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【語ろう! クルマの魅力02】魅力モデル続々! 最近、大いに気になるクルマたち

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【語ろう! クルマの魅力02】魅力モデル続々! 最近、大いに気になるクルマたち

多彩なモデルが登場! とくに気になったクルマを深掘り

山本 ところで皆さん、2024年に気になったモデルはどんなクルマですか?

【羨望のSUV】新たな主役誕生! 最新ランドクルーザー250は、圧巻の走破性とフレンドリーさを実現

九島 ボクはトヨタのランドクルーザー250です。もともとランクルは好きで70を購入しにディーラーに行ったけれど買えなかった。実は250は最初はピンとこなかったんです。でもオフロードコースの「さなげアドベンチャーフィールド」で走破性を試したりしているうちに、だんだん「いいな」と感じ、250を見直しました。いまではほしいクルマの上位にランクインしています。知れば知るほど、従来のプラドの後継ではなく、「ランクルの本流」であることに気づきました。主査もHPできちんと思いを伝えています。250は、生活と実用を支えるというよりも、ランクル本来の使命に「原点回帰」した存在だと思います。

山本 250は商品展開的に非常に贅沢なクルマですよね。すでに70、300が存在する中で、あえて250を設定してきた。それも、世界トップ級の本格的なオフローダーになっている。

池田 250は「日本最適サイズのランクル」、いまや実質的に世界唯一のフルラインメーカーであるトヨタの凄みを感じます。ランドクルーザーはスーパースポーツと同様にオーバースペックを楽しむクルマ。ほとんどの人にとって、あれほど高水準なオフロード性能は必要ありません。でも主査は、究極の信頼性を求めてラダーフレームにこだわった。ランドクルーザーは真のプロスペックモデルです。ランドローバーでさえモノコックに宗旨替えしてしまった中、ラダーフレームの可能性を追求している。しかもトヨタはラダーフレームとモノコックという2種のオフロードモデルをきちんと生産し、それぞれをビジネス的にも成功させている。さすがだと思います。

竹岡 私も250は最初はプラドの後継と考えていました。乗ってもなんとなく「もっさりとしている」と感じました。でも本来のランクルへの原点回帰と知って納得。本格派の1台ですよね。

岡本 250の日本での販売は絶好調で、月間販売台数は4000台以上です。グローバルモデルとはいえ日本での人気がとくに高い。ランクルが好きな人に向けて入念に作り込んだクルマという印象です。洗練度はそこそこのレベルですが、それも計算の上。街でもよく見かけるようになりました。

九島 ランクルはトヨタで最も長い歴史を誇る伝統ブランドですが、ここまで評価が高まったのはここ数年。こんなに広く知れ渡ったのは300がデビューしてからの気がします。300はタフさと電子制御の融合が見事。ラダーフレームというクラシックな手法と先進技術がタッグを組んで新たな魅力を創造しました。機械式にこだわるジープや、いち早くモノコックへ移行したレンジローバーとは別の価値観で進んでいる気がします。

山本 竹岡さんが気になったモデルはいかがですか?

竹岡 まずはトライトンです。トライトンは私を「冒険」に連れ戻してくれました。しかもなにより乗りやすい。大柄なサイズを感じさせません。ラリー会場のサービスパークでも3×6mのテントに前から一発で入ります。もう1台はスズキのフロンクス。先日の「2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」では10点を入れました。ブランニューカーなのに、すでにヒット作になっている事実に驚いています。しかも4WDが約40%を占めるとか。クルマ自体もいいですし、価格もリーズナブル。新しい名前のスズキの小型車の価値を見抜き、ユーザーがきちんと選んでいるのは素晴らしいと感じています。

九島 フロンクスの価格競争力は驚異的ですね。主査と親しいのですが、メーカーの予想を超える成功だそうです。魅力的なプライス設定で販売を伸ばしていますね。

池田 私もフロンクスは高く評価しています。フロンクスの成功にはいろいろと考えさせられました。ひとつはインドのモータリゼーションの成長。実用一辺倒から、デザインを楽しみ、プラスαの魅力を求めるまでになってきた。もう1点は日本の市場の変化です。私の周囲では「そろそろ、大きなクルマは面倒臭い。小気味よく乗れるコンパクトカーに乗り換えたい」という声を多く聞きます。この2点がうまくクロスして日本でも販売を伸ばしていると感じます。インドは圧倒的な成長市場です。開発に力を入れるほど成果が出る。フロンクスはスズキで初めてデザインに力を入れたクルマではないでしょうか。

山本 もともとスズキのデザインは好印象でしたが、「肩から力を抜いた造形」といったイメージでした。対してフロンクスは「盛ったデザイン」が印象的ですね。それにインド生産車をそのまま導入するのではなく、日本仕様にしっかり仕上げている点もいいですね。4WDは日本専用。試乗会で「東のスズキ、西のダイハツというイメージがあり、雪国のユーザーニーズに応えるため4WDは絶対に必要だった」と聞きました。

岡本 フロンクスでボクがまず驚いたのが価格です。同じインド工場生産のSUVホンダWR-Vの上位グレードが約250万円。WR-Vは装備を割り切り、戦略的な価格を実現しました。ですがフロンクスは、ナビも標準ですし安全支援システムも充実。ほしい機能と装備がすべて付いて254万1000円(FF)です。プロトタイプの試乗会で、メーカー担当者から「価格はどれぐらいが適当だと思いますか」と問われ、期待を込めて「WR-Vと同程度だと魅力的ですね」と答えたのですが、それがまさに実現されています。オーダーはすでに1万台を突破し、早くも長いバックオーダーを抱えていると聞きます。フロンクスは最近のスズキの元気を象徴するモデルだと思います。クルマ自体に魅力があり、コストパフォーマンスも高いのですから見事です。

ところで、ボクはCOTYではマツダCX-80に10点を投じました。CX-80はCX-60の3列シートモデルです。コンセプト的には斬新な点は希薄ですが、CX-60では実感できなかった「開発者の思い」を理解することができました。商品として実に魅力的です。まだ荒粗削りな面もありますが、マツダらしさを感じます。

竹岡 CX-80は乗った瞬間に「上質な高級車」だと実感できました。いいクルマですよね。

池田 私は、皆さんと少し意見が違うかもしれません。マツダは新世代ラージ商品群で、いままでにない乗り味を提案したかったのだと思います。具体的には「横揺れ」の徹底的な排除です。突き上げがその反動で少々強くなったとしても、マツダは横揺れがない乗り味こそが、マツダの考える高級と信じた。でもそれをきちんと説明せずにCX-60をリリースしてしまった。結果、CX-60の乗り味に不満が集中したのです。すべてがブランニューのクルマですから、他にも熟成不足の点があり完成度が高いとはいえなかった。でもマツダは世界シェア2%を標榜する個性派です。本当に魅力的だと感じてもらえるユーザーに熱烈に支持されることこそが大切なのです。私は、当初目指した、横揺れのない乗り味を真摯に追求する方向もあったのでは、と考えています。純エンジン車のCX-60では、当初より足回りをソフトにした結果、ハンドリングに辻褄が合わない面が散見されました。CX-80は、当初のCX-60と純エンジン車の折衷案。巧みにバランスさせていますが、なんとなくスッキリしないな、とも感じています。

山本 マツダはロードスターやCX-60/80でまったく走り味が違いますね。もちろんFFベースのモデルともまた異なります。ひょっとすると統一されていないから違和感を感じるのかもしれない。たとえばBMWは、FRはもちろん、FFのモデルでも「BMWの味」で統一しています。今後は「マツダの個性」の明確化にも期待したいと思います。

池田 そうですね。マツダはいちばん、チャレンジングなメーカーですから、今後も期待が高まります。

山本善隆_YAMAMOTO Yoshitaka

やまもとよしたか/本誌統括編集長。東京都生まれ。ITコンサルティング会社でシステム開発、自動車Webメディア編集部等を経て、企業の戦略立案・事業開発・マーケティング支援業務に従事後、2020年に独立。2021年より現職。クルマを運転している時間が一日の中で最も好き

九島辰也_KUSHIMA Tatsuya

くしまたつや/モータージャーナリスト。2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。『Car Ex』副編集長、『American SUV』編集長など自動車専門誌の他、メンズ誌、機内誌、サーフィンやゴルフメディアで編集長を経験。趣味はクラシックカーと四駆カスタム

池田直渡_IKEDA Naoto

いけだ なおと/自動車ジャーナリスト、自動車経済評論家。1965年 神奈川県生まれ。1988年ネコ・パブリッシング入社。2006年に退社後ビジネスニュースサイト編集長に就任。2008年に編集プロダクション、グラニテを設立。クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う

竹岡 圭_TAKEOKA Kei

たけおかけい/各種メディアやリアルイベントで、多方面からクルマとカーライフにアプローチ。その一方で官公庁や道路会社等の委員なども務める。レースやラリーにもドライバーとして長年参戦。日本自動車ジャーナリスト協会・副会長。2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

岡本幸一郎_OKAMOTO Kouichirou

おかもと こういちろう/モータージャーナリスト。1965年 富山県生まれ。幼少期にクルマに目覚め、小学校1年生で街を走るクルマの車名すべてを言い当てるほどになる。大学卒業後、自動車専門誌の編集などを経てフリーランスへ。AJAJ会員。2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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みんなのコメント

4件
  • jaspa
    トライトンに続いてDマックス導入して欲しい
  • eoy********
    250増えてきた。微妙な車だよね。
    再々販の70ぐらい程度が250の適正価格のような気がするが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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