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【レクサス次のEVは?】レクサス「UX 300e」に次ぐレクサスEV導入まで少し時間がかかるワケ

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【レクサス次のEVは?】レクサス「UX 300e」に次ぐレクサスEV導入まで少し時間がかかるワケ

攻めの走りを感じたUX 300e

レクサス初となるEV(電気自動車)のUX300e。

【画像】レクサスUXのEV/内燃車 見た目の違いは【比べる】 全77枚

レクサスのSUVラインアップの中ではエントリーモデルであるUXをベースにフル電動のパワートレインを採用したモデルだ。

駆動方式はガソリン車のUX200、ハイブリッド車のUX250hと同じくFF(前輪駆動)を採用。駆動用の4KM型モーターは、最高出力150kw、最大出力300Nm。

駆動用電池は、パナソニック製のリチウムイオン二次電池で、バッテリーパック全体の容量は54.3kwh、満充電での航続距離は400km(NEDCモード)である。

同じくEVである日産リーフと比べると、ベースモデルはモーターの最高出力110kw、最大トルク320Nm、電池容量40kwh、航続距離が400km(JC08モード)。

また、ハイグレードモデルのe+では、最高出力160kw、最大トルク340Nm、電池容量62kwh、航続距離570km。

こうした数値だけを比較すると、UX 300eの走行性能は、リーフとリーフe+の中間をイメージする。

だが、筆者(桃田健史)が2019年11月にトヨタ東富士研究所(静岡県裾野市)でUX 300eを試乗して感じたのだ、レクサスの「攻めの姿勢」だった。

そこには、レクサスが目指す新たなるブランドイメージが見えてきた。

UX 300e登場の背景とは?

UX300eが発表されたのは、東富士研究所での試乗から約1か月後、中国の広州モーターショーだった。

なぜ、中国でワールドプレミア(世界初公開)としたのか?

最大の理由は、中国政府に対するアピールだ。

中国では2019年から全土で新エネルギー車(NEV)に関する政策を施行している。

NEV施策は、中国政府が所管する中国自動車技術研究センター(CATARC)と、米カリフォルニア州の環境車の研究を行うカリフォルニア州デービス校が連携。

同州で1990年から実施されているゼロ・エミッション・ヴィークル(ZEV)規制法を参考に考案された。

こうした米中が連携する実質的なEV数量規制に対して、トヨタとしては2019年4月の上海モーターショーでC-HR EVをワールドプレミア。その7か月後、今度はレクサスとしてはUX 300eを広州モーターショーで披露したことになる。

さらに深堀りすると、2010年代中盤に中国政府がNEV政策の準備を始めた際、トヨタは中国政府に対して「EV、燃料電池車、プラグインハイブリッド車のほかに、ハイブリッド車もNEVとしてカウントしてもらうよう働きかけをしている」(当時のトヨタ中国担当役員)という動きを見せていた。

一方で、EVも中国でしっかりと投入する、という意思表示をトヨタとしては中国政府に早期に示す必要があったといえる。

プレミアムEV市場への早期参入

もう1つの理由は、プレミアムEV市場への参入表明だ。

世界全体のEV市場は2018年時点で121万台(トヨタ調べ)と小さい。その半数以上を中国が占め、NEV政策が施行された2019年は中国のシェアはさらに拡大していることは確実だ。

中国、そしてアメリカの政策に基づいて徐々に成長し始めたEV市場。その中身を見てみると、大きく2つの流れがあることがわかる。

それは、リーフなどのコンベンショナル(一般的な)なEVと、高級路線でのプレミアムEVの二極化だ。

プレミアムEVは、米テスラが創出した市場だが、最近のテスラはモデル3やサイバートラックなど、モデルS/Xに比べて価格帯の低いコンベンショナルな新モデルの開発に注力している。

一方で、ジャガー・ランドローバーは、ジャガーIペイスの成功を受けて、EVモデルを一気に拡充させることを公言している。

また、中国市場ではベンチャー企業を中心に、スーパーカーのようなデザインのプレミアムEVが次々と登場。量産に至らないケースも多々見受けられるが、中国がプレミアムEV市場をけん引するイメージは世界に向けて十分に発信されている。

そうした中国で、レクサスはプレミアムEV市場に本格参入すると表明したのだ。

次期レクサスEVの中身は…

では、UX 300eをきっかけとして、NX、RX、LXというレクサスSUV各モデル、またはIS、ES、LSなどセダン各モデルでも次々とEV化が進むことになるのか?

中長期的な視点では、そうなる可能性は高い。

だが、現在(2019年末)から数年間でみると、UX 300eの次のレクサスEV登場までには、少し時間がかかる。

その理由は、EV C.A.スピリットの存在だ。同社は2017年10月に事業を開始した、トヨタ(出資比率90%)、マツダ(5%)、デンソー(5%)がそれぞれ出資するEV開発専門の企業だ。

実際、UX 300eの開発担当者はトヨタ東富士研究所での試乗の際「(レクサスの)現行モデルを使ったEVはUXは最初で最後」と言い、「その先は、EV C.A.スピリットで開発中だ」と現状について説明した。

C-HRとUXは、トヨタ次世代プラットフォームTNGAのGA-Cを採用している。そのため、EV化についてもほぼ同じコンポーネンツで構成されている。その上で、UX 300eではレクサスの「攻めの姿勢」を表現するチューニングを行っている。

以上をまとめてみると、UX 300eは中国など各国や地域に対するEV・CO2規制への対応策であり、かつレクサスの新ブランド戦略の一部。

さらに、トヨタ・レクサスのEV専用モデル登場までの、橋渡し役なのである。

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みんなのコメント

2件
  • 先ずは台数を稼ぐことが必要だから、UXベースで600万円位でだすのじゃないかな。
    LSのEVなら2000万円以上になりそうだ。
  • この手の車は、見栄を張りたい貧乏人が買う車なので、恥ずかしいからいらない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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