アウディ A1 のみんなの質問

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ガソリンエンジンは何故点火プラグが必要なのでしょうか。
ディーゼルみたいに凄い圧縮して直噴で着火は不都合がありますか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

美愛さんへ

>ガソリンエンジンは
>何故点火プラグが必要なのでしょうか。
エンジンの発展の歴史を踏まえているから、です。蒸発し易い燃料の気化ガスを混合気として吸い込み、電気火花で点火着火させる方式。構造が簡易で実現し易かったから、なので。

>ディーゼルみたいに凄い圧縮して
>直噴で着火は不都合がありますか?
圧縮で自己着火、と筒内直噴で拡散燃焼、は分けて考えなきゃいけません。
先ず圧縮・昇温での自己着火。これは燃え難い、揮発油のガソリンだと。
だから確実に、余り圧縮しなくても点火着火してくれる方式で根付き、開発されて来た。
大昔のエンジンはサイドバルブ式
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96

だったんですが、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Side_valves_engine_top.jpg

というピストンとバルブの上に覆い被さる燃焼室形状だと、圧縮比5〜6程度しか設定出来ませんでした。これじゃ余りに燃費が悪い。だけじゃ無くて熱的にも厳しくて信頼性上問題である。
ので、ディーゼルの方が燃焼良くね? と言う状況もあったし、大きな燃焼室に居残ってしまう排ガスを少しでも追い出そうと頑張って、アトキンソンサイクルエンジン
https://global.honda/jp/tech/Engine_technology_Extended_Expansion_Linkage_Engine_Exlink

なんて複雑な物も考案された。
で、英で、ハリー・リカードという人が「スキッシュエリア」なる構造を考え出す。
これ7以上に圧縮比が上がって燃費も大きく改善され、信頼性も向上した。(膨張させれば排気温は下がる)
この功績でサーの称号を授けられ、その名がエンジン研究所に残る栄誉、と成ったのです。
(リカード研究所は、エンジン設計受託会社から開発請負会社へ発展 d(^^;)

一方、圧縮で得た高温雰囲気に燃料を吹き込む。のは、着火し易い軽油の方が向いている。し、圧縮で高温を得る為に高圧縮比=高膨張比に必然的に成る。
この高膨張比が燃費低減に効く。ので、こんな事
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/216322

も試みられた。けど、、、
軽油の匂いって、嗅いだ事有りますか? d(^^;)
蛋白質が腐ったのに通じる、実に臭い匂いなんですよ。これが、飛行機に乗れる程の高貴な方々に耐えられる筈が無い。(苦笑)

今でも、何か不具合が有ると直ぐに黒煙を吹きますよね、ディーゼルは。それをDPFで煤を濾し取って無色化してる。だけ。。。

圧縮で得た高温雰囲気の中に燃料を吹き込む。と、燃料液滴の1粒1粒が、表面から燃えて行く。
という時間が掛かる為に、燃えない筈の窒素が超高温に晒されて、酸素と結び付いてしまう。
これが大気汚染の元凶物質であるNOxの生成メカニズムです。
一方で、僅かでも燃え残ると、炭素同士が手を繋ぎ合って巨大化し、黒煙の素と成る煤に成長する。
大昔から空気過剰率:λ=1.3と言われてたりしますが、吸い込んだ空気の3割方を燃焼に参加させられずに排出してしまうのが、着火後も燃料の吹き込みが続くディーゼルの宿命なのです。
1.3を越えるとNOxも黒煙も急増しちゃう。けど、出力を重視して吹き込み量を増やすと
https://www.youtube.com/watch?v=FkSWSbyY1AI

ってな具合に成っちゃう。(烏賊か蛸 d(^=^;)
加えて、常時余剰酸素を排出するが故に、ガソリンでは排ガス浄化の神風と成った三元触媒が、NOxwo解離して無毒化出来ない。

ガソリンエンジンの様に、揮発油の混合気に電気火花で点火着火するなら、即座に燃え切って綺麗。
揮発油税という禁止税的に高い税金を払って迄、排ガス問題を引き摺り込んでしまう拡散燃焼をやるべきなのか?
重い弱い(小出力)汚いのを、税金余分に払ってやるか? という話なのでした。d(^^;)


以下余談。
ディーゼルでも点火プラグを使う、というスパークアシストディーゼルの研究が、ずっと続けられて来ました。
燃料を吹き込み始めて、気化ガスが或る程度の量溜まった所で燃え始める。
この時期が遅れると、ディーゼルノック音が、エンジンが壊れんばかりに高まるのと同時に、NOx生成排出力も急増しちゃう。ので、着火時期を明確化する為に点火プラグを併用する、という狙いだったと思うんですが、高圧な環境で腐食に耐えられない。ので中々実用化に至らない内に、コモンモード式燃料噴射が実用化してしまった。から、もうやってる所は無いんじゃないかなぁ。。。

質問者からのお礼コメント

2024.1.3 11:24

長々ありがとうございました。

その他の回答 (5件)

  • https://www.hakko.co.jp/library/qa/qakit/html/h01080.htm
    経由の発火点は250度にたいして、ガソリンの発火点は300度です。

    もちろん、圧縮比を更に上げれば発火はするので、ディーゼルサイクル(点火プラグなしの圧縮熱による発火)でガソリンを使うこともできないことはないですし、そういう研究もされていたりしますが、ガソリンは火がつきにくいだけではなく、火がつくと燃焼速度が速いというのもあるので、今度は燃焼速度が音速を超えて衝撃波が発生する(いわゆるノッキング)とかいう問題も起きてしまいます。
    一応、マツダがディーゼルに近い圧縮比のガソリンエンジンを作ったりもしていますけど、燃焼を安定させるために圧縮着火ではあるもののプラグも備えて安定燃焼させているような感じですね。
    https://car.motor-fan.jp/tech/10010622

    ぶっちゃけ、ディーゼルサイクルを使いたいなら軽油を使ったほうが簡単なので、「わざわざガソリンでディーゼルサイクルにすることもない」というのも大きいですけどね。
    それぞれの燃料にあったサイクル(ガソリンエンジンはオットーサイクル)を使えばいいので…
    プラグがあることがそんな大きなデメリットになるわけでもないですし。

  • 最近ニュースでやってたような・・・

    少し古い記事だと、マツダのスカイアクティブX。
    圧縮着火のガソリンエンジンの記事が見つかると思います。

    圧縮着火を行うと、酷いノッキングが発生するので単純には実現しません。

  • いや、ガソリンでもディーゼルの様に圧縮着火出来ますよ?
    でもガソリンは、ディーゼルよりもずっと低い圧縮比で勝手に着火してしまうんですよ。(ガソリンは自己着火性が低いという御解答がありますが、ガソリン機関でよくある『ノッキング』というのは、自己着火によって起こります。ガソリンは自己着火しないワケではありません。)

    ここから先は熱力学という学問の話になり、これを勉強していないヒトには、なかなか理解し難い話になるかもしれませんが。

    内燃機関は『熱力学サイクル』という理論サイクルによって回っています。
    ガソリン機関はオットー・サイクル、ディーゼル機関はディーゼル・サイクルという理論サイクルで、それぞれ回っています。

    この熱力学サイクルでは、圧縮比を上げれば上げるほど熱効率がよくなりますが、ガソリン燃料は低い圧縮比で自己着火してしまうので、ディーゼル・サイクルで回してもウマ味が少ないです。

    一方、燃料としてのガソリンと軽油に関して。
    上記の熱力学サイクルというのは、断熱圧縮に関する理論で、実際のエンジンは完全に断熱されているワケではなく、燃焼するそばからシリンダーが吸熱してしまいます。そしてその『熱エネルギー』は冷却水に移り、最終的にラジエタを経由して大気に捨てられています。
    燃焼が速過ぎると、ピストンを押し下げる前に熱が逃げ、熱効率が低下します。
    ガソリンを点火プラグで点火するオットー・サイクルでは、燃焼の広がり(火炎伝播と言います)がゆっくり起こり、熱が逃げつつもピストンを押し下げますが、ディーゼル・サイクルで点火すると同時多発的に燃焼が始まり、火炎伝播が異常に早くなって(火炎伝播の距離が短い、と言います)熱効率が低下します。

    っというワケで。
    点火し易いガソリンでは、プラグで点火して火炎伝播をゆっくり行って効率を稼ぎ、一方点火し難い軽油は高圧縮で効率を稼ぐ、という話です。

  • おそらく、ディーゼルよりも何倍も強く圧縮して直噴すれば発火するかもしれません。
    ただそれだけの強い圧縮をするのがとても大変ですし、それでもガソリンは元来自己着火しにくい物質ですので、無理やり強く圧縮する構造にしても信頼性が確保できません。

    エンジンの場合、もちろん部品点数を減らしたいという考えはありますが、それ以上に安全性や信頼性を重視します。

    よって極度の圧縮で自己着火させる方法があるとしても、信頼性は不十分なので実験的な目的以外では採用しないでしょう。

    プラグが高価なパーツだったら話は別ですが、標準的なプラグだと1本400円程度。わざわざそれをケチったところでコスト面でのメリットもない感じです。

  • ガソリンは自己着火性が低い、つまり種火がないと燃えにくいという性質があります。(ただし、火種さえあれば引火しやすい性質があります)
    なので、点火プラグが必要です。

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