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32歳、35年落ちコルベットを買う──Vol.20 ジャストサイズ!

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32歳、35年落ちコルベットを買う──Vol.20 ジャストサイズ!

29歳で、中古のフェラーリを購入したGQ JAPANライフスタイル・エディターのイナガキが、ひょんなことから35年落ちのシボレー「コルベット」を増車した! 第20回は機械式駐車場とボディサイズのお話。

全幅1850mm以下のメリット

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1987年型シボレー・コルベットは普段の足として重宝している。なぜなら、機械式駐車場に難なく入るボディサイズ(全長×全幅×全高:4535×1840×1200mm)だからだ。

たとえばときどき利用する品川駅に隣接する「タイムズJR品川イーストビル」の車両制限は全長×全幅×全高:5000×1850×1740mm。渋谷の「東急ハンズビル駐車場」では、全長×全幅×全高:5700×2050×1550mm。いずれもコルベットは駐車OK。

ほかの駐車場もいくつか調べたが、全幅の最低制限値は1850mm、全高は1550mmだった。駐車場運営大手のタイムズのウェブサイトにも、機械式駐車場のうち、タワー式駐車場について「車両の高さや幅に制限があり、高さ1550mm未満、車幅1850mm未満が一般的ですが、最近ではハイルーフ車に対応する駐車場も増えています」と、記されていた。

ちなみに、現行コルベット(C8)のサイズは全長×全幅×全高:4630×1940×1220mm。全幅が1850mmオーバーだから入庫出来る機械式駐車場は限られる。約35年で、ひとまわりボディサイズが大きくなったのは、衝突安全基準などが厳しくなったためだ。

コルベットに限らず、多くのクルマが肥大化した。たとえばトヨタの量販モデル「カローラ」のセダンの場合、1987年登場の6代目は全長×全幅×全高:4195×1655×1365mm。2018年登場の現行(12代目)は全長×全幅×全高:4495×1745×1435mm。全長は300mm、全幅は90mm、全高は70mm拡大し、3ナンバー・サイズとなった。

3ナンバー車の条件は全長が4701mm以上、全幅が1701mm以上、全高が2001mm以上。かつて3ナンバー車は消費税導入前、「物品税」と呼ばれる贅沢税が23%も課されていたため、高嶺の花だった。

しかし、1989(平成元)年4月の消費税導入によって自動車関係諸税が軽減されると、高級車や輸入車など高価格車の販売が急拡大し、かつ3ナンバー車が一気に増えた。

たとえば三菱の「ギャラン」は、1987年登場の6代目は全長×全幅×全高:4530~4560×1695×1415~1440mmだったのに対し、1992年登場の7代目は全長×全幅×全高:4610~4630×1730×1400~1430mmにサイズアップ。

もっとも、いずれのモデルも背の低いセダンだから全高は1550mm以下だし、全幅も1850mmにおさまっているからほとんどの機械式駐車場に入庫出来る。カローラが3ナンバーになったとはいえ、日本の駐車場事情をきちんと考慮されているのだ。

そういえば最新のトヨタ「クラウン・クロスオーバー」は、全長×全幅×全高:4930×1840×1540mmと、機械式駐車場を意識したサイズであるのが興味深い。新型から本格的な海外展開(北米市場など)がスタートするものの、やはり日本のことをしっかり考えられているのだ。

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背の低いセダンでも同様で、たとえばBMW「5シリーズ」は、1988年登場の3代目は全長×全幅×全高:4720×1750×1415mmだったが、2017年登場の現行(7代目)は全長×全幅×全高:4975×1870×1465mm。コルベットとおなじく1850mmオーバーだからNGだ。

SUVにいたってはほとんどが全高1550mmオーバーだから駐車不可。トヨタの「カローラ・クロス」は全長×全幅×全高:4490×1825×1620mm。軽自動車のスズキ「ジムニー」も全長×全幅×全高:3395×1475×1725mmだからNGだ。

仕事柄、最新モデルに触れる機会が多いものの、最近はSUVが多い。9月だけでも日産「エクストレイル」やBMW「X5」、ランドローバー「レンジローバー」、アストンマーティン「DBX」などを含む8台を取材した。

これらのクルマはいずれも古い機械式駐車場(全高1550mm以下)には停められない。ゆえに、都心部で駐車場所に困るときが少なからずあった。

SUVと比べても、コルベットの機動性の高さはキラリと光る。前出の品川駅周辺には、平置きの「港区立品川駅港南口公共駐車場」があるものの、昼間は満車であることが多い。しかし、タイムズJR品川イーストビルは滅多に満車とならない。大型セダンやSUVの多くが停められないからだろう。

もっとも、C4型コルベットも当時としては、かなりワイドなボディを持つスポーツカーだった。2代目のポルシェ「911(930)」は全幅1775mm、フェラーリ「328」は1720~1730mmだった。コルベットをうわまわるモデルといえば、ランボルギーニ「カウンタック」の1890mmやフェラーリ「テスタロッサ」の1970~1980mmなどわずかしかない。

数値を羅列すると、約35年のあいだにクルマのボディサイズはあらゆるジャンルで拡大したのがよくわかる。

「壊れる」「メンテナンスが大変」など、ヤングタイマーであっても旧車にありがちなネガティブな話をよく耳にする。しかし、移動の利便性を考えると意外とアリではないだろうか、と最近よく考える。

「29歳、フェラーリを買う」を、もっと読む。

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Vol.7 旧車のタイヤ選び
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Vol.9 旧車にディスプレイ・オーディオという選択
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Vol.15 故障するほど好きになっていく
Vol.16 ドアロックの不調
Vol.17 一難去ってまた一難
Vol.18 警告灯がまた点いた!
Vol.19 クルマのお漏らし

文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

11件
  • 3行でまとめますね。

    コルベットは駐車場に入る。
  • ネタも写真もお困りのようですね。

    連休に愛車で旅行に行ってくればよろしいのでは?
    コルベットで峠道なんかいいんじゃないですか?
    どこかの豆腐屋さんに煽られるかもしれませんが
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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