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カローラツーリングがコスパ最強なモデルである理由とは!?

掲載 更新 35
カローラツーリングがコスパ最強なモデルである理由とは!?

売れゆき好調なカローラシリーズは、9月14日発売のSUVカローラクロスが加わると月販トップも狙えそうだが、現状カローラシリーズ販売好調の中心になっているのがワゴンのカローラツーリング

カローラセダンから価格が抑えられていて、さらにツーリングはセダンの5万円高(グレードで異なる)と割安な設定だ。最上級グレード(FF)で279万9500円という価格もCセグとしてはかなり安い。そんなカローラツーリングのコスパのよさと実力を解説しよう。

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文/渡辺陽一郎
写真/池之平昌信、トヨタ

【画像ギャラリー】本稿に載せきれなかった分のカローラシリーズを画像でチェック!

■ツーリングはカローラ全体の4割以上を占める!

SUVのカローラクロスが投入されたことからもわかるとおり、「カローラ」は日本国内でも複数のボディを用意して、コンパクトな車種のシリーズを構成している。カローラクロスはこれから売れゆきを伸ばしそうだが、従来のカローラでは、ワゴンのカローラツーリングが一番の人気車種だ。

3ナンバー車についてはツーリング(写真手前)の人気が圧倒的。カローラシリーズ全体の43%に達するという

そこでカローラクロスが登場するまでの2021年におけるカローラシリーズの国内販売内訳を見ると、以下のようになる。

・カローラツーリング:43%
・カローラセダン:18%
カローラスポーツ:15%
カローラフィールダー(継続生産のワゴン):15%
カローラアクシオ(継続生産のセダン):9%

上記の内訳を見ると、継続生産されるワゴンのフィールダーとセダンのアクシオを合計すれば、カローラシリーズ全体の24%を占める。法人ユーザーを中心に、5ナンバーサイズの人気も根強い。

3ナンバー車については、前述のとおりツーリングの人気が圧倒的だ。カローラシリーズ全体の43%に達する。カローラツーリングは、2021年1~8月の1カ月平均で約3700台を登録したから、レヴォーグの約2700台を上回って国内の最多販売ワゴンとなる。

ワゴンボディでは国内最多販売台数。フロントマスクやインパネ周辺の作りも、価格のわりに上質だという

カローラツーリングの販売実績は、国内販売の中堅から上位に入り、プリウスなどと同等だ。ワゴンというカテゴリーは、セダンと同じく売れゆきを下げたが、カローラツーリングは堅調に推移している。そのためにカローラシリーズを支える存在になった。そこでカローラツーリングが人気を高めた理由を改めて考えてみたい。

■カローラツーリングのメリット

カローラツーリングのメリットとして、筆頭に挙げられるのは、日本向けに開発されたコンパクトなボディだ。カローラツーリングは、継続生産されるカローラフィールダーに比べると大柄で、3ナンバー車になるが、それでも全長は4495mm、全幅は1745mmに収まる。レヴォーグの4755mm×1795mmに比べるとコンパクトだ。

最小回転半径もレヴォーグは5.5mだが、カローラツーリングは5.0~5.3mだから小回りの利きもいい。つまりカローラツーリングは、3ナンバー車になった今でも、運転しやすいワゴンに位置付けられる。

旋回半径は5.3m以下で、クラス内でも比較的小回りが効く方だ。運転しやすさを感じる一因となっている

価格が割安なことも特徴だ。パワーユニットは、1.2Lターボ、1.8LNA、1.8Lハイブリッドの3種類を用意する。このうち、1.8Lノーマルエンジンの2ZR-FAE型は、2009年に登場した2代目ウィッシュなどを含めて幅広い車種に搭載されてきた。いわばコスト低減の進んだエンジンだから、カローラツーリングも価格を安く抑えている。

1.8Lノーマルエンジンを搭載するカローラツーリングSは、衝突被害軽減ブレーキ、全車速追従型クルーズコントロールなどの運転支援機能、サイド&カーテンエアバッグ、ディスプレイオーディオ、16インチアルミホイールなどを標準装着して、価格は221万6500円だ。

同じ価格帯の車種を見ると、インプレッサスポーツ2WD·2.0i-Lアイサイトは224万4000円だが、ヘッドランプはハロゲンになり、ディスプレイオーディオなども採用されない。インプレッサスポーツも買い得な5ドアハッチバックだが、カローラツーリングはさらに割安だ。

■ワゴンボディの魅力

また、カローラツーリングの1.8Lノーマルエンジンは、前述のとおりコスト低減を行ったから、ハイブリッドと比べても価格が安くなる。ハイブリッドSは265万1000円、1.8Sは221万6500円だから、ノーマルエンジンが43万4500円下回る。ヤリスクロスの場合は、ノーマルエンジンとハイブリッドの差額は約37万円だから、カローラツーリングではノーマルエンジンを戦略的に安く設定している。

このほかカローラセダンのSと比べても、カローラツーリングSの価格アップは7万7000円だ。ワゴンとしては価格の上乗せが小さい。

「ツーリング」はノーマルエンジン仕様を戦略的に安く抑え、割安に購入できるという

ちなみに今はワゴンが少数派になり、コンパクトサイズはカローラツーリングとシャトル、ミドルサイズもレヴォーグとマツダ6ワゴンしか用意されない。この背景には、ワゴンの需要が海外を含めてSUVに奪われ、日本ではミニバンにも押された事情がある。

ただし、ワゴンの魅力まで薄れたワケではない。ワゴンはSUVやミニバンに比べると重心が低いので、セダンと同様に走行安定性を向上させやすい。高速道路の横風などにも強い。全高が1550mm以下に収まるため、立体駐車場も使いやすい。コンパクトカーに比べると、荷室面積が広く、内外装の質も高い。

このような理由により、SUV、ミニバン、コンパクトカーよりも扱いやすいサイズのワゴンを希望するユーザーも少なくない。それなのにワゴンの車種数が激減したから、ワゴン需要が買い得なカローラツーリングに集中した。レヴォーグにも当てはまる話だが、国産ワゴンの選択肢が減った結果、カローラツーリングの人気が押し上げられた経緯もある。

■販売網の広さも強み

そして今は、トヨタのすべての販売店がトヨタの全車を扱っている。以前のカローラは、カローラ店だけが販売したが、今は約4600店舗のトヨタ全店でカローラツーリングを買えるからユーザーも購入しやすい。

ホンダ日産の販売店は2100箇所前後だから、トヨタの販売網は2倍以上だ。レヴォーグを扱うスバルは約460店舗だから、トヨタはその10倍に達する。店舗が豊富で自宅付近で必ず購入できることも、カローラツーリングの大切なメリットで、好調に売られている理由でもある。

このほかカローラツーリングは、フロントマスクやインパネ周辺の作りも、価格のわりに上質だ。家族で使うと後席の足元空間が少し狭めで気になるが、機能や装備と価格のバランスでは、全般的に買い得感が強い。ヤリスのようなコンパクトカー、あるいはシエンタのようなコンパクトミニバンが好みに合わないユーザーにとって、カローラツーリングはちょうどいい割安な選択肢になるワケだ。

割安で販売網が広いため、カローラツーリングはちょうどいい割安な選択肢になるという

つまり、カローラツーリングはワゴンの主力車種であると同時にカローラの販売ナンバーワンモデルだから、トヨタ車が備えるさまざまな特徴もしっかりと受け継いでいる。そのために多くのユーザーの共感を呼んで、売れゆきも好調となっているのだ。

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みんなのコメント

35件
  • 後部座席狭くてステーションワゴンとして中途半端
  • コスパという言葉に人それぞれが抱く意味は違うため賛否両論なのは致し方ない。
    チープだからだめという事もあればシンプルで使いやすいという人もいると思う。
    動力性能は低く低品位ても車としての利便性が高く安価であるのは良いと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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