いま販売台数ランキングの1位から6位までを軽自動車が独占
いま日本でもっとも売れているクルマは軽自動車、それもスーパーハイト系、ハイトワゴン系である。その勢いのすごさは、2020年2月の新車販売台数を見ればわかる。
「軽は安い」は本当? 同じ車両価格の軽自動車とコンパクトカーの維持費の差とは
軽自動車の販売台数トップ6は、1位のホンダN-BOX19177台に続き、日産デイズ15495台、ダイハツ・タント14496台、スズキ・スペーシア13945台、ホンダN-WGN11121台となる。一方、登録車と呼ばれる乗用車は、1位のトヨタ・ライズ9979台に続き、日産ノート9913台、トヨタ・カローラ9898台、日産セレナ8647台、トヨタ・アクア8433台、トヨタ・シエンタ8266台である。つまり、2020年2月にもっともに売れたクルマは1位から6位まで軽自動車が独占。7位にライズということになる。
そんな売れに売れている軽自動車だが、ご存じのように、標準的なNAエンジンと、スポーティー&上級グレード用にターボエンジンが用意されている。ターボ車は動力性能の余裕とともに、価格も高い。全グレードに先進安全支援装備のホンダセンシングを標準装備するN-BOXを例に挙げると、NAの最廉価モデルはG・Honda SENSING FFの141万1300円。一方、ターボモデルはG・LターボHonda SENSING FFの173万8000円からで、最高価格グレードのN-BOX Custom G・EXターボHonda SENSING 4WDに至っては、212万9600円となる。
ホンダ新型フィットの1.5リッターガソリンのHOME FFが171万8200円、そのハイブリッド版のe:HEV HOMEが206万8000円なのだから、軽自動車のターボモデルは、装備充実とはいえ、かなり高価な買い物となることがある。
ところで、軽自動車を購入する際、NAとターボモデルで悩むことはないだろうか。しかし、悩んだあげく、価格が安い、という理由だけで、NAモデルを買ってあとで後悔……では残念すぎる。が、逆に、NAモデルを買って良かった、というケースがないでもない。ここではそんなケースについて説明したい。
街乗りではNAの方が乗り心地が良いモデルも!
まずは、日常的に使うクルマ、足だけに乗り心地の良さは譲れない、というケース。あくまで一例で、ターボモデルは大径タイヤを履くカスタム系との比較にはなるのだが、ターボモデルは、大径タイヤのカッコ良さと引き換えに、乗り心地がゴツゴツ硬くなることがある。個人的にターボモデルを選ぶなら、カスタムターボ(一例として15インチタイヤ)ではなく、標準系ターボ(一例として14インチ)としたいのは、落ち着き感ある内外装だけではなく、乗り心地面で有利なケースがあるからだ。
ホンダ新型N-WGNを例に挙げれば、14インチタイヤ装着車の乗り心地は文句なくクラス最上。とにかくストローク感とフラット感を両立したタッチはまろやかで快適。段差やマンホールを乗り越えてもショックはごく軽微で、持ち前の走りの快適感はまったく失われない。先代はやや硬めの印象だったから、乗り心地面の進化も極めて大きい。
次に、ここ最近、NAエンジンとターボエンジンの感覚的性能差が縮まった軽自動車が多く、街乗り中心なら、NAエンジンで十分すぎる!! というケースさえあるからびっくりだ。たとえば新型ハスラー。NAとターボでは、カタログ上のスペックではそれなりの差はあるものの、初めて新型ハスラーの新NAエンジン搭載のFFモデルに乗ったとき、日常的な走りのシーンで、ターボ車と勘違いしたぐらいの実力、動力性能の持ち主だったのである。そう、街乗り中心の使い方なら、NAエンジンでまず後悔することはないのが、最新の(エンジンを搭載した)軽自動車なのである。
これもまた、すべてのクルマに当てはまるわけではないが、ターボよりNAのほうが、日常域の運転範囲、アクセルの踏み方なら、よりすっきりスムースに回ってくれるエンジンがある。一例がN-BOXやN-WGNで、ターボエンジンはここ何台かテストしているが、常用域の2000~3000回転あたりでゴロゴロとした振動が感じられたりする(気にならない人は気にならないレベルだが)。
ところが、同じN-BOX、N-WGNでも、NAエンジンになると同様のエンジン回転域でのスムースさ、振動のなさで上を行ったりする。そこからのトルク感、パワーフィールでターボが上まわり、高速走行ではより静かなクルージングが可能になるのは当然だが、常用域に限れば、NAエンジンのほうが心地良く走ってくれることもある。
では、燃費性能はどうだろう。意外かもしれないが、そもそも車重がかさむスーパーハイト系を活発に走らせるシーンでは、ターボのほうが燃費性能に優れる傾向がある。もし、スーパーハイト系のNAとターボの2台で並走し、高速道路や山道で同じスピードを維持したとしたら、比較して非力なNAのほうがアクセルを深々と踏む必要があり、燃費に悪影響をもたらす可能性があるからだ。
逆に、背が低く、車重が軽いセダン系の場合は話が逆転。ターボよりNAエンジンのほうが、当たり前だが燃費性能に優れるのが普通。非ハイト系を選ぶケースならNAエンジンの燃費性能が一般的には有利、と覚えておきたい。ミライースのような燃費スペシャルな軽自動車にターボが設定されていないことがその裏付けだ。
最後に税金面である。減税という面では、ターボよりNAエンジン搭載車のほうが、わずかとはいえ優遇される。N-BOXを例に挙げると、2020年度燃費基準+10%のNAエンジンのFF車、G・Honda SENSINGとG・L HondaSENSING、G・EX Honda SENSINGは軽自動車税減税(登録翌年度適用)が25%軽減されるのだ。
その金額は上記のN-BOXで2700円だが、2020年度燃費基準+10%に達していないターボモデルに関してはそれがない。たかが2700円だが、特売のトイレットペーパー12個入りがひとつ300円として約9パック(=108ロール。トイレットペーパーの平均使用数は男女4人家族で1カ月8ロールという試算があるので約1年分)買えたりするのだから、あなどれない。
と、ここまで読んで、NAエンジンで後悔しない理由はなんとなくわかったけれど、欲しいのはNAエンジンが不利な重量級のスーパーハイト系である……というケースでは、裏技がある。たとえばN-BOXのカスタム、NAエンジンのG・L Honda SENSINGの予算があるなら、いっそN-BOX G・L ターボ HondaSENSINGにしてしまえばよい。価格はカスタムの174万6800円に対して、173万8000円とむしろ安いのである。
見た目のヤンチャ感がなく、しかし動力性能的にはカスタムターボと同一で、タイヤがカスタムの15インチから14インチになり、乗り心地面でも有利だったりして、大人の選択にはなりうるだろう。穏やかそうなNAモデルに乗っている風で、じつは、速い……楽しいじゃないか。
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みんなのコメント
ハイト系に比べて100kgくらい軽いから、走りも軽快だし実燃費もいいのに。
さらにMTなら楽しさもある。まあそうなるとアルト一択だが…。