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シビックワールドの世界に浸った1日! 新型シビックタイプRと初代シビックに感激試乗!

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シビックワールドの世界に浸った1日! 新型シビックタイプRと初代シビックに感激試乗!

2020年10月9日に発売したマイナーチェンジ版のFK8型シビックタイプR(475万円2000円)。そして標準モデルから約20kgの車体の軽量化や専用装備によりピュアスポーツ性能をさらに追及したシビックタイプRリミテッドエディション(550万円)は2020年11月30日、国内限定200台(世界限定1000台)が販売された。

残念ながらリミテッドエディションもカタログモデルの標準モデルもすでに完売してしまっている。タイプRを含む現行シビックハッチバックを生産する英国スウィンドン工場が、この2021年中に閉鎖予定で、追加生産も事実上不可能となっている。

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鈴鹿サーキットでの試乗会も、2020年末に終わっており、筆者は「乗る機会を逃したな……」と思っていた2021年3月中旬、突如、国内限定200台のレアモデル、シビックタイプRリミテッドエディション試乗会の知らせが舞い込んできた!!

なんでも、ツインリンクもてぎのコレクションホールで「CIVIC WORLD」という企画展が開催されており、その場で歴代シビックについて振り返りつつ、FK8型シビックタイプRリミテッドエディションにも試乗させてもらえる、とのこと。

そしてなんと!! ありがたいことに、1972年に誕生した初代シビックのハンドルも、特別に握らせていただくことができた。本稿では、FK8型シビックタイプRリミテッドエディションの試乗インプレッションに加えて、初代シビックの特別試乗の様子と、歴代シビックについての振り返り、また、シビックタイプRの今後についても、触れていこう。

文/吉川賢一
写真/佐藤正勝

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すべてはFF最速を勝ち取るため

シビックタイプRの標準車(写真左)と国内限定200台のリミテッドエディション、そして筆者の吉川賢一氏(写真右)

今回のシビックタイプRについて、いま一度おさらいをしておこう。シビックの歴史の中で数えると10代目にあたるのが本モデル(FK/FC型)だ。東京オートサロン2017にて、セダンハッチバック、タイプRそれぞれのプロトタイプが初登場、その後、2017年7月より発売開始となった。

今回のシビックタイプR最大の特徴は、大きく開いたフロントグリルや、巨大なリアウィングなど、冷却性能やリフトフォース低減といった空力性能に注力したことだ。

エンジンは排気量2リッター直4DOHCターボ、最高出力:320ps/6500rpm、最大トルク:40.8kgm/2500~4500rpmを誇る。トランスミッションは6速MTのみ、サスペンションにはリアにマルチリンクを採用し、245/30ZR20サイズのスポーツタイヤを履く。

「すべてはFF最速を勝ち取るため」というチャレンジスピリットの元で開発された、究極のFFマシンであるシビックシビックタイプR。近年は、排ガス規制をはじめとした環境対応が強く求められ、楽しめるスポーツモデルを出しにくい状況にあるなか、シビックタイプRの登場は、衝撃的で嬉しく感じたのを記憶している。

ホンダの意地!!「FF最速となるのは使命」

2017年7月、「FF最速を勝ち取る」という使命をもとにホンダが送り出したシビックタイプR。2020年10月のマイナーチェンジでは新色のレーシングブルーパールとポリッシュドメタルメタリックが追加された

シビックタイプRといえば、ドイツのニュルブルクリンク北コースを舞台にしたタイムアタックが印象的だろう。

メガーヌRSトロフィーRやゴルフGTIクラブスポーツなど、欧州メーカーのスポーツハッチバック勢がFF最速マシンとして台頭していたなか、2017年4月に、シビックタイプRが7分43秒80を刻み、FF最速の座を手にした。

2016年10月、ニュルブルクリンクで7分47秒10を記録したVWゴルフGTIクラブスポーツS

FK8型シビックタイプRは(イギリス生産ではあるが)遠く離れた日本のメーカーにタイムを更新され、ルノーチームとしては、相当悔しかったのだろう。

2019年4月には、7分40秒100をルノーメガーヌR.S.トロフィーRがたたき出し、再びニュルのFF最速ホルダーとなっている。さらに、ルノーチームは、ホンダのホームサーキットである鈴鹿にまで乗り込み、2019年11月、ルノー メガーヌ R.S. トロフィーR が2分25秒454を記録、FF最速を勝ち取り、「逆襲」を果たす。

2019年11月、ルノー メガーヌ R.S. トロフィーR が鈴鹿で2分25秒454を記録。ステアリングを握ったのはルノー開発ドライバーのロラン・ウルゴン氏。ちなみに、セットアップをアドバイスしたのは谷口信輝選手

だが、もちろんホンダも負けておらず、2020年7月には、改良型シビックタイプRを駆る井沢拓也選手によるドライビングで、鈴鹿サーキットのFF車のレコードタイムとなる2分23秒993を記録、鈴鹿FF最速の座を奪還した。

ルノーメガーヌR.S.トロフィーRの記録(2分25秒454)に対し、わずか1.5秒の差だが、ラップタイムを一秒詰めるのは至難の業だ。

シビックタイプRの開発責任者である、柿沼秀樹氏によると「進化を止めないことがタイプRの存在価値」ということは、FF最速をかけた夢の競演はまだまだ続く、と期待していていいだろう。次なるホンダの反撃として、シビックタイプRによるニュルのタイムアタックを期待したいところだが、このコロナ禍で、延期となっているとのことだ。

シビックタイプRの開発責任者、柿沼秀樹氏。今の時代に求められるタイプRとはどんなクルマなのかを徹底的に考えて、ホンダの考えるタイプRを作り上げたという

なお、2020年10月のマイナーチェンジでは、フロントグリル開口部の拡大によるエンジン冷却性能向上、フロントエアスポイラー改良で空力性能アップ。

さらに2ピースディスクローター採用でブレーキ性能向上、前後サスペンションのアダプティブダンパーシステムをアップデートし、ロールやピッチの姿勢制御を改善し接地性を向上、アルカンターラ表皮ステアリング採用(ホンダ初)、シフトノブ形状を丸形からティアドロップ形に変更などと多岐にわたっている。

さらに、国内限定200台のリミテッドエディションでは、防音材撤去や構造合理化により、マイナス13キロ、鍛造ホイールでマイナス10kg、トータルで23kgの軽量化を実現。タイヤもミシュランパイロットスポーツCup2を本グレード専用で採用している。サーキットで超高速コーナリングを叶えるハイパフォーマンスなレーシングタイヤだ。

専用色「サンライトイエロー」を採用したリミテッドエディション。防音材削減とBBS社との共同開発による鍛造アルミホイールの搭載により、約23kgの軽量化を実現

写真はFF車における鈴鹿サーキットのコースレコードを記録した車両。なんと左ハンドル車

シビックタイプRは2020年7月、井沢拓也選手のドライブにより、鈴鹿サーキットのFF車のレコードタイムとなる2分23秒993をマーク

リアウィングの垂直部分と左フロントフェンダーには、ベストラップとドライバーの井沢拓也選手のサインが入っている

尖った印象はなく、どんなコーナーでも4輪が吸い付く

フロントグリル開口部拡大とラジエター細部の改良によってエンジン冷却性能が向上。また、フロントアンダースポイラーの形状を工夫することで、ドラッグを増加させることなくダウンフォースの低下を抑え込んでいる

フロントタイヤが路面をしっかりととらえ、常に安定したコーナリングパフォーマンスを発揮する

前置きが長くなったが本題に戻ろう。もてぎ南コースで「タイプRリミテッドエディション」の走行体験をさせていただいた。ホールド性能の高いセミバケットシートに座り込み、シート高を最下段まで下げ、ステアリングの高さなどのドラポジを合わせると、前方の視界が良いことに気が付いた。

スポーツカーによくあるアイポイントの低さではなく、周囲が見渡せるだけの余裕がある。ステアリングに巻かれたアルカンターラの触感も良く、グリップの握りも太すぎず力を入れやすい。ティアドロップ型のシフトノブも手のひらにちょうど収まる大きさで(筆者は普段丸形のシフトノブのMTに乗っている)、手に馴染みやすくちょうどよい。

ホンダ車として初めてアルカンターラ表皮を使ったステアリングに変更された

そろりそろりと発進してすぐに感じたのが、運転操作のカンタンさだ。ステアイングやABCペダルの操作が想像していたよりも軽く、タッチの優しさがある。

スポーツカー特有の尖がったイメージが先行していたため、イージードライブ過ぎて、ちょっと拍子抜けするほどだ。GRヤリスでも感じたが、「初めての握手をした相手の手が柔らかい」、そんなイメージだ。そのおかげで、その先にある高性能な部分(筆者ごときには引き出せそうもないが)へ踏み込みやすくなる打ち解けやすさあった。

徐々に車速を上げていく。路面状況の良い平地にパイロンを置いた簡易コースだが、どんなコーナーでも路面に4輪が吸いついている印象を受ける。

ストレートエンドで3速(130km/hは出る)から強めのブレーキを入れ、2速へ落としたあと(回転数合わせも的確にしてくれる)、クリッピングポイントへ向けてステアリングを切り込んでいっても、何事もなかったように、高い横Gでコーナーを抜けていく。その辺のクルマでは、こんなこと絶対にできないレベルだ。

自分の運転スキルの範囲をちょっと超え、車速を上げていっても、クルマには何も乱れが起きない。とにかく、前へ前へと進むこのクルマに、ずっと乗っていたくなる。ドライバーの操作に対して、すべての動作レスポンスが良く、FFとして異次元ともいえるハンドリングマシンと感じた。

このモデルを手に入れるチャンスは、残念ながらもうないが、ニュルでのタイムアタックが成功した際には、ぜひ、そのアタック仕様を「特別記念モデル」として出してほしい、と思った。

従来型タイプRのエンジンは評価が高かったため、手を入れる必要はないと判断されたのか、320ps/40.8kgmのスペックに変更はない

1本あたり2.5kg軽量化された20インチの専用BBS鍛造アルミホイールにミシュランパイロットスポーツカップ2を組み合わせている(標準仕様はコンチネンタルスポーツコンタクト6)


■シビックタイプRリミテッドエディション 主要諸元
●全長×全幅×全高:4560×全幅1875×全高1435mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1370kg(標準仕様は1390kg)
●エンジン:K20C型2L、直4DOHC、1995cc
●最高出力:320ps/6500rpm
●最大トルク:40.8kgm/2500~4500rpm
●WLTCモード燃費:13.0km/L
●サスペンション前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク
●タイヤサイズ:245/30ZR20
●価格:550万円。※標準仕様のシビックタイプRは475万2000円

「クルマとしての絶対値の追求」から生まれた初代シビック

1973年12月に発売した1.5LのCVCCはリーンバーン(希薄燃焼)させることで排気ガス中の有害物質を少なくなる技術を搭載。ホンダ1300で大失敗したホンダを救った起死回生の一台だった

取材車は5ドアのGLグレード。丸っこくて実に可愛らしいデザインだ

初代シビックのコクピット。ダッシュボードは2段式で、手前下段が長細いテーブルのようなデザイン、奥の上段もフラットな形状

1973年12月に追加されたCVCCエンジンは1.5Lの排気量から73ps/10.2kgと63ps/10.2kgmの出力が用意された

50代以上のおじさんたちが4人乗り込んだ。室内は思いのほか広く快適だった

世界一厳しい排ガス規制といわれた、通称マスキー法を世界で最初にクリアしたCVCC(複合渦流調速燃焼方式)エンジンを搭載したことで有名な初代シビックは1973年7月に登場(CVCCは1973年12月に追加)。

その初代シビックが開発された1970年当時は、後輪駆動の3ボックス車が主流であった。どんなクルマを造るべきか、シビックの開発チームは議論を重ねた結果、「クルマの絶対値としての必要な要件を見つけ出すこと」を発想の原点にしたという。

その結果、「軽量コンパクトでキビキビ走れる」 「ユーティリティー・ミニマム(最も効率の良いサイズ、性能、経済性)であること」、「マン・マキシマム(居住空間の十分な確保)」という、3つのコンセプトに至り、ワールドベーシックカーを目指したそうだ(ホンダデザインセンター大蔵智之氏)。

この3つ、今でもそのまま通用するコンセプトだ。当時と実現方策は異なるが、ホンダフィットやヴェゼルN-BOXなど、ホンダ車のパッケージング技術が、他社車と比べてダントツに優れているのは、こうした「ホンダ魂(スピリット)」が根付いているためでもあるのだろう。

特別にチョイ乗りさせていただいた初代シビックは、シフトノブは遊びが多く、ブレーキペダルは踏み代が多くてなかなか効きにくく、ステアリングはグリップが細くてズシリとくる。

当時を知らない若輩者としては、これは運転大変だっただろうなぁ、と思ってしまっていたが、一緒に取材にしていた諸先輩方は、初代シビックに次々と乗り込んではしゃいでいる。4人も乗ると、相当クルマが沈んでしまっていて、乗り心地もさぞかし悪かったのだろうが、そうしたところも良い思い出なのだろうなあと、しみじみ。

50代半ばの先輩に初代シビックはどうだったか聞いてみると「当時小学3、4年だったかなあ。同級生の親が初代シビックを買ってね。回りも3人ほど乗っていたよ。カローラだとフツー過ぎて、シビックはなんか新しさとカジュアルな感じで丸っこくてね。けっこう乗せてもらったな。自分ちのスカイラインより楽しかったなあ」。

■初代シビック(SB1型)主要諸元
●全長×全幅×全高:3405×全幅1505×全高1325mm
●ホイールベース:2200mm
●車両重量:600kg
●エンジン:水冷直4横置きSOHC、1169cc
●最高出力:60ps/5500rpm
●最大トルク:9.5kgm/3000rpm
●トランスミッション:4速MT
●燃費(公式テスト値・舗装平坦路60km/h走行時):22km/L
●サスペンション前/後:ストラット式独立懸架
●タイヤサイズ:6.00-12-4PR
※ホンダ公式サイトより。1978年当時のものです

10台の歴代シビックを一気に紹介!

栃木県のツインリンクもてぎ内にあるホンダコレクションホールにて歴代シビックが一堂に展示される「CIVIC WORLD」展。イベント期間は2020年10月30日(金)~2021年5月31日(月)

イベントの詳細情報はこちら!

この後、栃木県のツインリンクもてぎ内にあるホンダコレクションホールにて歴代シビックが一堂に展示されている「CIVIC WORLD」展(2021年5月31日まで開催中)を見学した。

ここで、シビックはどのような変遷を辿ったのか、一気に紹介していこう。

初代シビックRS。76ps/10.3kgmの1.2L、直4を搭載。最高速度は160km/hを誇った。全長3650×全幅1505×全高1320mm(シビックRS)

初代シビック(1972年7月)。上野動物園でパンダが初公開された1972年に登場した、初代シビック。4ドアセダンが主流の時代に、FF2ボックスという新しい市場を開拓。小型車市場に新風を巻き起こした。また、世界一厳しい排ガス規制といわれた、通称マスキー法を世界で最初にクリアしたCVCCエンジンを搭載し、低公害も実現していた。

2代目スーパーシビック。初代からのキープコンセプトだったが集中ターゲットメーターやロータリーチャンネル式のダイヤル選曲S機のAMラジオなどインテリアはチャレンジングだった。全長3760×全幅1580×全高1350mm

2代目シビック(1979年7月)。初代ウォークマンが発売された1979年に登場した2代目は、好調だった初代を受け継ぎつつ、魅力をさらに向上。ハッチバックの他、4ドアセダン、5ドアステーションワゴンなどバリエーションも拡大された。

3代目ワンダーシビック。3ドアハッチバックと5ドアのシビックシャトルを用意。3ドアハッチバックはルーフが長く、方向部分を切り落とした斬新なスタイルが特徴。ZC型1.6L、直4搭載のSiも追加。全長3810×全幅1630×全高1340mm

3代目シビック(1983年9月)。東京ディズニーランドが開園した1983年に登場した3代目、通称「ワンダーシビック」は、走り重視の3ドア、広さの4ドアセダン、スペースとユーティリティーを追求した5ドアシビックシャトルの3バリエーションとなって登場。1600cc高出力DOHCエンジン搭載車もラインアップされ、モータースポーツでも活躍した。

4代目グランドシビック。パワー競争激化時代に生まれたグランドシビックは1.6L、直4DOHC VTEC(PGM-F1)を搭載し、160ps/15.5kgmを誇った。なお、歴代で最も生産期間が長いモデルとなった。全長3965×全幅1680×全高1335mm

4代目シビック(1987年9月)。バブル景気初期であり、映画「私をスキーに連れてって」が公開され話題となった1987年に登場した4代目は、ハイパー16バルブエンジン、4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション採用など、高度なメカニズムが採用されたモデル。SiR、SiRIIに搭載されたクラス最高の160ps/15.5kgmを発生するDOHC VTECのB16A型エンジンも話題となった。

5代目スポーツシビック。SiR、SiRIIに搭載されたB16A型1.6L、直4DOHC VTECエンジンは170ps/16.6kgmに到達。全長4070×全幅1695×全高1350mm

5代目シビック(1991年9月)。「ジュリアナ東京」がオープンした1991年に登場した5代目は、時代をリードするスマートで行動的な若者に向けた「ワンルーム&ツインゲート」のハッチバックと、「2カップルズ・セダン」のシビック・フェリオの2タイプが登場。米国ではクーペも設定されていた。

6代目ミラクルシビック。「ミラクルシビック」。主力モデルは従来のVTECとVTEC-Eを統合し、低燃費高出力を実現させた3ステージVTECに進化。1997年8月には185ps/16.3kgmを発生するB16B型1.6L、直4VTEC搭載のシビックタイプRが登場。全長4180×全幅1695×全高1375mm

6代目シビック(1995年9月)。阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件と、衝撃的なニュースが続いた1995年に登場した6代目のコンセプトは「バリュー・レボリューション」。「大衆車」という概念を超え時代に応えるクルマを目指し開発された。シビックに初めて「タイプR」が設定されたのも、この6代目だ。

7代目スマートシビック。5ドアハッチバックは前後左右へのウォークスルーが可能なフラットフロアとインパネシフトを採用。2001年12月には英国生産のEP3型シビックタイプR登場。K20A型2L、直4i-VTECは215ps/20.6kgmを発生。全長4285×全幅1695×全高1495mm

7代目シビック(2000年9月)。「スマートコンパクト」をコンセプトに開発された7代目は、高橋尚子さんが女子マラソンで日本人初のオリンピック金メダルを獲得した、シドニーオリンピックが開催された2000年に登場。シビック初となった「シビック・ハイブリッド」登場したのもこの7代目だ。

日本ではハッチバックが廃止されセダンのみとなり3ナンバー化。2007年3月には215ps/21.9kgmを発生するK20A型2L、直4i-VTECを搭載したFD2型シビックタイプRが登場。全長4540×全幅1750×全高1440mm

8代目シビック(2005年9月)。中部国際空港開港や、つくばエクスプレス開通など、クルマ以外の移動手段の利便性がアップした2005年に登場した8代目は、より上質で快適なミドルクラスのグローバルカーへと成長。国内・北米向けには4ドアセダン、欧州はハッチバックと分化されたモデルでもあった。

この間、日本国内において、イギリス生産のシビックタイプRユーロ(K20Z型2L、直4、201ps/19.7kgm)を2009年11月に2010台、2010年10月に1500台が販売された。

2015年12月に限定750台で発売されたFK2型シビックタイプR。9代目シビックの日本仕様はタイプRのみ。K20C型2L、直4VTECターボエンジンは310ps/40.8kgmを発生。全長4390×全幅1880×全高1460mm

9代目シビック(2011年9月)。東日本大震災が発生した2011年に登場した9代目は、日本ではタイプRのみの発売であったが、北米ではセダンとクーペ、欧州ではハッチバックを販売。

2017年9月に発売した10代目シビックはセダン、ハッチバック、タイプRの3種類。2020年8月にセダンの販売が終了。セダンの全長は全長4520×全幅1800×全高1435mm

10代目シビック(2017年9月)。現行モデルとなる10代目シビックが登場したのは、藤井聡太棋士が歴代最多連勝記録を更新した2017年に登場。プラットフォームが刷新され、世界のCセグメントでトップクラスの「操る喜び」の提供を目指し開発された。国内もタイプRのほか、セダン、ハッチバックの販売が復活した。2020年8月にはセダンの販売が終了した。

シビックタイプRはこれが最後? 今後の行方は?

現在、日本で売られているシビックは、ハッチバックとタイプRがイギリス製、セダンは日本の寄居工場製だ。タイプRは、歴代モデルの多くがイギリスで生産されてきたという歴史をもっている。

しかし、イギリスがEUから離脱する影響を受け、イギリスに工場を持つ各自動車メーカーは、イギリスから離れる算段をしており、ホンダも2021年いっぱいで英国工場を閉鎖する方針を発表している。

関係者によると、「FK8型シビックタイプRは最後まで英国工場で作る計画」だという。ということは、必然的に、さらに次の改良モデルを開発して発売するほどの時間的余裕はなく、本モデルがイギリス製「FK8型シビックタイプR」の最終仕様となるのは濃厚だ。しかしタイプRはすでに完売、泣いて悔しがるしかない。

次期型タイプRの可能性について、開発主査の柿沼氏に尋ねてみたが、もちろんノーコメント。次のモデルがあるのか、あるならばいつになるのか、ハイブリッドになるのか、現時点では臆測の範囲を出ないのだが、今後もシビックブランドが続いていく限り、何らかの形で、タイプRが出てくるのは間違いないはずだ。

【画像ギャラリー】全49枚! ホンダシビック 歴代モデルを秘蔵写真で振り返る!!

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