ホンダ Honda e のみんなの質問

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クルマの駆動方式は殆どFFで、今やFRのクルマってほとんどありませんね。(今回4WDは除いた議論から成ります)

ファミリーカーや人や物を純粋に運ぶための車両はFFでいいのかもしれませんが、走行性能の安定性や運転する楽しさを第一にするとやはりFRのほうがよいのではありませんか?FFでもいいんですか?その理由は何ですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

クルマの構成部位で最も重たくスペースを陣取るのがエンジンですね。その大きく重たいエンジンをFR は縦置に、FFは横置に積みます(FFでもスバルやアウディのように縦置もありますが例外的ですね)。以下、少し長くなり恐縮ではありますが、最後までお付き合いいたたけましたら幸いです。

■ FFのメリット・デメリット

まずはFFの3大メリット
・エンジン横置なので室内を広くできる。
・前部に駆動ユニットを完結でき軽量低コスト。
・駆動輪の上に重たいエンジン載せられる。

生産性やコストやスペース効率を考えたらFFの圧勝ですね。一方で、そのメリットを打ち消すほどの欠点もあります。

1)加速・旋回・制動全てを前輪が担う弊害

ステアリングに駆動輪の前輪が直結しているので、停止中等ハンドルにプルプルとエンジンの振動が伝わりやすく、加速中に片側前輪が一瞬でも空転するとハンドルが暴れやすい。また、前輪にドライブシャフトのジョイントがあるため構造的にステアリングの切れ角が浅い。さらに加速もブレーキも前輪が担当するため前輪のみ摩耗が早い。もうひとつ、急発進時など後輪に荷重移動して前輪のグリップが甘くなることからハイパワーのエンジンを積みにくい。

2)フロントヘビーによる弊害

頭が重たいので直進性はよいものの、コーナーではステアリングを切っても重たい頭が直進しようとしてコーナーで軌道が膨らむ「アンダーステア」になりやすい。また、ブレーキでは4輪のグリップを生かして止まるのが理想的だが、頭が重たいのでほぼ前輪のグリップに依存することになる。これも前輪が減りやすくなる原因。

3)エンジン横置による弊害

前輪にドライブシャフトがあるのに加えて、エンジンが横幅をとるためさらにステアリングの切角が制限される。そのためFF車は小型車でも意外と回転半径が大きい。エンジン横置だと左右いずれかに重量が偏りやすくなる。直列6気筒等の長いエンジンが積めない。

こうしたデメリットも持つため、自動車メーカーはこれらのネガを消していくための技術革新を繰り返して、現在はこれらのデメリットはあまり問題にならないほどの完成度の高いFF車が増えました。勿論、物理的な限界はあるのですが、室内を広く、生産コストも安く、走りもよいFF車が一般的なものとなっています。FFとかFRに拘らない人が増えたのは事実ですね。メーカーとしても合理的なFFを主軸に据える傾向は強まっています。

■ FRのメリット・デメリット

FRのメリットとしては・・・
・前輪は旋回、後輪は加速と役割分担できる
・アクセルを第二のステアリングとして活用できる
・ハンドルにエンジンの振動等が伝わりにくい

人馬一体という言葉はFR車によく使われますよね。馬は頭が重く後ろ足が発達しているのでFR車と似ています。FR車は前後重量配分が55:45~50:50という車両が多いです。これには一長一短あります。この重量配分はコーナーではコントロールしやすく気持ち良いです。一方、通常は駆動輪にはグリップが必要なので駆動輪の上に重たいエンジンを載せて上から押さえつけます。しかしFRだけは、その重たいエンジンを駆動輪の上に載せられません。なので、アクセルオンで後輪が空転しやすくなります。これがドリフト走行に向いた構造であり、アクセルでクルマの向きをコントロールしやすく「楽しい」と崇められる所以でもあります。アクセルが第二のステアリングになるわけですね。
しかし、その不安定さゆえ雪道ではさらに顕著に不安定になりスピンしやすいです。また、FFが雪道でスタックしにくいのは、雪の塊や段差を前輪自らの回転力で掻き上ったり掻き壊して進めるためです。一方、FRは雪の塊や段差が前輪の車止めとなり、後輪が頑張って押しても前輪が乗り越えるより先に後輪が空転しやすいのです。積もった駐車場等でFRがバックだと抜け出しやすいのはこの原理によるためです。滑りやすい道ではクルマの運転技術に長けていなければ、むしろFF車の方が安心して乗れるわけですね。

また、FRはエンジンが縦置きなので室内が狭くなりやすいです。しかもフロントヘビーを避けるためにエンジンをできるだけ後ろに積む「フロントミッドシップ」がFRの主流のため益々室内スペースは狭くなっています。なので乗用車のFRは、スポーツカーか高級車くらいしか採用できず、FR車はどんどん数が減っています。走りの面では楽しいのは確かですが、後輪の滑り度合いをアクセルでコントロールするような運転でないと満喫しにくいです。今では横滑防止装置も標準装備となっていますし、それ以前にFF車でもハンドルの振動もなければ、グイグイとよく曲がるようになり、走りの面でもFR車であるアドバンテージを感じにくくなっているように思います。

■ でも後輪駆動は続く?

まず、エンジン縦置と横置では、縦置の方が格上という戒律が、主に欧州車には根強くあるようです。メルセデスもBMWもエンジン縦置のFRモデルがFFモデルよりも格上の設定です。アウディはFFメーカーですが、エンジン縦置のA4以上とエンジン横置のA3以下での棲み分けがされています。マツダも同様でCX-60等はエンジン縦置の後輪駆動できて、今後も車種を拡大予定です。ボルボはエンジン横置なのにFRルックの長いフロントフードにしています。FRに見られたいのでしょう。

また、今後は電気自動車がさらに多く出てきます。内燃機関車ではエンジンが最も重たい部位でしたが、電気自動車では重たい部位はバッテリーです。重たいバッテリーは底面に敷き詰めてしまえば、あとは前輪駆動でも後輪駆動でもよいですよね。例えば、テスラは基本は後輪駆動ベースになっています。ホンダe は、あんなルックスで後輪駆動です。エンジニアはその本音を「後輪駆動でやりたかった」と言っていました。やはり後輪駆動に対するコンプレックスがあるのてはないでしょうか。実際に前後輪で役割を棲み分け、アクセルを第二のステアリングとして操作できる楽しさというのは、FFでは成しえないものなので、今後FRは減っても、後輪駆動に対する拘りは根強いのではないかと思います。むしろEVとなりエンジンの位置の制約がなくなり、後輪駆動を作りやすくなるかもしれませんね。

長くなり失礼いたしました。少しでもお役に立てる内容でありましたら幸いです。

(誤字や読みやすさのために調整加えました)

質問者からのお礼コメント

2023.6.6 21:35

完璧すぎるご説明をいただきありがとうございました。僕はECR33のライトチューンを大切に乗っていた時期がありました。以降FFばかり、やはりイチバン感じたのは小回りの効かなさ(クルマが安っぽく感じる)とフロントヘビーでまるで後方がないみたい(後ろを引いてるだけ感)などなど、魅力がFRのように感じられませんでした。
今後は今日の完成度に到達したFFのようにFRも進化して身近であってほしいと思います!

その他の回答 (7件)

  • それは国産メーカーに限った話しに成りますね。
    私もトヨタのFFでFFが、大嫌いに成りましたが、ダウンサイジングターボを馬鹿にしてやろうと(笑)ターボ嫌いなのでAudiを借りたら、普段のFRを運転している気分で、峠を走っていました。

    途中で思い出し「これ本当にFFか?‼️」と車を路肩に止めて底を覗き込んだ程です。

    ここまで差が、有るのか?本当に驚かされました。ドイツに産まれていれば、FFを嫌いに成る事も無かったでしょう。

    まあ世界最高のFRを造る2社に割って入って、ドイツ御三家と言われる高性能メーカーですから、当然の事かも知れませね。

    つまり性能次第ではFFも有り。と云う事です。

  • その通りです。FFは人や物を純粋に運ぶための駆動方式です。FFでも運転が楽しい車は、シビックタイプRぐらいなものでしょう。

  • 貴方が心配しなくても適材適所で自動車メーカーが作ってますよ!

  • クルマの駆動方式は殆どFFで、今やFRのクルマってほとんどありませんね。(今回4WDは除いた議論から成ります)
    質問提示内容・画像添付・・・・・・・・・・ご参考になれば
    拡大可能

    回答の画像
  • 走行性能に振っているスポーツカーでもシビックの様な車もあるので走行性能でも前輪駆動は優秀なんでは無いでしょうか?
    車重バランスを考えたマシンになるとほとんどMRやAWDになりますし。
    車内を広くするのもシャフトが邪魔ですし走行性能もMRやAWDに劣るのであれば必然的に少なくなっていきますよね。

  • FFだって安定性があるし、楽しいからでは?

  • 走行性能の安定性や運転する楽しさを第一にしていないからです

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