは異なった目的の装備であるといえますね。

■ ブレーキLSD

もうひとつ、ABSを応用したシステムを紹介しておきます。代表的なのは「ブレーキLSD」ですね。こちらは4WDと似た目的の装備となります。
左右の駆動輪の中心にはデフギアがあります。デフギアはコーナーで左右の駆動輪を抵抗なく差動制御してくれますが、一度片側の駆動輪が空転すると、反対側の駆動輪がグリップしていても、空転し続けるという致命的な欠陥があります。本来は2WDで充分に走れる雪道でも、このデフギアのせいでスタックするケースは非常に多いです。
ブレーキLSDは、このデフギアの欠陥を逆利用して、空転した車輪にだけブレーキを掛け、反対側の車輪に強制的に駆動力を発生させます。ABSの応用なので1/1000秒単位で制御できます。
これにより飛躍的に走破性が上ります。ランクル等は当然装備しますが、ABSのプログラムの応用なので、軽自動車でも装備するクルマが出てきています。このようにブレーキLSD は4WD同様に、タイヤのグリップ確保を目的とした装置です。従って、4WDと一部目的が一致していますね。

■ 4WD

横滑防止装置、ブレーキベクタリング、ブレーキLSDともに、ABS=ブレーキを活用した電子デバイスです。これに対して4WDはエンジン出力を4輪の駆動力を分配して、１輪当たりのグリップ負担を軽減し、タイヤの持つグリップ力を高めるメカニズムです。しかし、4WDは雪道等での走行安定性はあるものの、元の素性としてはアンダーステアが出やすいものです。最近の4WD車は技術開発が進み、かなり曲がるようになりましたが、横滑防止装置やブレーキベクタリングを合わせて装置することで、より安全かつ運動性能の高いモデルが増えました。さらにブレーキLSDを組み合わせることで、4WDはさらに走破性を高めることが可能になっています。
このブレーキLSDに関しては、まだ2WD車への装備事例は少ないのですが、今後装備が進んでいくと、4WDでなくても雪道でのスタックしにくくできると思います。恐らくそうなっていくだろうと思います。

長くなり失礼いたしました。何かご不明な点などございましたら、追加でご質問いただけましたら幸いです。

質問者からのお礼コメント

その他の皆さんも、回答ありがとうございました

Answer 2

その両者は全く別のものであると考えます。

ただし両者ともそれぞれ異なる方法で走破性を高める装置であることは事実です。

Answer 3

結論としては、なりません。
ですが、横滑りして欲しく無い場面・用途を想定すると4WDはFFなどに比べればアドバンテージがあるので、満足度に繋がる可能性はあります。

横滑り防止、は文字通り横方向の滑りを防止するもの。4WDは前後方向に対してはFFなどよりも大きく滑りにくいので。

Answer 4

2WDに比べればかなりの安定性はありますよ、数十年4WDに乗り続けてます、

Answer 5

スタッドレスを履いたスバルの昔のレガシィやインプレッサ 4WDと比べても比較でも全くなりません。

笑う程低性能です。

今は30万円位の中古価格で買える、2000年代頭の2代目インプレッサ や4代目レガシィ。
この辺の方が圧倒的に高性能ですから。

参考動画
https://m.youtube.com/watch?v=fo1J8IhW-p0&pp=ygUNc2c5IOOCouOCpOOCuQ%3D%3D

https://m.youtube.com/watch?v=WZl161f2UGU

https://m.youtube.com/watch?v=DCuyBkvxbO8&embeds_widget_referrer=https%3A%2F%2Fsearch.yahoo.co.jp%2F&embeds_referring_euri=https%3A%2F%2Fs.yimg.jp%2F&embeds_referring_origin=https%3A%2F%2Fs.yimg.jp&source_ve_path=MjM4NTE&feature=emb_title

Answer 6

私はポルテの４WDを１０年乗っています。実体験をお話しします。購入時はFFより15万円ほど高価になります。考えますよね。
私は雪道のスタッグ（はまる）対策で購入したんですが、これが大きな間違いでした役に立ちませんでした。ところが高速でトンネルから出たところで横に流れた瞬間大きな力で流れを止めてくれたような気がしました。これが4WDでした。これは１０年間でこれ一回きりです。でも４WDでなかったら事故になっていたかと思うと４WDでよかったと今は思ってます。ちなみにスタッグ目的なら「ジープにしなさい」が販売店の回答でした。

Answer 7

ならないと思います。

Answer 8

代用にはならないんじゃないでしょうか！？4WD構造にすることで、重くなり横滑り防止しにくくなるかもしれませんねぇ！？

Answer 9

>是非、皆様の意見を聞かせてください。

これは意見ではなく力学の話であり、我々がこの宇宙に住んでいる限り否定できない物理現象です。

※四輪駆動は、二輪駆動よりもタイヤの横方向の摩擦力が大きくなり、横滑りし難くなります。
これは『車両運動力学』或いは『タイヤ工学』に属する話で、理論上必ずそうなります。

※一方。
クルマの運動には必ず限界があり、ムリな操舵や加速、ブレーキなどで、四輪駆動でも横滑りは生じます。
その横滑りしそうな状態を自動的に補正するものが『横滑り防止装置』です。

・・・故に。

>２輪駆動よりも安定性が高くて多少の急ハンドル、急発進にも対応できる

YES。しかし、

>４WDは、横滑り防止装置の代用になりますか？

代用にはなりません。四輪駆動でも、滑ってしまったらどうにもなりません。そうならないようにする装置が『横滑り防止装置』です。