米フォードは8月7日、工場労働者の負担軽減のため、「Ekso Vest」と呼ばれる外骨格型のパワードスーツを全世界の工場に導入すると発表した。
最新の自動車工場というと、ロボットアームが黙々と組立てを行っているシーンを想像する。だが、実際の工程は今でも多くの熟練した従業員に支えられており、彼ら彼女らの作業負荷軽減はメーカーにとって永年の課題となっていた。特に、クルマの下に潜って部品を取り付けるような工程では疲労の蓄積も深刻で、その過酷さはスイカを一日に4,600回も頭上まで持ち上げるようなものだという。
だが今回、こうした状況を改善する画期的技術の導入がフォードから発表された。それが、パワードスーツのEkso Vestだ。フォードがEkso Bionicsと共同開発したこのスーツは、腕を上げて行う作業時に、スプリングの作用で片腕あたり5~15ポンド(およそ2㎏~7㎏)のパワーをアシストし作業負荷を軽減する。小型かつ軽量なため、腕の可動範囲が狭まるなどのストレスもまったくないという優れものなのだ。