マツダ ランティス のみんなの質問

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マツダのスカイアクティブ-Dについて。
http://www.mazda.co.jp/blog/archive/20120906_01.html

低圧縮・高膨張比で効率が良いのは分かったんだけど、今までのディーゼルエンジンはなぜそれが出来なかったかが分かりません。
分かる方、教えてください。。。

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ベストアンサーに選ばれた回答

lantis2000typerさんへ

簡単に言えば、圧縮上死点温度が足りず、着火・綺麗な燃焼に重大な問題を来すから、です。

ご存知の様に、ディーゼルは圧縮で得た高温雰囲気に燃料を吹き込んで、着火させ、燃焼させます。だから燃焼室表面積が大きくて冷えてしまい易い副室式の時代には、圧縮比は21〜23も有りました。から、Turboを使っても過給圧も上げられず。
上げてトラブった話は、日本では
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%89%84%E3%82%AD%E3%83%8F181%E7%B3%BB%E6%B0%97%E5%8B%95%E8%BB%8A
http://ja.wikipedia.org/wiki/DML30%E7%B3%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3
で有名だったりします。インタークーラーを使えなかったという悲哀を感じ取って下さい。(苦笑)

これが、噴射系の改良(高圧化)によって直噴が成功すると、一気に16.5〜17.6程度に下がります。それだけ"冷え"で苦労していた訳です。
これをもっと下げよう。
メリットが大きい事は重々解っていても、そう易々とは下げられない。。。

いや、実は解は在ったのです。仏のルクレール戦車に。
搭載されたハイパーバーディーゼルは、圧縮比が過給の威力を十二分に発揮させる為に7.x台へと大幅に引き下げられています。
その変わり、構造も始動法も一風変わっています。
先ず、Turboを電動アシストで加速します。
5万rpm位だったかな? その位回すと過給気が十分に成るので、コンプレッサーからタービンへのバイパス通路に燃料を噴射しながら着火します。
そのまま加速して行けば自律回転に至る。
もっと加速させる。と熱々の空気が沢山出来るので、それを本体のディーゼルに吸わせる様にして始動させる、、、という物です。
過給圧 × 圧縮比 (× 吸気温度) で圧縮上死点温度は確保出来、低圧縮比化しても冷間始動すら可能に成る。のですが、吸気温を上昇させてしまうのは充填効率面からは勿体無いですし、NOx生成量も増えてしまいがち。加えて常に全開運転をしている様な物なので、燃費最悪。
防衛庁も採用を諦めた程です。(苦笑) だから90式戦車は2stルーツ掃気Turbo過給V10で1500psを開発しました。
そして何より問題なのが、低圧縮比な事。十分に膨張させてトルクに変換する前に捨ててしまうのですから、多段過給をやったとしても勿体無さ過ぎなのです。出来たら理想の膨張比14にしたい。


という事で、-Dでは先ず過給を適用する事にした。それも大小のTurboを組み合わせたシーケンシャル式、しかも比較的簡単に済んで繋ぎ目のトルクの谷を生じ難い直列式を採用し、これで広い領域で過給圧を確保する様にした。
でも、幾ら優れたTurboでも、アイドル回転では過給圧を得られない。増してやそれがセルモーター駆動時だったら尚更。
そこで、ディーゼルには本来不要な筈のスロットルバルブを設け、吸気を無理矢理狭い所に通す。と、与えられた運動エネルギーが圧縮上死点温度に転化するので、排気温にして260℃程度が確保出来る様に成る。
冷間始動性の確保、改善だけならこの程度でも十分。
かつていすゞが氷点下で試験した時には、圧縮比を13.5に下げていても、絞りを与えた気筒だけ着火・燃焼して始動した由。
だが、DPFの連続再生の為には更なる昇温が欠かせないので、排気弁駆動に可変機構を導入し、吸入時に排気弁を閉じ切らなくする事によって、スロットルで生じた吸入負圧で排気を吸い込ませる。(自己EGR)
このアイディアは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%BC%E5%9D%82%E5%BC%98
の手に成る物です。

この様な特許によって、理想の低圧縮比ディーゼルが誕生したのです。

他社は恐らく、アイドル回転から過給圧を得られる高効率機械式過給器を併用するしか無いんじゃないでしょうか。
でも多段過給だと、高過ぎる過給圧を、ウェイストゲート弁やプレッシャーリーフ弁で捨てる様な真似をせずに制御する方法を確立せねば成りません。
これに対する解は、吸気弁閉じ時期を連続可変して、吸気行程の長さを長短させる事。
但しFiatツインエアーの様に油圧等を使ったりすると、弁バネを押し縮めたエネルギーが返って来ませんので、効率で損をする事に成ります。
カムの様な機構だけでどうやって実現するか、信頼性も確保するか。そこが肝に成ります。

マツダも今後は、その方向、つまりスーパーチャージャーとTurboを併用する方向に進化すべき物なのです。

その他の回答 (2件)

  • 出来なかったんじゃなくてやらなかった。
    コストがかかりすぎるし日本ではハイブリッドなどに開発資金を回したので予算もないという状態でした。
    しかしマツダはハイブリッド開発に遅れ気味だったので、既存技術を高めてからハイブリッドなどを開発していくという手段をとったわけです。

  • ディーゼルって昔は排ガスが甘かった。関心も薄かったね。
    わざわざ規制をはるかに凌駕する開発もするわけないし。
    乗用車などは一部のユーザー(営業とか)向けが多かった。
    狭い市場なんで競争激化するわけもなく。
    クリーン化・低燃費化とか競って開発してる状況じゃなかったね。
    んで昔、東京都知事が粒子状物質入りペットボトルを会見で振るパフォーマンスで
    環境の悪玉として扱われ乗用車ディーゼルは壊滅的になった。
    そこから目覚めて開発10年で物になってきたって状況だね。
    時代が求めて開発が進んでればもっと早く世にでてたよ。

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