■令和の現在、デートカーは存在しているのか?
かつて、バブル期にはクルマを持つことがステータスとされ、若者の間で「デートカー」と呼ばれるクルマが人気を集めた時代がありました。いまでは耳にする機会が減った言葉ですが、古今の若者間ではデートカーの意義は変化したのでしょうか。
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デートカーとは、1970年代から登場した、スタイリッシュな外観を持つ2ドアクーペを指すといわれています。これらのクーペは外装や内装に工夫があったほか、内装の質が高いという特徴があり、1980年代から1990年代の若者に圧倒的な人気がありました。
最近の若い世代では「クルマ離れ」が叫ばれており、クルマを持つことがステータスであった頃とは真逆の状態です。しかし、若い女性向けアンケートをみると、いまでもモテる男の条件には「クルマ持ち」という要素が入っています。
かつてのデートカーで、代表的なのはトヨタ「ソアラ」、ホンダ「プレリュード」、日産「シルビア」の3車種です。
ソアラは、「クラウン」などのトヨタ上位車種に並ぶクルマとして、1981年に登場しました。デートカーとして人気があったのは、1981年に発売された1代目(Z10型)、1986年に発売された2代目(Z20型)とされています。
デートカーとしてのソアラを象徴する出来事として、当時は「ソアラに乗っていれば、女子大生から乗せてほしいといわれることがあった」というものがあります。男女どちらの若者にとっても、デートカーといえばソアラと称されるほどの人気があったようです。
プレリュードは、かつて存在したホンダの販売チャネルである、ホンダベルノのトップモデルとして登場しました。デートカーとして人気があったのは、1982年に発売された2代目(AB/BA型)、1987年に発売された3代目(BA4/BA5/BA7型)とされています。
プレリュードは、最近ではめっきり減ってしまった「リトラクタブルヘッドライト」を装備し、クルマ全体がスタイリッシュな雰囲気であることから、女性の人気も高かったようです。
また、プレリュードならではの特徴として、運転席から助手席をリクライニングさせる機能があります。普通のクルマなら助手席のリクライニングレバーはドアのある左側にありますが、プレリュードには右側にもレバーがありました。「運転席から助手席を倒せる」という機能だけで、プレリュードを選んだ人もいたのでしょう。
いまや走り屋御用達のイメージが強いシルビアの初代モデルは、日産のスペシャリティカーとして1965年に登場。デートカーとして人気があったのは、1988年に発売された5代目(S13型)とされています。
5代目シルビアは、当時デートカーとして人気の高かったプレリュードの販売台数を上回る約30万台が販売されたほか、グッドデザイン大賞を受賞するなど、歴代シルビアのなかでも圧倒的な人気を誇りました。低いスタイリングやシャープなデザインなどの面から、現代でも高い人気があります。
また、シルビアはほかのデートカーと比べて長く販売された車種であり、最終型である7代目(S15型)まで、販売期間は37年間にわたります。顧客層は、若者から熟年者まで幅広く、デートカー以外としても、多くの人に愛されていたクルマといえるでしょう。
近年の若年層はデートカーについてどういった認識を持っているのでしょうか。あるホンダ販売店の若手スタッフは以下のように話します。
「お客さまからさまざまなお問い合わせがありますが、デートカーというのは初めて聞きました。現在、ホンダがラインナップしている車種のなかには、デートカーと呼べるものは無いと思います。ただ、若い方向けですと、N-BOXがおすすめできると思います。家族やカップルでお使いいただけます」
現在の販売店スタッフの言葉からも、デートカーが現代では一般的ではなくなったことが伺えます。クルマを買う消費者だけではなく、販売店でも世代交代が進んでいるといえるでしょう。
対して、デートカー全盛期に日産の販売店に務めていた元スタッフは、次のように話します。
「当時は、クルマがモテるための必須アイテムだったこともあり、大々的にデートカーという言葉は使っていませんでしたが、独身男性が来店した際には会話のなかでデートカーという言葉は頻繁に出ていたように思えます。また、他社のデートカーと購入比較されることもありました。
しかし、2000年代以降はファミリー向けのクルマが人気を博したこともあり、デートカーというポジションのクルマは少なくなったのかもしれません。そのような点からすると、価格帯の安いコンパクトカーは若者のデートに使われる機会が多かったように感じます」
※ ※ ※
デートカーという言葉自体が消えても、デートをする際にクルマを使う機会は多くあります。その多くは、軽自動車やコンパクトカーというのがいままでの定番だったようですが、最近ではカーシェアリングなどクルマを気軽に借りることができるサービスも広まってきたことにより、所有(ステータス)よりも移動手段のひとつという感覚なのかもしれません。
■いまもある!? デートカーとは?
デートカーが流行したのは、昭和から平成に掛けての時代ですが、令和の現代において、デートカーと呼べる車種は残っているのでしょうか。
デートの際にクルマを借りる場所となるレンタカー店のスタッフは、以下のようにも話します。
「以前であれば、若年層のお客さまはトヨタ『ヴィッツ』やホンダ『フィット』などを選ばれることが多かったように感じます。
しかし、最近ではSUVブームというのもあるのか、トヨタ『C-HR』やホンダ『ヴェゼル』、直近ではトヨタ『RAV4』などのモデルを選ばれるケースが増えています。
対して、スポーツカーなどの2シーターモデルは、居住空間の狭さや積載量の少なさで敬遠されがちかもしれません」
いまの若者にとっては、かつてのデートカーのような車高の低さや、クーペのようなスタイリングは重要ではないようです。コンパクトカーやハイブリッドカーは低燃費、SUVは室内空間の快適性やSUVならではの力強いスタイルが人気なのかもしれません。
クルマを取り巻く環境は、昭和から平成、令和と大きく変化しました。かつてはクルマを持つことはステータスといわれましたが、現代ではクルマのほかにもスマートフォンやSNSなど、趣味や娯楽の選択肢は多様化しています。
さらに、都市部では公共交通機関の発達や、ライフスタイルの変化によって、クルマを必要としない若者が増えているようです。
しかし、恋人やパートナーと一緒にクルマに乗るニーズは消えていません。「好きな人と一緒に乗るなら、こんなクルマがいい」という思いを持っている人にとって、その人が選んだそのクルマこそ、最良のデートカーといえるかもしれません。
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