ワイドトレッドスペーサーについて質問です。 現在、スカイラインクーペ(ckv36)を所有しており、車高を3cm下げてます。そこに、ハブリング付きの15mmワイトレを入れましたが、高速走行時に小刻

Question

みな振動がします。バブリングを付けても振動するものなのでしょうか。それとも他の要因があるのでしょうか。

Answer 1

いくつか確認事項がございます。

(1) 取り付けたワイドトレッドスペーサー(以下、ワイトレ)はハブ付のものですか？

(2)ハブ付でない場合、ワイトレ用のハブリングは装着していますか？

(3)ホイールのボルト逃げの深さは十分にありますか？

(4)ホイールは純正ですか？ 社外品ですか？

◆ハブ付は必須
そんなことはないと思いますが、汎用のハブなしワイトレ(真ん中に73mmの大きな穴が空いたワイトレ)のまま取り付けているとしたら、かなり危険な状態です。その状態では、走行中振動が出ても不思議はないのですが、振動したまま走っていると、ワイトレが金属疲労を起こしてホイールモギとれてが飛んでいきます。他人を巻き込む大事故になる危険性があります。

最低でもワイトレ用のハブリングは必要なのですが、それでも剛性、精度とも甘いです。もしも、スカイラインのようなハイパワーで重量のあるクルマにワイトレをつけるのならば、炭素鋼材のワイトレ以外に選択肢はないです。それもハブ付でなければ意味がありません。

◆アルミ製ワイトレについて
というのは、車体のハブは鋼鉄製で、その硬い鋼鉄の台座からハブボルトが出ていて、その丈夫な台座とボルトでホイールを固定する設計になっています。

一方、市販の多くのワイトレは柔らかいアルミ合金の台座からハブボルトが突き出していて、そこにホイールを固定します。剛性は弱く、ハイパワーで重たい車両をとても安全に支えられるような代物ではありません。

◆ センターハブの意味
さらに、自動車メーカーがわざわざ車体のセンターハブの凸とホイール裏の凹が噛み合うように設計しているのは、ホイールセンターを合わせるだけが目的ではありません。むしろテーパーナットであれば絞め込むだけでホイールセンターなんて出せます。わざわざ噛み合わせるのは、路面からの強い衝撃や度重なる振動からハブボルトの折損を防ぐためなのです。センターハブがボルトの折損域までいかないようにストッパーの役割になるのですね。ハブリング不要といっている人はそのことを知らないだけですので惑わされないようにご注意ください。本当にハブリング不要論は多いです。

◆ ボルト逃げ
また、(3)の質問にあるように、希にホイールのボルト逃げが不足しており、ワイトレにホイールが密着していないケースもあります。それが0.1mmの浮きであってもアウトなのですが、見た目で気がつかないことがあります。 ボルト逃げとは、ホイール裏のボルト穴とボルト穴の間の窪みのことです。社会ホイールにはついていることが多いですが、純正ホイールではボルト逃げないことが多いです。

◆ サスペンションジオメトリへの影響
また、ワイトレそのものはホイールのインセットを大幅に変更してしまうため、サスペンションにはあまりよくないですね。細かい説明は割愛しますが、折角のサスペンションのジオメトリーが設計通りに動かなくなるのです。なので、ツラ出しする正式な方法は、インセット(V36は43mm)をできるだけ変えずにリム幅を増やします。インセットは変えても6mm以内にします。

◆ ワイトレが見えると見栄えはNG
また、ホイールのデザインによってワイトレをつけていることが見えてしまいますので、それがわかると見栄えとしては痛いので要注意ですね。

◆それでもワイトレをつける場合
この知恵袋ではアンチワイトレが多いのですが、わたし自身はきちんと理解している方はワイトレはありだと思っています。
質問者様の場合には、ワイトレをつけるのならば、ハブ付の鋼鉄製のハブ付ワイトレ以外ないと思います。
ハブ取付面のハブ穴を66.1mmの凹
ホイールが社外品の場合はセンターハブ穴の内径が73.1mmの凹ですので、
ワイトレ側のセンターハブ径を73mmの凸にします(純正ホイールの場合は66mmの凸)。いずれも、ボルト逃げの深さが足りない場合は装着不可能です。ボルトカットはNGです。

ワイトレを装着するにも、ホイールを装着するにも、ひとつ飛ばしの順序にて、適正トルクで締める必要があります。それがホイールセンターを一致させます。

よいクルマですので安全にチューンナップ楽しんでくださいね。

長くなり失礼いたしました。不明な点は追加質問ください。