50代以上のおじさんが、「プレリュード」[セリカ]と聞いて何を思い出すだろうか? セリカは、だるま、LB、XX、GT-FOUR、WRC……、プレリュードはスペシャリティカー、デートカー、4WS……とそれぞれ思うことに違いはあれど、1980年代の甘酸っぱいトキめいた青春時代が懐かしい。ここでは復活するプレリュード、セリカという2台のスペシャリティカーに迫っていきたい。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、トヨタ、ホンダ
おじさん感涙!! 君に胸キュン!!! 来るぞデートカーブーム [プレリュード][セリカ]が令和に復活!!! あの素晴らしい青春の1ページをもう一度!!!
【画像ギャラリー】プレリュードとセリカが令和に復活する!!! 写真をZOOMしてみて!(16枚)
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まさかセリカが復活するとは思わなかった
1970年12月に登場した初代セリカ
1970年12月に初代誕生以来、7世代36年にわたって愛されてきたセリカは、2006年4月に販売終了した。この当時のことを昨日のように覚えている。最後の7代目は近未来的なデザインを採用したモデルで不人気だったが、トヨタはセリカをなくすのか、と特集を企画し、歴代セリカを当時のファションと絡めてMEGAWEBで撮影したことが懐かしい。
セリカは若者にとって憧れの存在であり、ちょっと背の延ばせば買えるスペシャリティカーだった。初代セリカは「だるま」、「リフトバック」、3代目セリカはツインカムエンジンを搭載し、当時SOHCエンジンを積んでいたスカイラインに対し、「名ばかりのGT達は、道を開ける」という挑戦的なキャッチコピーも話題になった。
リトラクタブルヘッドライトを採用したセリカXX
個人的にはリトラクタブルヘッドライトのA60型セリカXXが刺さったが、セリカの名を世界に知らしめたのは、後のST165、ST185、ST205だろう。そう、トヨタWRCの黄金期を作ったクルマたちである。
ST165セリカGT-FOUR
1988年、4代目ST165型セリカGT-FOURは1990年にカルロス・サインツのドライブで日本車初のドライバーズタイトルに輝く。続く5代目ST185セリカGT-FOUR RCは、投入された初年度に再びカルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得すると、1993年に日本車初のマニュファクチャラーズタイトルを獲得。これは6連覇していたランチアを抑えての快挙で、ユハ・カンクネン選手のドライバーズタイトルとあわせてのダブルタイトル獲得。
ST185セリカGT-FOUR RC
翌1994年、ディディエ・オリオール選手が獲得したドライバーズタイトルと合わせてダブルタイトルを獲得した。セリカGT-FOURは名実ともに、現在のヤリスWRCに通じるトヨタWRCの黄金期を作ったクルマなのだ。
そして50代以上のおじさんならば、セリカと聞いて真っ先に思い出すのは1987年に公開された映画『私をスキーに連れてって』だろう。白いGT-FOURに乗る佐藤真理子(原田喜和子)と、同じく赤いGT-FOURに乗る羽田ヒロコ(高橋ひとみ)は眩しかった。
ST165型セリカGT-FOURは1987年『私をスキーに連れてって』に使用された。写真は「サーフ&スノーin苗場2025」で展示されていた映画公開当時を想わせるST165型セリカGT-FOUR
当時はスキーブームで、自分のクルマや友達のクルマのルーフにスキー板を積んでスキー場に行くのは大流行していた。ご多分に漏れず、筆者はスキー用にと四駆のスプリンターカリブを購入し、冬は安比や車山高原、志賀高原、万座、苗場などに出撃していたのを思い出す。
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新型セリカは2027年に発売!
次世代のセリカはミドシップ4WDで登場する! 次世代直4、2Lターボエンジンを横置きに搭載する2シータークーペとなる(ベストカー編集部作成の予想CG)
そんななか、セリカが現代に復活するという話が現実味を帯びてきた。WRCラリージャパンの会場で中嶋裕樹副社長が「セリカ復活」を明言したのだ。
「正直、今は影も形もありません。ただ社内でもセリカを待ち望む声が大きいんです。だから……こういうことを公開の場で言っちゃっていいんですかね、セリカやります!」と開発開始を宣言したのだ。
さらに2025年1月の東京オートサロン走行イベントで、ヤリ-マティ・ラトバラTGR-WRTチーム代表とユハ・カンクネンTGR-WRTチーム代表代行が「GRセリカ」と名付けられたST185セリカGT-FOURをデモランした。
最終モデルとなった第7世代は1999年から2006年まで販売されていた。もし2025年に新型が発売されれば、実に19年ぶりの復活となる。
さて、GRセリカ(仮)はどんなモデルになるのか?
セリカの話になる前に、トヨタのミドシップスポーツ計画は当初、GRヤリスをミドシップ化して、かつてのグループBカーのようなクルマを作るというものだった。その後、クーペタイプのミドシップに計画が変わったのだが、ラリー車のイメージが強い最初の段階で、セリカの名前を復活させることになっていた可能性がある。
この段階では情報が錯綜していて、ベストカー本誌ではMR2を開発中としていたが、これはセリカだけだったということになる。
次世代2Lターボは400ps/500~550Nmの性能を誇る
さて、そのセリカがどんなクルマになるかだが、エンジンは次世代の直4、2Lターボが確実だ。スペックは400ps/500Nm(51.0kgm)で、GRヤリス譲りの電子制御4WDを採用。3ペダルの6速MTも設定され、走りの愉しさをとことん追求する。
気になるのは価格で、1000万円クラスになる可能性もあるというが、セリカにそんなお大尽価格は似合わない。なんとか手の届く範囲に抑えてほしいものである。2026年末に生産を始め、2027年からデリバリー開始となりそうだ。
GRヤリス譲りの電子制御4WDを採用するということで期待大!(ベストカー編集部制作の予想CG)
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デートカーとして憧れだった2代目、3代目プレリュード
デートカーの象徴、2代目プレリュード
プレリュードは1978年に初代モデルが登場したホンダの2ドアクーペのスペシャルティカーだ。2001年に5代目が販売終了となるまで、23年間販売され、「デートカー」として一世を風靡したモデルでもある。
特に、2代目と3代目の、ロー&ワイドなスタイリングとリトラクタブルヘッドライトによるスポーティな雰囲気は、若者にとって憧れの存在だった。走り屋はお金があれば、FC3S型RX-7やS13シルビア、180(ワンエイティ)、なければワンダーシビックや2代目サイバースポーツCR-X、スタタボといった感じ。とにかく女の子にモテたければデートカーのプレリュードかセリカだった。
当時の若者にとって200万円は現在の500万円の感覚。大卒の初任給は12.5万円、2代目プレリュードの価格は152万円~、ハイソカーブームの火付け役、ソアラにいたっては約240万~約490万円だったのでとうてい無理な高嶺の花の存在だった。
1982年11月にデビューした2代目プレリュードは、ワイドで低いボンネットでとにかくカッコよかった。FRではなくFFだったけれど、そんなの関係ねえと思わせるほどスタイルは群を抜いていた。
2代目プレリュードのフロントシート。助手席右側にシートを調整するリクライニングレバーがあった
しかも、XX、XZには日本初の4輪アンチロックブレーキ(4W-A.L.B.)を搭載。でも若者の間で話題になっていたのは、メカ的な話ではなく、本来左側にあるはずの、助手席の背もたれ調整レバーが運転席側に付いているので、運転席側からシートを倒せる……という画期的(??)な機構が付いていた。
当時、筆者は新車を買えるはずもなく、カーセンサーをめくりながら、XXやXZは高いので100万円台前半のXJを見ながら「やっぱり買えないなあ」と呟いていた。
さらに洗練された3代目プレリュード
1987年4月に登場した3代目プレリュードはさらに洗練されて、若者には手の届かないところまでいってしまった、と感じた。当時はすでにこの業界にいたので、3代目プレリュードの前後ダブルウィッシュボーンや4WSは体験していた。後年、電子制御式の4WS(日産のHICAS)とは違い、3代目プレリュードの4WSは機械式。
プレリュードの場合、前輪舵角が小さい時は後輪が前輪と同じ向きに転舵する同位相、前輪の操舵量が多くなると後輪は逆位相方向に動き、レーンチェンジやコーナリングなど、状況に応じて後輪の動きが変化した。いまでは珍しくなくなったが、後輪が内側に向き、ハンドルが切れやすくなるあの感覚はなんとも不思議な感覚だった。
世界初の舵角応動型4WSを搭載。前輪の操舵角に応じて後輪も転舵するシステムで、機械制御なのも特徴のひとつ
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24年ぶりにスペシャリティクーペ「プレリュード」が2025年秋に発売
ほぼ市販型といっていいプレリュードプロトタイプ
そして2025年秋、プレリュードが24年ぶりに復活する! これは絵空事、妄想ではなく、確定情報だ。
低くワイドに構えたプロポーションは、かつてのプレリュードを彷彿させるスポーツクーペらしい佇まい。また丸みを帯びた上品なラインで構成されているものの、フロントとリアの左右に伸びる水平基調のラインによって、シャープさもプラスしている。
けっこうカッコいいプレリュードのリア回り
ジャパンモビリティショーではコンセプトモデルとして出展されていたが、エクステリアはほぼ完成に近い状態。2025年1月の東京オートサロンに展示されたプレリュードもエアロを装着していて、市販型そのものだった。
気になるパワートレインは、現行シビックやアコードに採用されているハイブリッドの 2L e:HEV(エンジン155ps、モーター210psか)が搭載される見込みだが、スペシャリティカーとしてプレリュード独自にチューニングされる。
ホンダの2モーターハイブリッドは、電気自動車と同じくモーターで直接駆動している。エンジンは後述する直結モードを除き、基本的に発電機として使われる。
加減速時に緻密にエンジン回転数をコントロールし、ダイレクトな駆動レスポンスと鋭い変速を実現するHonda S+ Shift ボタン
新開発のホンダS+シフトの「S+」モードを選ぶと、軽い変速ショックを出しながら加速していくので、ヴォーン、ヴォーンとASC(アクティブサウンドコントロール)によって増幅されたエンジン音が聴こえてくるのも相まって「これは純エンジン車」かと思ってしまうほど。
プレリュードプロトタイプに装着されていたタイヤはコンチネンタルプレミアムコンタクト6でサイズは前後とも23540R19、ブレンボ製ブレーキが装着されていた
足回りはシビックタイプRだという。ブレンボのブレーキや、ザックスのダンパーを装着しているから価格は500万~550万円あたりになると予想。GR86やBRZとは違い、令和のデートカーとして、大人のスペシャリティクーペというキャラクターになるだろう。
さて、あなたはプレリュード、セリカGT-FOUR、どちらを選びますか? 胸キュン、トキめいたあの青春時代をもう一度楽しみませんか?(というより終活のクルマか?)
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みんなのコメント
FFノンターボですがデートカーとしてはそれで充分でしたね。
セリカがシルビア、プレリュードに対して良かったのは3DHBだったこと。
リアシートを畳めば広大なラゲッジができ、スキー、キャンプ、旅行に3DでSUVとして使えました。
SUV的になるという記事も見たが、くれぐれも復活するとしても5Dにはしてほしくないな。
この世代のオッサンだけど、YouTubeで
ずんだもんの老後破綻の動画を観てると
決して笑えないのが今の俺。
復刻する500万のクルマに心躍るオッサンが
日本にどれ位居るのかそっちの方が気になる。