■高性能車が一気に消えた後に登場したスポーツカーを振り返る
日本の自動車市場では、これまで何度も大きな転換期を迎えてきました。なかでもクルマ好きにとって衝撃的だったのが2000年代の初頭の出来事です。
ホンダ「S2000」復活! ファンの声に応えた試作車を世界初公開!
この時代には排出ガス規制の強化や衝突安全基準の改正などがあり、その影響から日産「R34型 スカイラインGT-R」や「S15型 シルビア」、トヨタ「A80型 スープラ」、三菱「GTO」などの伝説的なスポーツカーが次々と生産を終えることになりました。
さらに、ニーズの変化から販売台数が低迷していたことも、フルモデルチェンジされなかった理由のひとつと考えられます。
しかし、この逆境の時期に産声を上げたスポーツカーも存在。
そこで、21世紀のはじめにあえてデビューを飾った次世代のスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「インテグラ」
ホンダのアメリカ法人は2021年11月11日に、アキュラブランドの新型「インテグラ」プロトタイプを世界初公開しました。発売は2022年前半の予定で、インテグラの名が復活するとあって注目されています。
このインテグラは、2001年に4代目が登場しました。グレードはスタンダードモデルの「iS」と、高度にチューニングされた「タイプR」の2タイプと、シンプルなラインナップでした。
ボディは3代目が3ドアハッチバックと4ドアハードトップセダンだったのに対し、4代目は3ドアハッチバックのみに整理されました。
パワートレインは、iSに実用域のトルクを重視した最高出力160馬力の2リッター直列4気筒i-VTECに、トランスミッションは5速MTと5速ATを設定。
タイプRにはiSと同型の2リッターi-VTECエンジンながら最高出力220馬力を誇り、トランスミッションは6速MTのみです。
足まわりはフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンを採用した4輪独立懸架で、iSでも優れたコーナリング性能を発揮しましたが、タイプRではサーキット走行を想定したハードなセッティングが図られており、FFスポーツカー最速と評されました。
かなり完成度が高かった4代目インテグラですが、クーペ人気の低迷から以前ほどの人気を得られず、2007年に生産を終了。
そして前述のとおり、15年ぶりに復活を果たすことになりました。
●日産「フェアレディZ」
今や日産のみならず、日本を代表するスポーツカーに君臨しているのが「フェアレディZ」です。
すでに北米仕様の7代目「Z」が発表されていますが、日本でも2022年に正式発表されるとみられています。
フェアレディZは1969年に誕生して以来、途絶えることなく代を重ねましたが、2000年に4代目の「Z32型」をもって、一旦は生産を終えてラインナップから消滅してしまいました。
しかし、2002年に「日産リバイバルプラン」を象徴するかのように、5代目の「Z33型」が発売されました。
ボディは初代を思わせるフォルムの2シーター専用となり、エンジンも全車最高出力280馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒自然吸気となり、Z32型にはあったターボエンジンを廃止。
すべてを一新して、まさに新時代にふさわしいスポーツカーといえました。
その後、2008年にはZ33型からキープコンセプトとした6代目の「Z34型」が登場。13年ものロングセラーとなり、2022年にZ32型以来となるツインターボエンジンを搭載した新型へバトンタッチされます。
●マツダ「RX-8」
マツダが誇るスポーツカーというと、現行モデルにもある「ロードスター」そして、2003年に生産を終えた「RX-7」が挙げられます。
ハイパワーなロータリーターボエンジンを搭載したピュアスポーツカーとして、最終モデルの「FD3S型」RX-7は、走り好きから絶大な支持を得ていましたが、環境性能の対応が困難なことから消滅しました。
しかし、同年にはRX-7からスイッチされるかたちで、新時代の4シータースポーツカーである「RX-8」が誕生。
RX-8は大人4人がゆとりをもって搭乗できる室内スペースを確保するレイアウトで、観音開きの4ドア「フリースタイルドア」の採用が斬新でした。
また、エンジンもRX-7から大きく変わって新開発の654cc×2の自然吸気ロータリーエンジンを搭載。トップグレードの6速MT車では最高出力250馬力を発揮し、レッドゾーンを9000rpmに設定する高回転型ユニットでした。
優れた走りと高い実用性を兼ね備えたRX-8は一定の人気を獲得しましたが、やはり徐々に販売台数の低迷もあり、2012年に生産を終了。
RX-8が最後のロータリーエンジン搭載車となりましたが、近い将来にEVのレンジエクステンダーとして、ロータリーエンジンの復活がアナウンスされています。
※ ※ ※
ここにきて、2代目となるトヨタ「GR 86」とスバル「BRZ」が発売され、さらに前述の新型フェアレディZやホンダ新型「シビック タイプR」も2022年に発表される予定となっているなど、スポーツカーは今後も続々と登場します。
また、誕生から14年を経て日産「GT-R」も改良されるなど、クルマ好きには朗報といえる状況です。
しかし、ピュアなガソリンエンジン車はどのモデルも最後になると予想されており、次世代のモデルはEV化するのか、そもそも歴史に幕を下ろすのかは不明です。
いずれにしても、高性能なガソリン車を手に入れるのに残された時間は、そう長くないかもしれません。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「世界で一番嫌い」 マツコ・デラックスはなぜ「二子玉川」を拒絶するのか? 理想化された街に漂う“らしさ”の呪縛、再開発と多様性の葛藤を考える
ホンダ新「ステップワゴン」公開! 豪華仕様の「上級モデル」! カクカクデザインもイイ“人気ミニバン”の「AIR EX」何が違うのか
来年から「クルマの税金」が変わる!? 今年も納税時期迫るが…今後は負担減るの? 自動車諸税、ついに抜本改革なるか 「環境性能と公平性」を軸に
1.5リッター3気筒搭載!! 新型[エルグランド]はe-POWERで追撃開始!! 2026年登場で元祖Lクラスミニバンはどうなる?
スズキ「新型コンパクトSUV」まもなく登場へ 全長4.2mの“ちょうどいいサイズ”に「高性能4WD」採用! スズキ初の「ハーテクトe」も採用の「新型イービターラ」どんなクルマ?
[アルヴェル]の1.5倍売れている? [ノアヴォク]が本当のミニバンキングじゃないのか!
1.5リッター3気筒搭載!! 新型[エルグランド]はe-POWERで追撃開始!! 2026年登場で元祖Lクラスミニバンはどうなる?
【メディアのウソ】テスラ失速、欧州も踊り場でBEVは“売れていない”のか? 数字で検証する
「世界で一番嫌い」 マツコ・デラックスはなぜ「二子玉川」を拒絶するのか? 理想化された街に漂う“らしさ”の呪縛、再開発と多様性の葛藤を考える
ガソスタでまさかの「洗車機NG」に反響多数!?「ちぎれてた」「アンテナ曲がった」の声も…怖い「賠償責任」も!? 対象外の車両や注意ポイントとは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
今時のも良いんだけどこれは、と思うのはピンポイントで出てくるかどうかですね。
で、それにみんなが群がる状態なので高値、というw。
現在は最新ところでGR86/BRZとかあるけど楽しさ的には大排気量のV6 3.5LエンジンのZ33やホンダ魂が宿った2LのVTECエンジンのDC5インテR、マツダの世界唯一ロータリーエンジンのRX-8の方が楽しそうだな…なんて考えてしまう。
どれも良い玉が少なくなってしまい、中古で買うにも探すのが大変だが当時、オーナーとなった人達は羨ましい限り。