現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > カローラはサニーやシビックとだけ争っていたワケじゃない! トヨタの仁義なき「同門バトル」は30年以上前から続いていた

ここから本文です

カローラはサニーやシビックとだけ争っていたワケじゃない! トヨタの仁義なき「同門バトル」は30年以上前から続いていた

掲載 14
カローラはサニーやシビックとだけ争っていたワケじゃない! トヨタの仁義なき「同門バトル」は30年以上前から続いていた

 この記事をまとめると

■今の時代、さまざまなボディタイプのクルマが売れている

もとはGMのマネ!? トヨタ車なのに「トヨタエンブレム」を着けていないクルマを集めたら圧巻のラインアップだった

■昔はトヨタ カローラのような大衆セダンが人気だった

■この時代から既にトヨタ同士のライバル対決が始まっていた

 トヨタの同系車種のライバル関係は今も昔も変わらない

 いまどきの売れ筋モデルを探るべく販売ランキングをみると、ホンダN-BOXとトヨタ・ヤリスがトップ争いを繰り広げている。ボディタイプで見れば軽自動車も含むコンパクトカーやミニバンそしてSUVが新車販売の中心となっている。

 しかし昭和から平成初期にかけて人気モデルというと、トヨタ・カローラクラスなどの、いわゆる“大衆セダン”であった。カローラに対し、日産サニー、ホンダ・シビック、マツダ・ファミリア、三菱ランサーなど、各メーカーはこぞってライバル車をラインアップしていた。一般的にはカローラをメインとし、他メーカーライバル車との間で激しい販売競争が行われていたのだが、カローラから見て最大の強敵は身内、つまりトヨタ車にいたのである。

 歴史の長いカローラであるが、そのなかでとくによく売れたモデルとしては、1979年にデビューした4代目と、1987年にデビューした6代目を挙げる関係者が多い。6代目が新車として販売されていた当時を知っているA氏いわく、「とにかくスーパーホワイトII(カラーコード040)のセダンがよく売れました。中間グレードのXEと上級グレードのSEサルーン(それらをベースとした特別仕様車がとくによく売れた)が販売の中心でしたね。少し暗めな赤系統色ともいえる“マルーン”の内装色が当時爆発的に売れていたスーパーホワイトIIのトヨタ・マークII系と同じ内装色というのもウケていたようです。もちろん、サニーやシビックと商談で競り合うこともありましたが、それより厄介だったのが、カリーナとコロナの1.5リッターモデルでした」と語ってくれた。

 ラインアップのヒエラルキーが販売に大きく影響

 トヨタ・カリーナ、同コロナはカローラの格上になるモデルで、“ミドルセダン”クラスに属していた。1.8リッターエンジン搭載車が車種構成の中心であったが、1.5リッターエンジン搭載車もラインアップしていた。もちろん格下のカローラとは装備内容などで差別化されていたのだが(わずかな差だがその差は商談では大きく響く)、自動車税がカローラと同じ1.5リッター(カローラは1.3リッターや1.6リッターもあったがメインは1.5リッター)、しかも当時は買い得で装備充実の特別仕様車もバンバン設定されていた。カローラも特別仕様車をラインアップしていたのだが、カリーナを扱うトヨタ店や、コロナを扱うトヨペット店の猛烈な値引き販売も加わり、カリーナやコロナの1.5リッター車に商談でカローラが競り負けることもしばしばあったと筆者も聞いている。当時はカローラ→カリーナ、コロナ→マークII→クラウンというヒエラルキー(上下関係)が明確にあった時代なので、よりカリーナやコロナの1.5リッター車が注目されていたのである。

 2020年5月より専売車をやめ、どのトヨタ系ディーラーでもすべてのトヨタ車が買えるようになり、いまではトヨタ車同士で値引きなどを競い合わせて買う人も多くなっているが、それは何もここ最近始まったことではなく、昔からトヨタ車は身内同士の争いがシビアに行われていたのである。

 その後、カリーナはアリオン、コロナはプレミオという後継モデルへ引き継がれたが、それでも1.5リッター車のラインアップを続けた。ただすでにセダンが勢いを失っていたので、カローラとの熾烈なバトルは起きなくなったが、プレミオ&アリオンの1.5リッター車は“隠れたリセールバリューの高いクルマ”として、知る人ぞ知るクルマとなった。パキスタンやバングラデシュ、スリランカなどで、比較的裕福な人たちの間で日本から中古車として輸入されるプレミオ&アリオンが大人気となったのだ。しかも、1.5リッター車指名なだけでなく細かいグレードやオプション指定などもあったりしたようで、それに合致した仕様の下取り査定額は驚くほど高かったと聞いている。そのため、一時はプレミオを扱うトヨペット店のセールスマンなどでは1.5リッターのプレミオに乗る人が目立っていたとの話も聞いている。

 そのプレミオ&アリオンもすでに絶版となっている。そうなると、今後はカローラセダンが隠れた高リセールバリュー車となっていくのだろうか。それもあって、カローラセダンは(ツーリングも)一部改良でガソリン車を1.8リッターから1.5リッターに載せ替えたのかもしれない。気になる人でカローラセダンの購入を検討する時は、寒冷地仕様を選びリヤワイパーを装着することを忘れずに。リヤワイパーは輸出先においてマストアイテムとなっているようだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

王者は移籍しても速し。BMWのマルチェッロが予選レースのポールポジション獲得/マカオGTワールドカップ
王者は移籍しても速し。BMWのマルチェッロが予選レースのポールポジション獲得/マカオGTワールドカップ
AUTOSPORT web
もらい事故の中村仁と「過剰に信じすぎた」小林利徠斗/TGR-DC育成ドライバーのマカオGP2日目
もらい事故の中村仁と「過剰に信じすぎた」小林利徠斗/TGR-DC育成ドライバーのマカオGP2日目
AUTOSPORT web
後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち
後ろ姿って気にならない? デザインに時代が追いつかなかった…[見返り美人]なクルマたち
ベストカーWeb
チャンピオン決定はお預け! バニャイヤ必勝のスプリントレース制する。マルティン堅実に3位確保|MotoGPソリダリティGP
チャンピオン決定はお預け! バニャイヤ必勝のスプリントレース制する。マルティン堅実に3位確保|MotoGPソリダリティGP
motorsport.com 日本版
街中で見かけるレクサス版ハイエースになんちゃってタイプR  エンブレムを変えるドライバーの心理って!?
街中で見かけるレクサス版ハイエースになんちゃってタイプR  エンブレムを変えるドライバーの心理って!?
ベストカーWeb
装着するだけで確実にタイムアップする「ポルシェ マンタイパフォーマンスキット」が日本上陸!「911 GT3」用は895万9500円です
装着するだけで確実にタイムアップする「ポルシェ マンタイパフォーマンスキット」が日本上陸!「911 GT3」用は895万9500円です
Auto Messe Web
撤退が噂されるランボルギーニに代わり、メルセデスのWEC・LMGT3参入可能性が高まる?
撤退が噂されるランボルギーニに代わり、メルセデスのWEC・LMGT3参入可能性が高まる?
AUTOSPORT web
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
AUTOCAR JAPAN
マカオFRワールドカップ、7度の赤旗の末ウゴチュクウが予選レースのPP獲得。日本勢最上位は中村仁
マカオFRワールドカップ、7度の赤旗の末ウゴチュクウが予選レースのPP獲得。日本勢最上位は中村仁
AUTOSPORT web
Moto2ソリダリティ予選|カネットが今季6度目ポールポジション。チャンピオン小椋藍は5番手
Moto2ソリダリティ予選|カネットが今季6度目ポールポジション。チャンピオン小椋藍は5番手
motorsport.com 日本版
大逆転タイトルを狙うトヨタ、ラリージャパンで決戦へ。「完璧に近い週末にする」とラトバラ代表
大逆転タイトルを狙うトヨタ、ラリージャパンで決戦へ。「完璧に近い週末にする」とラトバラ代表
AUTOSPORT web
コラピントの2025年のF1参戦に向け「ウイリアムズは最善の体制を探っている」とマネージメント会社が言及
コラピントの2025年のF1参戦に向け「ウイリアムズは最善の体制を探っている」とマネージメント会社が言及
AUTOSPORT web
“低燃費”な新型「クーペSUV」発表!軽量ボディד独自ユニット”装備でめちゃ楽しそう!「映え内装」も超カッコイイ「アルカナ」の魅力とは?
“低燃費”な新型「クーペSUV」発表!軽量ボディד独自ユニット”装備でめちゃ楽しそう!「映え内装」も超カッコイイ「アルカナ」の魅力とは?
くるまのニュース
崖っぷちの英国自動車業界に「希望」がある理由 日本も無関係ではなかった
崖っぷちの英国自動車業界に「希望」がある理由 日本も無関係ではなかった
AUTOCAR JAPAN
2030年までに電気自動車だけにするのは到底ムリ! ベントレーが「ビヨンド100戦略」を見直し…2026年には初のBEVを投入予定
2030年までに電気自動車だけにするのは到底ムリ! ベントレーが「ビヨンド100戦略」を見直し…2026年には初のBEVを投入予定
Auto Messe Web
Moto3ソリダリティ予選|王者アロンソ、ぶっちぎりタイムでポールポジション獲得。日本勢は古里8番手が最上位
Moto3ソリダリティ予選|王者アロンソ、ぶっちぎりタイムでポールポジション獲得。日本勢は古里8番手が最上位
motorsport.com 日本版
日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
VAGUE
傑作アニメが大いに影響「超絶オシャレなキッチンカー」の代名詞的存在とは? 所有者“ならでは”の苦労も
傑作アニメが大いに影響「超絶オシャレなキッチンカー」の代名詞的存在とは? 所有者“ならでは”の苦労も
乗りものニュース

みんなのコメント

14件
  • カローラの同門ライバルといえばオート店扱いのスプリンターだったと思うが、違う?
  • 久しぶりに面白い記事でした。輸出先でリアワイパーが必須などとは知らなかった。日本ではリアウインドウが立っていて狭いセダンではあまり必要としない装備ですね。
    でも私の若い時はカローラとカリーナを比べる人は周りにはいなかった。やはりカリーナはわずかながらも車格が上なのでカローラとはバッティングしなかった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

202.9251.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.9450.0万円

中古車を検索
カローラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

202.9251.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.9450.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村