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ラングレー ローレルスピリット ルキノVZ-R 50代のおじさんが若かった頃の「愛しのB級カー」

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ラングレー ローレルスピリット ルキノVZ-R 50代のおじさんが若かった頃の「愛しのB級カー」

50代のおじさんが若かった頃、売れなかったB級カーがあった。今見ると、実になんともいえない哀しさというか、ほのぼの感があって愛おしい。今回はラングレー、ローレルスピリット、パルサールキノVZ-RというB級カーを紹介していこう。

文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ日産ホンダ

ラングレー ローレルスピリット ルキノVZ-R 50代のおじさんが若かった頃の「愛しのB級カー」

■ヘッドライトはまんまジャパン! スカイラインズ・ミニの初代ラングレー

ヘッドライトはスカイラインと同じというこだわりぶり。ハッチバックのスカイラインというラングレー

50代以上のおじさんなら「懐かしい」と思わずにはいられない「愛しのB級カー」。新車が発売されたいた当時は、注目を集めることはあまりなかく、当然、クルマ雑誌でさえ取り上げることもなかった存在感のないクルマだった。

まずは日産ラングレー。ラングレーは3代続いたが、今回は初代モデルにスポットを当ててみた。

日産はラングレーを「スカイラインズ・ミニ」と謳っていたが、「プアマンズ・スカイライン」のほうがしっくりするかもしれない。

日産はパルサーをベースに、ハッチバックながらスカイライン風のボディデザイン、そしてヘッドライトはなんとC210型スカイライン後期型のものを使った初代ラングレーをデビューさせた。実際は当時主力のスカイラインを販売していたプリンス店の営業的リクエストに応えて登場させたというわけだ。

こちらが元になったスカイラインジャパン

筆者は当時、少年だったが、ラングレーに友達の親が乗っていたのを思い出した。当時、スカイラインは当時の親父世代にとっては憧れの存在だったが、サラリーマンにとっては高嶺の花。

友達の住む団地の駐車場に停めてある赤いラングレーを見に行ったら、ハッチバックだったけど、遠目からでも「スカG」に見えたのを覚えている。

当時は一般家庭ではスカイラインは買えなかった。だからラングレーというクルマが商品企画として挙がってきたのだ

CMキャッチコピーも愛のスカイラインならぬ「愛のラングレー」。ちなみに2代目ラングレーはケンとメリーのスカイラインに似せた「ポールとポーラのラングレー」。思わずいい加減にしろと突っ込みたくなるCMキャッチコピーだった。

一軒家に住んでいる友達の父親がスカイラインジャパンを買った。誇らしげな友達に連れられて見に行くとGTではなく、ノンターボのES。心のなかで「な~んだ」と呟いたのを覚えている。それでもスカイラインジャパンを買ったというだけで友達が羨ましかった。余談だがその後、R30に乗り換えたが、角テールのTI EXだった……。

直線を基調とした初代ラングレーのコクピット。四角いメーターカバーやステアリングはスカイラインに似たデザイン

■成りは小さいが高級感いっぱいのローレルミニ:日産ローレルスピリット

ローレルスピリット。いまでいうデリカミニならぬローレルミニ!

スカイラインの弟分がラングレーならば、ローレルの弟分は1982年1月に登場したローレルスピリットである。

スピリット=精神とは言い得て妙な車名だが、非常にわかりやすい。今ならばローレル・ミニといったところだろうか。こちらもローレルの販売会社、日産モーター店のリクエストに応じて販売されたもの。

こちらが兄貴分のローレル。高級サルーンとして人気だった

ラングレーはパルサーベースだったが、ローレルスピリットはサニーベースで、当時販売されていた4代目ローレルと同じ格子型のフロントグリルや高級感たっぷりのツートンカラーを採用して、サイズは小さいながらもローレルの雰囲気たっぷりだった。

サニーに搭載されていた1.3Lエンジンはラインナップされず、1.5Lエンジンのみの設定だった(後に1.7Lのディーゼルエンジンも追加)。

奇しくもラングレー、ローレルスピリットともに、バブル期には絶版となってしまった。世の中が豊かになってくるとホンモノが欲しくなるということか。

■日産パルサーセリエとルキノのVZ-R

赤いルキノを覚えている人は多いのではないだろうか

1994年5月に当時の8代目B14型サニーをベースにクーペモデルとして仕上げられたカジュアルFFクーペがサニールキノ。

江口洋介さんや田辺誠一さん、大塚寧々さんがCMに出ていて「ルキノっていいかも」というキャッチコピーが懐かしい。

同じ車名を持つルキノハッチは5代目パルサーセリエがベースなので、そこが異なっている部分。当時、日産は系列販売店の関係から兄弟車を増やしていた。この車種数の多さが販売現場の混乱を招き、ルノーとの提携へと向かったのかもしれない。

当初設定されたパワートレーンは直4の1.5Lと1.8Lのわりとおとなしめのエンジンだった。当時は若者向けとして安価なクーペをセクレタリーカーとして各社投入していたが、いずれもパワートレインに関しては価格を抑えるため普通のエンジンを採用していた。

1.6NAで175psという可変バルブタイミング&リフト機構「NEO VVL」を搭載したパルサーセリエ&ルキノVZ-R

1997年9月のマイナーチェンジで、車名からサニーが取れてルキノに変更。そして今回の本題となるパルサーセリエVZ-R、ルキノVZ-Rの登場だ。

2LターボのパルサーGTI-RはWRCへの挑戦が主目的だったが大した成績を残せなかった。

そして1995年発売の5代目パルサーでは、1997年9月のマイナーチェンジ時に追加されたNAの1.6Lで175psというVZ-Rがパルサー、ルキノの最強グレードに設定された。

日産はホンダVTECや三菱MIVECに負けないよう、可変バルブタイミング&リフト機構「NEO VVL」を採用したリッター100ps超えのNAエンジン、SR16VEを開発。

最高出力175psの標準型(通称青ヘッド、限定200台)と、耐久レースへの参戦を視野に最高出力200psまでファインチューニングされたN1(通称赤ヘッド、限定300台)も用意していた。

1997年に発売されたパルサーセリエ/ルキノVZ-R N1は打倒シビックタイプRを目標に日産とオーテックジャパンが開発。1998年10月にはVersionII(限定300台)を発売

青ヘッドを搭載した通常のVZ-Rもかなり速かったが、日産はオーテックと共同で、N1耐久(スーパー耐久)に勝つことを目標として、赤ヘッドのパルサーセリエ/ルキノ VZ-R N1を限定発売。

こちらのエンジンには専用のシリンダーヘッドが採用され、クランクシャフトとフライホイールのバランス取りが行われるとともに、ポートおよび燃焼室、吸排気マニフォールドの研磨などが行われた。

一方のライバル、1997年当時のシビックタイプR(EK9型)といえば、1.6L、直4DOHC+VTECのスペシャルチューニング版「B16B 98 specR」を搭載、最高出力は185ps/8200rpm(リッターあたり116馬力)に到達していた。

VZ-Rはリッターあたり125psだったから、シビックタイプR(EK9)の185psを、15psも越えていた。

さらに、1998年にはパルサーセリエ/ルキノ VZ-R N1 VersionIIも発売。ステンレス製の大口径専用メインマフラー(フジツボ技研製)をはじめ、ダンパーの減衰力を見直すとともに15インチのENKEI製ホイール+205/50VR15サイズのダンロップ製FORMULA W-10を装着した。

残念ながらN1耐久での実戦では善戦したものの、シリーズチャンピオンの座はシビックタイプRに持っていかれてしまった。

現在でもテンロクスポーツのなかでは、シビックタイプRの人気は絶大で、パルサーセリエVZ-R/ルキノVZ-Rの数奇な運命を思うと泣けてくる。たしかに当時、パルサーセリエVZ-Rに試乗した際、曲がらないFFで、その差は歴然だっと記憶している。

実際、現在の中古車相場を見ると、パルサーとルキノVZ-Rを合わせても流通台数は2台しかなく、VZ-R標準型が154万円、VZ-R N1が298万円。

一方のシビックタイプRの中古車流通台数は50台、中古車相場は168万~498万円と圧倒する。ぜひもう一度、日産の200psホットハッチに乗りたいものだ。

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みんなのコメント

27件
  • tak********
    50代です。私が若い頃にあった車でしたが、当時若者が買う車ではありませんでしたよ。モドキを買うはずがなく、乗るなら中古のローレル、中古のスカイラインでした。当時は10年経つと車検が1年しか取れない時代ですし、10万キロ超えるとあちこち不具合が出るのが普通だった為、10年落ちだと高級車も叩き売り価格でした。
  • コンバット越前
    ラングレーはあの事件で消えた
    トヨタのC-HRが東金煽り殺人で販売終了したのと同じ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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